板状にした陶板(タタラとも言います)を用いて陶磁器の作品を作る事を板(タタラ)作り、
又は板起こしと言います。
広い面積の板状にする事えで、平皿や立体的な箱状の作品の他、筒に巻きつけて、円形の作品
又は型に押し付ける事で、轆轤作業や紐作りとは異なる作品群を、効率良く作る事ができます
1) タタラを作る。
直径の小さな円板などは、丸めた粘土を両手の掌で挟み、叩いで作る事も可能ですが、100
平方cm以上の場合には、タタラ板を使ったり、そば打ちの要領で土を延ばして作ります。
広い面積が作れるタタラ製造機も市販されていますが高価ですので、自作で簡単な用具と叩
き板を用いて作る事をお勧めします。タタラを作るには、ブロック状の粘土から、複数の
タタラ板をべ(積み上げ)切糸で薄く切り取る方法と、一定の深さのある木枠に粘土を押し
込めて叩き締め麺棒状のローラーで薄く伸ばす方法があります。
① タタラの厚み。
ⅰ) タタラ板を使う方法。
同じ形で同じ厚みのタタラを複数個作るのに便利な方法でうす。陶芸の技術書に載って
いる極く一般的(初歩的)な方法です。タタラ板の厚みと枚数によって厚みが決ります
市販されているタタラ板(10枚一組)には、塩ビ製と木製があります。塩ビ製では、
厚さが1,3,5mmで木製では3,5,7mm程度の物が多いです。勿論自作する事も可能です
ⅱ) 木枠を使う場合、任意の深さのある木枠を使います。
薄い陶板ならば、3mm程度でも良いのですが、作品にするには5mm以上が理想です
出来れば、6,7,8,10,12mm 程度が作れれば十分です。特に5,8,10が良く使われる
厚みです。勿論その厚み専用の木枠になります。
② タタラを作る。
ⅰ) タタラ板を使う場合。
a) 必要な量の素地(粘土)をブロック(塊)状にします。その際、おおよそで良い
のですが、作りたい形にします。例えば、作りたい物に合わせて、正方形、長方形、
三角形、木の葉形、不定形などです。タタラは土の締り具合が弱く、制作途中や乾燥
時に「ひびや割れ」が出易いですのでテーブルに叩き付けたり、叩板や棒を用いて、
四方上下から強く土を叩き締めます。
b) タタラ板をブロックの左右両側に、同じ高さに積み重ねます。
例えば厚み5mmのタタラを5枚作りたいのであれば、5mmの厚みのタタラ板を
5~6枚重ね合わせ、左右両側に積み重ねます。一番上と一番下のタタラは表面が
凸凹している場合が多いですので、使わない事もある為、その分タタラ板を多く
積みます。
c) 切糸でブロックをスライスする。
ブロックの向こう側から左右に切り糸をピンと張り、両手の人差し指又は親指を
タタラ上に載せ、左右同じ力で、タタラ上を滑らしながら糸を手前に引き、
スライスします。ブロックの縦横の長さが異なる場合、切糸が短くなる様に切ると
厚みが一定に成り易いです。
d) 最上段の一枚をブロックから取り除き、平らな板に取ります。
この際、丁寧に取り扱い、指跡などは出来るだけ残さない様にします。
e) 両側のタタラ板を取り除き、同様にして2枚目・・5枚目と切り出します。
切り取ったタタラは一枚一枚平らな板に載せます。重ねない事です。
f) 切り取ったタタラは必ずしも綺麗ではありません。
表面をゴムヘラやコテ、なめし皮などで綺麗にする事もあります。
ⅱ) 木枠を使う場合
タタラ板を使う時より、より広い面積のタタラを作る事が出来る方法です。
a) 木枠を作る。(木枠が市販されていると言う情報はありません。)
土台となる厚め板(出来れば8~10mm程度)の四辺に必要な厚みの桟(さん)
状の角材を取り付け(接着)ます。桟は幅10mm程度で、高さは必要なタタラと同
じ厚み、長さは土台の板の1辺と同じです。尚、この桟状の角材は、ホーム
センター等で入手できます。
b) 叩き板を用意する。
柄の付いた砧あ(きぬた)型で、打ち付ける面は平らにします。なるべく重量が
ある方が使い易く、土も良く締ります。
c) 延ばし棒を用意する。
麺棒の様に又はそれ以上に丸く太い方が使い易いです。アルミ製の筒があれば軽い
為、より使い易いです。
d) 布を用意する。
直接木枠に粘土を押し込むと、粘土と木枠がくっ付き剥がれなくなります。
その為布を挟む様にして土を載せ叩き広げます。一般には日本手拭(てぬぐい)が
用いられます。
タタラの作り方は以下の通りです。
以下次回に続きます。
又は板起こしと言います。
広い面積の板状にする事えで、平皿や立体的な箱状の作品の他、筒に巻きつけて、円形の作品
又は型に押し付ける事で、轆轤作業や紐作りとは異なる作品群を、効率良く作る事ができます
1) タタラを作る。
直径の小さな円板などは、丸めた粘土を両手の掌で挟み、叩いで作る事も可能ですが、100
平方cm以上の場合には、タタラ板を使ったり、そば打ちの要領で土を延ばして作ります。
広い面積が作れるタタラ製造機も市販されていますが高価ですので、自作で簡単な用具と叩
き板を用いて作る事をお勧めします。タタラを作るには、ブロック状の粘土から、複数の
タタラ板をべ(積み上げ)切糸で薄く切り取る方法と、一定の深さのある木枠に粘土を押し
込めて叩き締め麺棒状のローラーで薄く伸ばす方法があります。
① タタラの厚み。
ⅰ) タタラ板を使う方法。
同じ形で同じ厚みのタタラを複数個作るのに便利な方法でうす。陶芸の技術書に載って
いる極く一般的(初歩的)な方法です。タタラ板の厚みと枚数によって厚みが決ります
市販されているタタラ板(10枚一組)には、塩ビ製と木製があります。塩ビ製では、
厚さが1,3,5mmで木製では3,5,7mm程度の物が多いです。勿論自作する事も可能です
ⅱ) 木枠を使う場合、任意の深さのある木枠を使います。
薄い陶板ならば、3mm程度でも良いのですが、作品にするには5mm以上が理想です
出来れば、6,7,8,10,12mm 程度が作れれば十分です。特に5,8,10が良く使われる
厚みです。勿論その厚み専用の木枠になります。
② タタラを作る。
ⅰ) タタラ板を使う場合。
a) 必要な量の素地(粘土)をブロック(塊)状にします。その際、おおよそで良い
のですが、作りたい形にします。例えば、作りたい物に合わせて、正方形、長方形、
三角形、木の葉形、不定形などです。タタラは土の締り具合が弱く、制作途中や乾燥
時に「ひびや割れ」が出易いですのでテーブルに叩き付けたり、叩板や棒を用いて、
四方上下から強く土を叩き締めます。
b) タタラ板をブロックの左右両側に、同じ高さに積み重ねます。
例えば厚み5mmのタタラを5枚作りたいのであれば、5mmの厚みのタタラ板を
5~6枚重ね合わせ、左右両側に積み重ねます。一番上と一番下のタタラは表面が
凸凹している場合が多いですので、使わない事もある為、その分タタラ板を多く
積みます。
c) 切糸でブロックをスライスする。
ブロックの向こう側から左右に切り糸をピンと張り、両手の人差し指又は親指を
タタラ上に載せ、左右同じ力で、タタラ上を滑らしながら糸を手前に引き、
スライスします。ブロックの縦横の長さが異なる場合、切糸が短くなる様に切ると
厚みが一定に成り易いです。
d) 最上段の一枚をブロックから取り除き、平らな板に取ります。
この際、丁寧に取り扱い、指跡などは出来るだけ残さない様にします。
e) 両側のタタラ板を取り除き、同様にして2枚目・・5枚目と切り出します。
切り取ったタタラは一枚一枚平らな板に載せます。重ねない事です。
f) 切り取ったタタラは必ずしも綺麗ではありません。
表面をゴムヘラやコテ、なめし皮などで綺麗にする事もあります。
ⅱ) 木枠を使う場合
タタラ板を使う時より、より広い面積のタタラを作る事が出来る方法です。
a) 木枠を作る。(木枠が市販されていると言う情報はありません。)
土台となる厚め板(出来れば8~10mm程度)の四辺に必要な厚みの桟(さん)
状の角材を取り付け(接着)ます。桟は幅10mm程度で、高さは必要なタタラと同
じ厚み、長さは土台の板の1辺と同じです。尚、この桟状の角材は、ホーム
センター等で入手できます。
b) 叩き板を用意する。
柄の付いた砧あ(きぬた)型で、打ち付ける面は平らにします。なるべく重量が
ある方が使い易く、土も良く締ります。
c) 延ばし棒を用意する。
麺棒の様に又はそれ以上に丸く太い方が使い易いです。アルミ製の筒があれば軽い
為、より使い易いです。
d) 布を用意する。
直接木枠に粘土を押し込むと、粘土と木枠がくっ付き剥がれなくなります。
その為布を挟む様にして土を載せ叩き広げます。一般には日本手拭(てぬぐい)が
用いられます。
タタラの作り方は以下の通りです。
以下次回に続きます。