昨日は、夕刻から宵のうちまで、時雨。
強い風とパラパラと音を立てている冷たい冬の雨。
そんな雨もあがったようで、東の空には、お椀の月。
カーテンの隙間から、月明かりが差しこんできて、目が覚めたので、ブログを書き始めました。
私は、ついこの間まで、上弦の月/下弦の月の意味を、間違えて捉えていて、月の弧の部分が下で、弦の部分が上にあるのが上弦の月、その反対が、下弦の月・・・だとばかり思っておりましたが・・・実は、新月から満月に向かって、月が太っていく期間の月を上弦の月、満月から新月にかけて、月が痩せていく時期を下弦の月・・・というそうな・・・。
20世紀の終わり頃までは、いちいち本などで、調べなければ、わからなかったことが、インターネットの普及で、パソコンで、調べられるようになって、今では、手許にスマートフォンという・・・瞬間で、疑問が解決してしまう・・・スゴい時代になったもんだなぁ・・・と改めて思いました。
泉鏡花の戯曲に『海神別荘』という作品があって、海に棲む乙姫様の弟の公子が、地上の美女をお嫁さんに迎えることになって、御嫁入の日・・・。
花嫁の到着を待つ間、侍女たちとスゴロクをして、間を持たせるというシーンがあるのですが、そのシーンは、まさに、ヴァーチャルの世界を先取りした描写です。
スゴロクをしながら、東海道の様々な風景などが、映し出される仕組みでした。
ヴァーチャル・スゴロク。
そして、地上のわからないことを調べるのに、姉の乙姫様の編纂した本を紐解くのですが、その本が、まさにスマートフォンそのもの。
様々な色で、溢れ、文字情報が飛び出してくる本なのですが、使うヒトが、『キーワード』を、頭の中に思い浮かべないと、情報が取りだせないという仕組み・・・。
正に、インターネットの『検索』機能つきの形をとった本と言えるかもしれません。
泉鏡花の活躍した明治時代、そして、この『海神別荘』が、再版された文庫本になった当時、まだスマートフォンは、この世の中に出現しておりませんでしたし、なにやら、海の中の御殿の中に、近未来の姿を予言したような内容で、今、思えば、凄いことだと思います。
1950年代だったか60年代だったか『スーパー・ジェッター』というモノクロのアニメーションがありましたが、
『流星号応答せよ!』
と腕時計状の機械で、空飛ぶ流星号を呼び出すシーンが、CMにもなりましたが、アップル・ウォッチそのものの形状ですかね?
ヒトが、想像した様々なものが、具現化されているようです。
タイムマシンも、実は、理論的には、実現可能だそうです???
ワープは無理みたいなことが、わかってきたようです。