よく晴れて、少し風が強い休日。
昨日からの続き。
劇団☆新感線の看板役者・古田新太さんとゲスト・堤真一さんの共演は、『吉原御免状』を彷彿させるものがあった。
役柄は、全く違うけれど。
爽やかな青年剣士・・・しかも天皇家の血筋の松永誠一郎(堤さん)と幕府直参、悪の権化・柳生義仙(古田さん)という魅力的な顔合わせだった。
今回の『蜉蝣峠』も、この二人の善と悪、光と影、美と醜、冷たさと暖かさ・・・対立する二つの要素が、入れ替わり立ち代りしながら、立場が逆転していくのを、古田・堤が、巧みに演じていく。
記憶をなくし、心が空洞になっている操り人形のような闇太郎(古田)の自分では分からない心の闇を、巧みに利用する天晴(堤)。
自分の心に広がる無限の暗闇をどうすることもできないまま、敢えてそれをコントロールしようとする天晴が、どうにも切ない。
対照的な二人だけれど、根本となる事件に同時期に遭遇し、そして同じ闇を持つ運命的な二人。
それが、見事な対立を生む。
一幕(どちらかと言えば、しょーもない笑い・・・新感線特有の上品さに欠ける笑い)は、比較的ゆるい展開。
過去の記憶をなくした闇太郎が、その記憶を取り戻すために、運命が呼んだ出逢い。
そして、物語の展開が、急変する緊張する二幕へ続く流れ。
上演時間の長さを感じさせることなく、どういう展開で、どういう終息に向うのだろうと観客は、いつも、半ば強引に物語に引き込まれてしまう。
私は、観劇するとき、このキャストは、この役者さんじゃなくて、あの役者さんだったよかったのにな・・・と思いながら見てしまうときがある。
こういう見方は、邪道なのかもしれないけれど・・・。
でも、この『蜉蝣峠』は、古田・堤以外のキャストでは、考えられない・・・。
それ程までに、ぴったりくる。
・・・その後にくるのは、多分、マンネリ・・・なんだと思うけれど。
新感線のジレンマは、多分、マンネリにあるのだと思う。
いつも新しいけれど、時々(ある期間)、マンネリ・スパイラルに落込むときもある・・・。
『吉原御免状』から、数年は、全ての作品が、新しかった。
そろそろ、次のマンネリ・スパイラルに突入の予感が、今少しだけしている。
昨日からの続き。
劇団☆新感線の看板役者・古田新太さんとゲスト・堤真一さんの共演は、『吉原御免状』を彷彿させるものがあった。
役柄は、全く違うけれど。
爽やかな青年剣士・・・しかも天皇家の血筋の松永誠一郎(堤さん)と幕府直参、悪の権化・柳生義仙(古田さん)という魅力的な顔合わせだった。
今回の『蜉蝣峠』も、この二人の善と悪、光と影、美と醜、冷たさと暖かさ・・・対立する二つの要素が、入れ替わり立ち代りしながら、立場が逆転していくのを、古田・堤が、巧みに演じていく。
記憶をなくし、心が空洞になっている操り人形のような闇太郎(古田)の自分では分からない心の闇を、巧みに利用する天晴(堤)。
自分の心に広がる無限の暗闇をどうすることもできないまま、敢えてそれをコントロールしようとする天晴が、どうにも切ない。
対照的な二人だけれど、根本となる事件に同時期に遭遇し、そして同じ闇を持つ運命的な二人。
それが、見事な対立を生む。
一幕(どちらかと言えば、しょーもない笑い・・・新感線特有の上品さに欠ける笑い)は、比較的ゆるい展開。
過去の記憶をなくした闇太郎が、その記憶を取り戻すために、運命が呼んだ出逢い。
そして、物語の展開が、急変する緊張する二幕へ続く流れ。
上演時間の長さを感じさせることなく、どういう展開で、どういう終息に向うのだろうと観客は、いつも、半ば強引に物語に引き込まれてしまう。
私は、観劇するとき、このキャストは、この役者さんじゃなくて、あの役者さんだったよかったのにな・・・と思いながら見てしまうときがある。
こういう見方は、邪道なのかもしれないけれど・・・。
でも、この『蜉蝣峠』は、古田・堤以外のキャストでは、考えられない・・・。
それ程までに、ぴったりくる。
・・・その後にくるのは、多分、マンネリ・・・なんだと思うけれど。
新感線のジレンマは、多分、マンネリにあるのだと思う。
いつも新しいけれど、時々(ある期間)、マンネリ・スパイラルに落込むときもある・・・。
『吉原御免状』から、数年は、全ての作品が、新しかった。
そろそろ、次のマンネリ・スパイラルに突入の予感が、今少しだけしている。