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映画:シン・仮面ライダー

2023-03-22 22:44:55 | 演劇・映画

最高気温23度。

まだ三月だというのに、もう既に、初夏?

染井吉野は、既に満開。

 

気持ちよく晴れた祝日明け。早朝から、隣市・シネコンにて、映画『シン・仮面ライダー』を鑑賞。

庵野秀明監督の『シン』シリーズ第三弾(『シン・エヴァンゲリヲン』を加えれば、第四弾になるのでしょうけれど、エヴァは、ちょっとシリーズが違うような気がもするので、仮面ライダーが第三弾ってコトにさせていただきます)

 

仮面ライダー・・・と言えば・・・。

近所の小学生をサラって、世界征服に挑むショッカーと死神博士。

テレビシリーズでは、イケメン俳優が、ライダーに扮し、そして、ココは、一流俳優への登竜門・・・というイメージだったのだけれど・・・。

 

『ゴジラ』、『ウルトラマン』と、半世紀以上、続いている特撮作品を、庵野監督が、リメイク(リメイク?でいいのか???どうか)。

前作の『シン・ウルトラマン』から、かなり精神世界というか、人間とは?真の幸福とは?といった答えの出ない或る意味、哲学的なテーマを、特撮と合わせ、不思議な世界観の中で、そして本当に深淵な世界が描かれている・・・のかもしれない(よくわからないけど)。

プラーナなんて単語が出てくるくらいだから、ヨガ系の世界観なのかも(よくわからない)。

 

だから、既出の仮面ライダー・シリーズの延長かと期待していると失望するかもしれない。

 

シン・ゴジラは、ただ歩くだけ。

シン・ウルトラマンは、考える。

シン・仮面ライダーは、悩む。

 

そして、物語は、解答(或いは、回答)を用意していない。

かの新世紀・エヴァンゲリヲンが、全く意味不明な終局だったのと同じように。

 

仮面ライダーは、バッタと人間のハイブリット。

これは、未来の人間の姿なのかもしれないし、今、物議を醸しだしているかの昆虫食(クリケット・こおろぎ)に対する何らかの示唆なのかもしれないし、全く関係ないのかもしれない。

超人を超えるチカラを得た仮面ライダー1号と緑川ルリ子は、(或る意味?)生化学?バイオ??科学???を駆使して、人類の究極の幸福を追求している(らしい)組織・ショッカーを壊滅させるべく、立ちまわる・・・といったストーリーのようだ(ちょっと難解で、コレは、庵野作品のお約束)。

ショッカーには、蜘蛛、サソリ、スズメバチ、蝙蝠、カマキリとカメレオンのハイブリット人間が製造されていて(主に昆虫の遺伝子と掛け合わせた)それらの敵が、仮面ライダーとルリ子の前に、立ちはだかる。

 

なかなかに興味深い昆虫の生態。そして最強の敵は、青い蝶。

不死の象徴である蝶との対決で、ふと・・・『死へのはばたき』を思い出した(死へのはばたきは、蛾なんですけどね。蛾が終齢サナギになると、サナギの中は、ドロドロの液体になって、イモムシ状の形態から、羽をもつ虫へと変化する実験)。

 

物語の中に、様々なヒント?というか、メッセージ?というか・・・見る人によって、たぶん、様々な反応があるんだろうと思える(全然、違うのかもしれないけれど)。

 

演じている俳優さん達が、何故か、とても楽しそうで。

『シン』シリーズで、登場している斎藤工、長澤まさみ、竹野内豊、松尾スズキといったレギュラーの登場が、何故かとても嬉しい(何故だかわからないけれど・・・)。

そして、柄本佑演じる2号の登場が、何故かとっても安心感があって、ほっとする。

 

その中で、無機質な仮面ライダー1号と緑川ルリ子。

ルリ子役の浜辺美波は、かの庵野監督ごのみ?であろう綾波レイを実写したようなヴィジュアル。

1号を演じる池松壮亮は、殆ど、表情がない???(シン・ウルトラマンの斎藤工がそうだったように???)

これまでの、イケメン路線の仮面ライダーから、創生期の仮面ライダーに戻ったかのようだったし、エンディングでは、子門真人が歌いあげる『仮面ライダー』が、これまた昭和のノスタルジーだった。

 

特撮に特化すれば、特撮アクションだけでも、充分に見ごたえがあった。

そして、早朝の上映・・・ということもあってか?周囲は、オジさんばかりであった。