4) 均窯手釉(きんは、釣に似た字で表す事も、あります。)
中国の宋の時代に、出現した釉で、紅色の乳濁釉に、紫色の斑文が、混じった美しい釉です。
この色は、銅による発色で、藁灰を用いた、珪酸分の多い、乳濁釉です。還元で焼成します。
調合例
長石:50~60、 土灰:25~30、 藁灰:15~20、 炭酸銅:1~1.5、 酸化コバルト:0.2~0.4
① 均窯手には、釉を二重掛けすると良い、と言われています。
) 下掛け釉の調合、上釉の調合例
・ 下釉 長石:30.3、 珪石:23.6、 カオリン:5.7、 炭酸カルシウム:12.3、 藁灰:19.7
骨灰:1.9、 亜鉛華:3.4、 酸化錫:1.5、 弁柄:0.8、
・ 上釉 上記釉に、酸化銅:0.8 を加えた物。
) 下掛け釉の調合例
長石:20.4、 珪石:24.2、 カオリン:8.3、 焼タルック:2.8、 石灰石:14.3、 藁灰:18.9
炭酸バリウム:4.5、 酸化チタン:2.8、 酸化錫:1.9、 酸化銅:0.9
上掛け釉の調合例
長石:26.6、 珪石:32.1、 カオリン:3.2、 焼タルク:3.6、 石灰石:16.3、 骨灰:1.9、
炭酸バリウム:11.4、 酸化錫:2.8、 顔料:1.9
上記顔料は、以下の様に、調合します。
酸化銅:50、酸化錫:30、弗化バリウム(BaF2):20、の混合物を、1200℃で、焼きます。
② 藁白釉を掛けた上に、塩化銅で、模様を描くと、模様が赤紫色になり、釉も銅が転化して、
月白釉状に、青白く成ります。
弱還元を掛けると、青紫~赤紫に変化します。
5) トルコ青釉
この釉は、鮮明な青色釉で、アルカリ分の、多い釉で、発色します。
調合例
長石:53.1、 珪石:25.8、 石灰石:7.1、 亜鉛華:8.1、 炭酸マグネシウム:6.0
これに、酸化クロム:1%、 酸化コバルト:0.3~0.5、 炭酸銅:5%を添加する。
緑調のトルコ青に成ります。
トルコ青顔料の調合
酸化ジルコニウム:48、 石英:31、 炭酸バリウム:8.5、 水酸化バナジウム:12.5
湿式混合で、1000℃程度で、焼成します。この顔料を1~6%、基礎釉に添加します。
湿式混合焼成で、作成した物は、硬く成りますので、微粉砕して使います。
粉砕の度合いによっても、色調に変化が出ます。
・ アルカリに、カリ(カリウム)が多いと、トルコ青に成り、ソーダ(ナトリウム)が多いと、
空青に成ります。
・ 焼成は、酸化焼成が良く、還元ですと、赤紫や紫褐色に成ります。
6) その他の銅釉として、青銅マット釉、銅緑釉、松緑色釉などが、有ります。
その詳細は、省きます。
以上にて、銅釉の話を終わります。
均窯手釉 トルコ青釉
中国の宋の時代に、出現した釉で、紅色の乳濁釉に、紫色の斑文が、混じった美しい釉です。
この色は、銅による発色で、藁灰を用いた、珪酸分の多い、乳濁釉です。還元で焼成します。
調合例
長石:50~60、 土灰:25~30、 藁灰:15~20、 炭酸銅:1~1.5、 酸化コバルト:0.2~0.4
① 均窯手には、釉を二重掛けすると良い、と言われています。
) 下掛け釉の調合、上釉の調合例
・ 下釉 長石:30.3、 珪石:23.6、 カオリン:5.7、 炭酸カルシウム:12.3、 藁灰:19.7
骨灰:1.9、 亜鉛華:3.4、 酸化錫:1.5、 弁柄:0.8、
・ 上釉 上記釉に、酸化銅:0.8 を加えた物。
) 下掛け釉の調合例
長石:20.4、 珪石:24.2、 カオリン:8.3、 焼タルック:2.8、 石灰石:14.3、 藁灰:18.9
炭酸バリウム:4.5、 酸化チタン:2.8、 酸化錫:1.9、 酸化銅:0.9
上掛け釉の調合例
長石:26.6、 珪石:32.1、 カオリン:3.2、 焼タルク:3.6、 石灰石:16.3、 骨灰:1.9、
炭酸バリウム:11.4、 酸化錫:2.8、 顔料:1.9
上記顔料は、以下の様に、調合します。
酸化銅:50、酸化錫:30、弗化バリウム(BaF2):20、の混合物を、1200℃で、焼きます。
② 藁白釉を掛けた上に、塩化銅で、模様を描くと、模様が赤紫色になり、釉も銅が転化して、
月白釉状に、青白く成ります。
弱還元を掛けると、青紫~赤紫に変化します。
5) トルコ青釉
この釉は、鮮明な青色釉で、アルカリ分の、多い釉で、発色します。
調合例
長石:53.1、 珪石:25.8、 石灰石:7.1、 亜鉛華:8.1、 炭酸マグネシウム:6.0
これに、酸化クロム:1%、 酸化コバルト:0.3~0.5、 炭酸銅:5%を添加する。
緑調のトルコ青に成ります。
トルコ青顔料の調合
酸化ジルコニウム:48、 石英:31、 炭酸バリウム:8.5、 水酸化バナジウム:12.5
湿式混合で、1000℃程度で、焼成します。この顔料を1~6%、基礎釉に添加します。
湿式混合焼成で、作成した物は、硬く成りますので、微粉砕して使います。
粉砕の度合いによっても、色調に変化が出ます。
・ アルカリに、カリ(カリウム)が多いと、トルコ青に成り、ソーダ(ナトリウム)が多いと、
空青に成ります。
・ 焼成は、酸化焼成が良く、還元ですと、赤紫や紫褐色に成ります。
6) その他の銅釉として、青銅マット釉、銅緑釉、松緑色釉などが、有ります。
その詳細は、省きます。
以上にて、銅釉の話を終わります。
均窯手釉 トルコ青釉