作品に2色以上の複種類の釉を塗る場合、「重掛け」と「掛分け」の方法があります。
「重掛け」は、2種類以上の釉を重ね合わせる方法で、「掛分け」は重ねない方法です。
一色塗りに比べ、いずれも色の変化を楽しむ事が出来ます。
この方法の違いによって、釉の表情は大きく異なります。当然施釉のやり方にも違いが出ます。
1) 釉の重掛け。
多くの場合、二種類の釉を掛ける事が多いのですが、三種類以上の釉を使う事もあります。
但し、三種類を同じ処に重ね掛けすると、釉が厚く掛り過ぎ、釉剥げや釉のめくれ、釉の流れ落ち
等のトラブルが起きる事が多くなります。 それ故多色の重塗りは控えた方が良いでしょう。
① 特別な場合を除き、一種類の釉を作品全体に施釉し、部分的に他の釉を重ねる事が多いです。
特別な場合とは、辰砂釉の様に酸化銅を使う場合、銅が揮発するのを防ぐ目的で、辰砂釉の上に
透明釉などを全体に塗る場合や、釉の種類によっては、二色重ね合わせてその中間色を得る方法
です。但し、一般には、二色の中間色が出る事は少ない様です。
② 上(後)に行う施釉の方法は、一般に行われている方法で行います。
例えば、漬掛け、流掛け、吹掛け、イッチン(スポイト掛け)、筆塗り等作品の大きさや形状、
施釉効果(出来上がり具合)等を考慮して選択します。
③ 同じ2種類の釉を掛けるにしても、塗る順序によって釉の発色は異なります。
一般に、下(先)に掛ける釉を作品全体に施してから、上(後)に釉を部分的又は一部に施し
ます。
ⅰ) 似た様な釉を重ねるても、重掛けの効果は薄くなります。
出来るだけ、色や明度などに大きな差のある釉で、重ねる事をお勧めします。
ⅱ) 結晶釉の様に、流れ易い釉を下(先)に塗り、その上(後)に他の釉を重塗りすると、
上の釉も流れ落ち易くなります。その為釉の表情も違ってきます。
ⅲ) 下の釉の影響で、上の釉が薄まり、淡い色や違う色に発色する事もあります。
ⅳ) 異なる釉を重ね合わせると、まるで二色の釉とは異なる色と成る事も稀ではありません。
特に、鉄を含む釉の場合には、変化が大きい様な気がします。色々試してみるのも面白いです
勿論、中間色も出ない訳ではありません。白マット釉に黒マット釉が重なった場合、グレー色
に出る場合もあります。
④ 流れ易い釉同士を重ね掛けると、一層流れ易くなりますので、注意が必要です。
これは、釉が厚くなった事が大きな原因です。作品の底近辺(高台脇)に、施釉しない部分を
設ける必要になるかも知れません。厚掛けを防ぐ為には、一方を薄めに掛けるのも一つの方法
ですが、釉が薄過ぎると希望の色に成らない事も多いですので、痛し痒しです。
⑤ 釉の熔ける温度を揃える事が基本ですが、場合によっては、ある程度異なる温度の釉を使う
事もあります。即ち一方が十分に溶け、他方が溶け不足になります。一般に溶け不足では釉は
マット状になりますので、その光沢の違いが浮き出てくる効果もあります。
2) 釉の掛分け。
施釉する部分を二重にするのでは無く、部分部分を区切り、異なる釉で彩色する方法です。
重掛けの技法より釉の種類も格段に多く使う事で、発色の効果は一段と複雑になります。
但し、施釉する前の作業が必要になる事が多いです。
以下次回に続きます。
「重掛け」は、2種類以上の釉を重ね合わせる方法で、「掛分け」は重ねない方法です。
一色塗りに比べ、いずれも色の変化を楽しむ事が出来ます。
この方法の違いによって、釉の表情は大きく異なります。当然施釉のやり方にも違いが出ます。
1) 釉の重掛け。
多くの場合、二種類の釉を掛ける事が多いのですが、三種類以上の釉を使う事もあります。
但し、三種類を同じ処に重ね掛けすると、釉が厚く掛り過ぎ、釉剥げや釉のめくれ、釉の流れ落ち
等のトラブルが起きる事が多くなります。 それ故多色の重塗りは控えた方が良いでしょう。
① 特別な場合を除き、一種類の釉を作品全体に施釉し、部分的に他の釉を重ねる事が多いです。
特別な場合とは、辰砂釉の様に酸化銅を使う場合、銅が揮発するのを防ぐ目的で、辰砂釉の上に
透明釉などを全体に塗る場合や、釉の種類によっては、二色重ね合わせてその中間色を得る方法
です。但し、一般には、二色の中間色が出る事は少ない様です。
② 上(後)に行う施釉の方法は、一般に行われている方法で行います。
例えば、漬掛け、流掛け、吹掛け、イッチン(スポイト掛け)、筆塗り等作品の大きさや形状、
施釉効果(出来上がり具合)等を考慮して選択します。
③ 同じ2種類の釉を掛けるにしても、塗る順序によって釉の発色は異なります。
一般に、下(先)に掛ける釉を作品全体に施してから、上(後)に釉を部分的又は一部に施し
ます。
ⅰ) 似た様な釉を重ねるても、重掛けの効果は薄くなります。
出来るだけ、色や明度などに大きな差のある釉で、重ねる事をお勧めします。
ⅱ) 結晶釉の様に、流れ易い釉を下(先)に塗り、その上(後)に他の釉を重塗りすると、
上の釉も流れ落ち易くなります。その為釉の表情も違ってきます。
ⅲ) 下の釉の影響で、上の釉が薄まり、淡い色や違う色に発色する事もあります。
ⅳ) 異なる釉を重ね合わせると、まるで二色の釉とは異なる色と成る事も稀ではありません。
特に、鉄を含む釉の場合には、変化が大きい様な気がします。色々試してみるのも面白いです
勿論、中間色も出ない訳ではありません。白マット釉に黒マット釉が重なった場合、グレー色
に出る場合もあります。
④ 流れ易い釉同士を重ね掛けると、一層流れ易くなりますので、注意が必要です。
これは、釉が厚くなった事が大きな原因です。作品の底近辺(高台脇)に、施釉しない部分を
設ける必要になるかも知れません。厚掛けを防ぐ為には、一方を薄めに掛けるのも一つの方法
ですが、釉が薄過ぎると希望の色に成らない事も多いですので、痛し痒しです。
⑤ 釉の熔ける温度を揃える事が基本ですが、場合によっては、ある程度異なる温度の釉を使う
事もあります。即ち一方が十分に溶け、他方が溶け不足になります。一般に溶け不足では釉は
マット状になりますので、その光沢の違いが浮き出てくる効果もあります。
2) 釉の掛分け。
施釉する部分を二重にするのでは無く、部分部分を区切り、異なる釉で彩色する方法です。
重掛けの技法より釉の種類も格段に多く使う事で、発色の効果は一段と複雑になります。
但し、施釉する前の作業が必要になる事が多いです。
以下次回に続きます。