昨年の夏、義母の施設を探して、とあるグループホームを見学した時のことだった。
近くに座っていたおばあさんが、施設の説明をしていた職員さんに向かって「まだ来ないかい?」と聞いたことがあった。
職員さんが「まだですよ」と答えると、おばあさんは「そうかい」と言って立ち上がると、ふらふらとどこかへ行ってしまった。
その時に職員さんが教えてくれたのは、おばあさんは毎日、ああやって家族が迎えに来るのを待っているという事だった。
おばあさんは認知症でグループホームに入ったのだが、家族はおばあさんを入れるとほとんど会いに来ることは無くなったそうだ。
でも、おばあさんはいつか、それが息子なのか娘なのかは知らないが、家族が迎えに来ると思って毎日待っている。
その話を聞いた時、おばあさんのことが可哀想で、まったく会いに来ないという家族に対して、たまにでいいから会いに来てあげればいいのにと思った。
話は変わるが、今朝、義母のいる高齢者住宅の職員さんから電話をもらった。
ここ一週間ほど義母に不安そうな様子が見られるとのことだった。
昼夜を問わず事務所へ行っては、アレが無くなったとか、何に使うのか分からないものを貸してほしいと言うそうだ。
また家族に電話をしているのだけど皆んなに切られるとの訴えもあると言う。
うちの電話番号も含めて、義理の姉たちや義母の妹たちの番号を書いた紙を壁に貼っているのだが、職員さん曰く「もう正確に電話番号が打てないため、間違い電話をかけているのだと思います。それで相手に切られるのでしょう」とのことだった。
これは、確かに有り得ることかもしれない。
家にいる時も電話番号を打つのが難しいようで、頼まれて私が電話をかけて受話器を義母に渡していたことがある。
またある時は思い出したように、10年前に亡くなった義母の弟が、まるでつい最近亡くなったかのように話して精神状態が不安定になるそうだ。
義母は弟さんを非常に頼りにして可愛がっていたので、10年前に突然亡くなった時の悲しみようは尋常ではなかったことを憶えている。
ただ、それがいつ起こった事なのかという時間系列が分からなくなって、ふと思い出した弟のことで頭が一杯になったのだと思う。
このような義母の様子を職員さんから聞いて、認知症の影響もあるが、やはり家から離れた義母は寂しいのだろうなと思った。
なんだか昨年グループホームで見た、家族を待つおばあさんと重なった。
可哀想な義母。
夫は毎週会いに行っているが、私はもうずっと行っていない。
お互いのためには会わない方が良いと思っているし、義母が会いたいのは私ではなく自分の娘たちや妹たちだということは分かっているから。
だから、義姉達にはもう少し会いに行く回数を増やしてあげたらいいのにと思う。
3ヶ月とか開けるのじゃなくて、1ヶ月に一回、欲を言えば2週間に一度でも行ってあげたら喜ぶのに。
そして、いつもじゃなくてもいいからゆっくり義母の話を聴いてあげる時間を持つだけで義母の気持ちも落ち着くような気がする。
とは言え、みんなそれぞれに忙しいし都合もある。
これが私の本当の親なら、用事のない日は毎日でも行くのに。
近くに座っていたおばあさんが、施設の説明をしていた職員さんに向かって「まだ来ないかい?」と聞いたことがあった。
職員さんが「まだですよ」と答えると、おばあさんは「そうかい」と言って立ち上がると、ふらふらとどこかへ行ってしまった。
その時に職員さんが教えてくれたのは、おばあさんは毎日、ああやって家族が迎えに来るのを待っているという事だった。
おばあさんは認知症でグループホームに入ったのだが、家族はおばあさんを入れるとほとんど会いに来ることは無くなったそうだ。
でも、おばあさんはいつか、それが息子なのか娘なのかは知らないが、家族が迎えに来ると思って毎日待っている。
その話を聞いた時、おばあさんのことが可哀想で、まったく会いに来ないという家族に対して、たまにでいいから会いに来てあげればいいのにと思った。
話は変わるが、今朝、義母のいる高齢者住宅の職員さんから電話をもらった。
ここ一週間ほど義母に不安そうな様子が見られるとのことだった。
昼夜を問わず事務所へ行っては、アレが無くなったとか、何に使うのか分からないものを貸してほしいと言うそうだ。
また家族に電話をしているのだけど皆んなに切られるとの訴えもあると言う。
うちの電話番号も含めて、義理の姉たちや義母の妹たちの番号を書いた紙を壁に貼っているのだが、職員さん曰く「もう正確に電話番号が打てないため、間違い電話をかけているのだと思います。それで相手に切られるのでしょう」とのことだった。
これは、確かに有り得ることかもしれない。
家にいる時も電話番号を打つのが難しいようで、頼まれて私が電話をかけて受話器を義母に渡していたことがある。
またある時は思い出したように、10年前に亡くなった義母の弟が、まるでつい最近亡くなったかのように話して精神状態が不安定になるそうだ。
義母は弟さんを非常に頼りにして可愛がっていたので、10年前に突然亡くなった時の悲しみようは尋常ではなかったことを憶えている。
ただ、それがいつ起こった事なのかという時間系列が分からなくなって、ふと思い出した弟のことで頭が一杯になったのだと思う。
このような義母の様子を職員さんから聞いて、認知症の影響もあるが、やはり家から離れた義母は寂しいのだろうなと思った。
なんだか昨年グループホームで見た、家族を待つおばあさんと重なった。
可哀想な義母。
夫は毎週会いに行っているが、私はもうずっと行っていない。
お互いのためには会わない方が良いと思っているし、義母が会いたいのは私ではなく自分の娘たちや妹たちだということは分かっているから。
だから、義姉達にはもう少し会いに行く回数を増やしてあげたらいいのにと思う。
3ヶ月とか開けるのじゃなくて、1ヶ月に一回、欲を言えば2週間に一度でも行ってあげたら喜ぶのに。
そして、いつもじゃなくてもいいからゆっくり義母の話を聴いてあげる時間を持つだけで義母の気持ちも落ち着くような気がする。
とは言え、みんなそれぞれに忙しいし都合もある。
これが私の本当の親なら、用事のない日は毎日でも行くのに。