学名は「Iris laevigata Fisch.」と銘板に記述されていました。古来紫の花の汁を使って衣を染めたと言われ、「カキツケバナ」と呼ばれていたものが変化して「カキツバタ」となったもののようです。アヤメ科アヤメ属の多年生水生植物で群生します。「いずれがアヤメかカキツバタ・・」と区別が付かないものの例えにも使われていますが、アヤメとの違いは池または湿地に生育することから見分けるのが良いようですね。写真は5月12日に霞ケ浦の辺にある公園で撮影しました。以前に自宅の庭のアヤメを掲載していますので、比較してご覧下さい。花の特徴から違いがわかりますか?池や湿地に生育するハナショウブがありますが、これは又後日掲載します。
学名は「Weigela coraeensis」で、スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木です。もともと関東南部から東海地域の沿岸に分布していたものですが、最近は各地の公園などにも植栽されているようです。写真は5月12日に土浦の総合運動公園で撮影しました。花は初め白色ですが、だんだん色が赤みを帯びて紅色になります。これに似たものにニシキウツギがあり、太平洋側の山地に分布するようです。ニシキウツギは、写真で見ますと花がやや長いような気がしますがもともと同じ種のようで区別が難しいのかもしれません。わかりやすく説明されているHP(http://park23.wakwak.com/~koda5/5g/ha5-45.html)に詳しく説明されています。
アケビ科ムベ属の常緑つる性植物で、別名をトキワアケビ(常盤通草)とも言い、関東以西の日本各地及び台湾・中国に分布しているようです。ムベは雌雄同株で、雄花と雌花が同じ木に咲き、芳香を放ちます。写真は5月初め頃、近所の庭に咲いていたものを撮影しました。写真で見える、6枚の花弁のような薄紫色のものは、顎で、花は顎の中で黄色く見えるものです。写真を拡大してよーく見ると数多くの小さな花がついているように見えますから、雄花だと思われます。(雌花は中央に3本の雌しべが見える)果実はアケビに似ています。アケビは完熟すると赤紫色の果実の皮が裂けて中の果肉が見えますが、ムベは最後まで割れることがないようで違いがあります。果実は、古来甘くて長寿の果物として重用されたと言われます。今年の秋に実を探してみたいと思います。茎や根は利尿作用がある生薬としても知られています。
学名は「Viburnum plicatum Thumb. var.tomentosum Miq.」と銘板に記述されていました。 スイカズラ科ガマズミ属の常緑小高木です。本州から九州及び東アジア地域にかけて分布します。花序の周縁に白い装飾花があると記述されています。写真で見ると白い蝶々のような花に見えるものは、装飾花と言われるもので、5枚あり、大きさが違います。特に蝶の頭のように見える極小さなものもあります。実際の花は、淡黄色に写っている中央の小さな花です。写真を拡大してみますと、数輪が咲いているのがわかりますね。オオデマリはこのヤブデマリから造られたとされます。写真は5月7日頃近くの大学の遊歩道付近で撮影しました。
学名は「Quercus acuta Thunb.」と銘板に記述されていました。ブナ科コナラ属の常緑高木です。樹高は20mにも及び巨木に成長します。木材は赤みを帯びており、強靭で、この木の名前の由来にもなっています。写真は大学近くの遊歩道で5月7日に撮影しました。新枝から黄色の房のように垂れ下がって咲いているのは、雄花です。雌花は葉腋に直立するように付いており、2年かかって成長し「どんぐり」となって実ります。昔から村のご神木などとして重用されている木ですね。
初夏ミカンの花が咲き始めました。学名は「Citrus unsiu Marc.」で、ミカン科ミカン属の常緑低木です。5月頃花が咲き、緑の実がだんだん大きくなって、晩秋の頃黄色く熟れてきます。正月にコタツで食べたあのミカンですね。童謡「みかんの花咲く丘」にも詠われているみかんの花です。♪~みかんの花が 咲いている 思い出の道 丘の道・・・~♪ 子供の頃よく歌いましたね。作詞家加藤省吾が伊東市のみかん畑をイメージして書いた詩と言われています。戦後間もない頃、童謡歌手川田正子が明るい声で歌って多くの国民を勇気付けたものです。最近「童謡」が見直されていると聞いて喜んでいる一人です。みかんは食べても花を知らない子供たちも多いでしょうから掲載してみました。写真は、5月11日に近所の道路沿いにある果樹を撮影したものです。
学名は「Lampranthus spectabilis」で、別名をサボテンギクとも言います。南アフリカ原産のツルナ科マツバギク属の常緑多肉植物です。海岸に生息するツルナと同じ科で、乾燥などにとても強く、繁殖力があります。花は菊のような花で、光沢があります。葉はサボテンと同じように多肉で、水分を蓄えて乾燥に強くなっています。写真は5月7日に近所の歩道脇の花壇で咲いていたものを撮影したものです。石垣や、コンクリートの塀などにもぶら下がるように綺麗に咲きますね。花言葉は「心広い愛情」だそうですが、厳しい環境にも耐えて咲く「忍耐」が合いそうですね。
先にヤマボウシを掲載して桑の花に似ていると書きましたので、桑の花を掲載します。養蚕が盛んだった頃わが国の多くの畑で桑が植えられていました。子供の頃桑の実を食べて口の中を紫色にしたことがありました。また「赤とんぼ」の童謡にも♪~山の畑の、桑(くわ)の実を小籠(こかご)に摘んだは、まぼろしか~♪と詠われて知られています。その桑の花です。里山に自生していたものを撮影しましたので、花が小さくて見難いですがご容赦願います。形と雰囲気を見てください。これが実ってくると赤紫色の実になります。
学名は「Cornus kousa Buerger ex Hance」で、本州から九州に掛けての日本、朝鮮半島、中国に分布しているミズキ科ヤマボウシ属の落葉高木です。4枚ある白い花に見えるのは、花弁ではなく総苞です。花は中央にある緑の粒のようなところに桑の花のような小さな花がいっぱい咲いています。これが秋になると集合果となって赤く色づき食べることができます。秋にじっくり観察すると、極小さなサッカーボールのような形の実が成っているのを見つけることができるでしょう。ハナミズキはこの花と同属のようですが、果実が集合果ではなく一つずつ実が成るそうです。そう言われると花のような総苞があり似ていますね。ヤマボウシは乾燥し過ぎると生育に良くないようですから、庭に植栽する場合は、適度の湿潤さがある場所が良いそうです。写真は近所の大学構内で5月22日に撮影しました。木全体が白い雪を被ったように見えます。街路樹にも多く最近各地の道路沿いに咲いているのを見かけます。
5月3日に安曇野へ行き、リンゴ農家の方にお願いして撮影しました。美味しい「ふじ」が実るリンゴの花です。バラ科リンゴ属の果樹です。リンゴの原産地は中央アジアの山岳地方のようですが、明治時代初期の頃日本に導入されて品種改良が進み、わが国でも美味しいリンゴが栽培されるようになっています。安曇野の農家の方も数品種のリンゴを栽培されているとのことでした。「ふじ」は青森県弘前市の農家で国光とデリシャスを交配して作られたもので生産量は世界でもトップクラスだそうです。秋には又美味しいこのリンゴを食べに安曇野へ行きたいですね。
学名は「Michelia figo K.Spreng.」と記述されていました。中国南部地域が原産のモクレン科オガタマノキ属の常緑小高木です。江戸時代に渡来したと言われ、「唐招霊(トウオガタマ)」とも称して、神社などの境内に神木として植栽されたようです。写真は、近所の大学構内で5月12日に撮影しました。開花が進み、バナナのような甘い香りがしました。ワインのような色をした花は、バナナのような甘い香りがするので、「バナナツリー」とも呼ばれています。独特の花の色と香りが特色の花ですね。以前に白い花の「オガタマ(招霊)」を掲載していますから比較してご覧下さい。
学名は「Chionanthus retusus Lindl.et Paxt.」と銘板に記されていました。モクセイ科ヒトツバタゴ属の落葉高木で、本州中部、台湾、中国に分布しているようです。満開の頃遠くから見ると緑の葉の上に雪が積もってふわっとしているように見えます。「ナンジャモンジャ」の名前で有名になりました。私が始めてみたのは伊勢に住んでいる頃、伊勢神宮外宮の勾玉池の辺にあったものです。写真は近所の大学の遊歩道に咲いているものを5月7日に撮影しました。
ヒトツバタゴについて詳しく書かれているHp(http://www.blk.mmtr.or.jp/~izucyan/syokuhitotu.htm)がありましたので紹介しておきます。何故「なんじゃもんんじゃ」と呼ばれるようになったのか?など詳しく書かれています。
ヒトツバタゴについて詳しく書かれているHp(http://www.blk.mmtr.or.jp/~izucyan/syokuhitotu.htm)がありましたので紹介しておきます。何故「なんじゃもんんじゃ」と呼ばれるようになったのか?など詳しく書かれています。
マメ科フジ属の落葉木本性ツル植物です。この季節立派な藤棚で垂れ下がる紫色のフジの花を見かけます。藤棚の下で野点などをしている公園もありますね。なかなか風情のある和の風景です。よく似たものにヤマフジがあります。この時期山道を歩くと大きな木に巻きついたヤマフジが綺麗に垂れ下がって咲いているのを見かけます。ヤマフジは花の大きさがやや小ぶりでツルの巻き方が右巻きであることがフジと違うところのようです。今度よーく観察してみましょう!
ツツジの中でも好きなものの一つです。自宅にも植えて観賞しています。学名は「Rhododendron pulchrum cv.Oomurasaki」で、ツツジ科の落葉低木です。園芸品種の中でも、とりわけ多く公園などの植栽や道路脇の植木や家庭の庭に植えられて、鮮やかな紫色の花が盛り上がったように情熱的に咲いているのを見かけます。ヒラドツツジの仲間で、慶良間ツツジと琉球ツツジとの交配種であるとの説もありますが、詳しくはわかりませんでした。
クリスマスの頃に咲くバラに似た花と言うのが名前の由来です。別名を「雪おこし」とも言われ、原産地であるヨーロッパの冬の大地で雪を起こして花を咲かせることに由来しているそうです。学名は「Helleborus niger」で、荒れた土地に生息する意味があると記述されています。いずれにしても寒い時期の花ですね。地味な緑色をした花も珍しいですが、ヨーロッパの冬の荒野にひっそり咲くこの花は、まさに貴重なものだったことでしょう。わが国でもクリスマスの頃になると園芸店の店先を賑わして愛好者も多いようです。3月頃までは店頭で見ます。写真は知人から送っていただきました。自宅で愛情を込めて育てている感じが伝わりますね。緑色の花がとても美しいです。花言葉は「慰め」だそうですが、まさに癒されますね。