最高気温23度。
まだ三月だというのに、もう既に、初夏?
染井吉野は、既に満開。
気持ちよく晴れた祝日明け。早朝から、隣市・シネコンにて、映画『シン・仮面ライダー』を鑑賞。
庵野秀明監督の『シン』シリーズ第三弾(『シン・エヴァンゲリヲン』を加えれば、第四弾になるのでしょうけれど、エヴァは、ちょっとシリーズが違うような気がもするので、仮面ライダーが第三弾ってコトにさせていただきます)
仮面ライダー・・・と言えば・・・。
近所の小学生をサラって、世界征服に挑むショッカーと死神博士。
テレビシリーズでは、イケメン俳優が、ライダーに扮し、そして、ココは、一流俳優への登竜門・・・というイメージだったのだけれど・・・。
『ゴジラ』、『ウルトラマン』と、半世紀以上、続いている特撮作品を、庵野監督が、リメイク(リメイク?でいいのか???どうか)。
前作の『シン・ウルトラマン』から、かなり精神世界というか、人間とは?真の幸福とは?といった答えの出ない或る意味、哲学的なテーマを、特撮と合わせ、不思議な世界観の中で、そして本当に深淵な世界が描かれている・・・のかもしれない(よくわからないけど)。
プラーナなんて単語が出てくるくらいだから、ヨガ系の世界観なのかも(よくわからない)。
だから、既出の仮面ライダー・シリーズの延長かと期待していると失望するかもしれない。
シン・ゴジラは、ただ歩くだけ。
シン・ウルトラマンは、考える。
シン・仮面ライダーは、悩む。
そして、物語は、解答(或いは、回答)を用意していない。
かの新世紀・エヴァンゲリヲンが、全く意味不明な終局だったのと同じように。
仮面ライダーは、バッタと人間のハイブリット。
これは、未来の人間の姿なのかもしれないし、今、物議を醸しだしているかの昆虫食(クリケット・こおろぎ)に対する何らかの示唆なのかもしれないし、全く関係ないのかもしれない。
超人を超えるチカラを得た仮面ライダー1号と緑川ルリ子は、(或る意味?)生化学?バイオ??科学???を駆使して、人類の究極の幸福を追求している(らしい)組織・ショッカーを壊滅させるべく、立ちまわる・・・といったストーリーのようだ(ちょっと難解で、コレは、庵野作品のお約束)。
ショッカーには、蜘蛛、サソリ、スズメバチ、蝙蝠、カマキリとカメレオンのハイブリット人間が製造されていて(主に昆虫の遺伝子と掛け合わせた)それらの敵が、仮面ライダーとルリ子の前に、立ちはだかる。
なかなかに興味深い昆虫の生態。そして最強の敵は、青い蝶。
不死の象徴である蝶との対決で、ふと・・・『死へのはばたき』を思い出した(死へのはばたきは、蛾なんですけどね。蛾が終齢サナギになると、サナギの中は、ドロドロの液体になって、イモムシ状の形態から、羽をもつ虫へと変化する実験)。
物語の中に、様々なヒント?というか、メッセージ?というか・・・見る人によって、たぶん、様々な反応があるんだろうと思える(全然、違うのかもしれないけれど)。
演じている俳優さん達が、何故か、とても楽しそうで。
『シン』シリーズで、登場している斎藤工、長澤まさみ、竹野内豊、松尾スズキといったレギュラーの登場が、何故かとても嬉しい(何故だかわからないけれど・・・)。
そして、柄本佑演じる2号の登場が、何故かとっても安心感があって、ほっとする。
その中で、無機質な仮面ライダー1号と緑川ルリ子。
ルリ子役の浜辺美波は、かの庵野監督ごのみ?であろう綾波レイを実写したようなヴィジュアル。
1号を演じる池松壮亮は、殆ど、表情がない???(シン・ウルトラマンの斎藤工がそうだったように???)
これまでの、イケメン路線の仮面ライダーから、創生期の仮面ライダーに戻ったかのようだったし、エンディングでは、子門真人が歌いあげる『仮面ライダー』が、これまた昭和のノスタルジーだった。
特撮に特化すれば、特撮アクションだけでも、充分に見ごたえがあった。
そして、早朝の上映・・・ということもあってか?周囲は、オジさんばかりであった。