鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

薄紫色に煙る嶺

2011-11-04 22:51:30 | Weblog
昨日の文化の日は、出勤日で、本日は、会社の休日・・・というよりは、私の在籍している部門のみが休みという世間からハズれた休日である。

朝、起きてみると、晴れあがって、少し暑いくらいで、このところ、季節にそぐわないようだ。

この時期に限らないけれども、朝夕の気象条件によっては、山の嶺が薄紫色に染まって、綺麗な時がある。
昼間は、青く見えたりする山が、いろいろな色を纏う。

山ってさ・・・。地味だよね・・・?

海や湖とかと違って、流動しないし、ただそこに在る・・・のが山なんだけどさ・・・。

動かない美しさ・・・みたいな・・・???

またまた『易経』の出番になってしまうけれど(最近コレばっかりですみません・・・)、
山(艮)、水(坎)、地(坤)には、難卦が多いようだ。
その中の筆頭は、水(坎)だけれど、山も割と・・・。
行く手は、阻む・・・とか、動かないものの象徴で、動けないとか・・・そんなイメージもある。

けれども、麓から見る山の美しさは、また格別なものがあるような気が、最近してきた。

富士山の美しさは、さることながら、(実際に現物をみたことはないけれど)、ヘミングウェイの描く『キリマンジャロ』の紫峰・・・とか、天にそびえ立つ峰々を有するエベレスト・・・。
どれも、孤高の佇まいがある。

どうして、いつまでも、そこにあって、ひとり孤独なんだろう・・・それでも、とっても、美しい。

私は、常々、思っているのだけれど、職場(・・・だとか、組織)にあって、ひとり凛と美しく、孤高?であって、しかも、見上げるような山頂を有し、その美しさと存在は、他の追随を許さない・・・みたいな(・・・なんだか訳がわからなくなってきたけれど)、そんな山の紫峰のようになりたいものだと、ついつい、思ってしまったりして・・・。


秋の中の春

2011-11-02 22:51:46 | Weblog
良く晴れて、気持ちの良い一日。

秋だというのに、なんだか、爛熟した春のような少し重たい空気。
今が、秋だということを忘れてしまいそうな・・・そんな春っぽさ。

そう言えば、春・・・は、こんな感じだったかなぁ・・・。
もう何十回も春を迎えているのに、季節の中にいると忘れてしまって、そして、秋だというのに、春っぽくって、どうにも収拾がつかない気がする。

なんだか、なんだか・・・
胸が、ザワザワして落ち着かないというか・・・秋には、感じないようなそんな濃厚な眩暈感。

外へ出るたびに、そんな空気に触れていて・・・会計ピークじゃなかったら、自転車に乗って、工場内を走り回りたいようなそんな気分だった。

事務所を引っ越したのが、今年の8月なんで、自転車も暫く乗っていないから、明日晴れたら、ぐるりと構内を一周したいと思っている。
明日は、更に、暑くなるみたいなことを天気予報で言っていたような気がする。
都心では、最高気温25℃でしょう・・・?
11月は、もっと寒くていもいい頃だ。

やっぱり、季節が狂ってしまっているのかも・・・。
地震による何らかの変動?だとか、全く関係ない話だけれども、原発からタレ流されている?放射性物質の影響だとか???ありえませんネ。コレは・・・。

そんな愚にもつかないことを、ツラツラ考えながら帰宅したわけでして・・・。





『テルマエ・ロマエⅠ:ヤマザキマリ・著』

2011-11-01 22:53:37 | Weblog
すっきりと晴れたよいお天気。季節が逆戻り・・・。


パックス・ロマーナ・・・ローマの春・・・ローマ人ほど、すぐれた民族はいないもんね・・・。
み~~~んな奴隷だもんね・・・みたいな・・・ローマ人お風呂設計技師・ルシウスは、時空を超えて、知る日本のお風呂事情・・・。平たい顔族(日本人)のとぼけっぷりに翻弄されながらも仕事熱心な彼は、ローマに戻り、お風呂の設計に没入しているようである。

表紙をみると美術部の石膏デッサンを思わせるんだけれど、風呂桶と赤い手ぬぐいを肩にかけた石膏像ってのも・・・なんか奥が深そうで、しかも笑える・・・。

一筋縄じゃいかない漫画かもしれません。
かなり、学術的だし。

紀元128年のローマ帝国。
劇画調の端正なタッチなんだけれど、輪郭線が細いところは、女性の手になるものかなぁ~~~?と思わせる作風。
美大で、きちんとデッサンやった方の手になる画風でしょう。
そのへんのデッサンの狂ったやたら目デカで、へたくそな漫画家さんとは、天と地ほどの差があるので、読んでいても、安心する・・・というか・・・。
それでいて、可笑しい・・・。
ふつう、笑えないでしょ・・・こういう画風。でも、可笑しい・・・すごく、面白い。
私大好きですね。こういう漫画。

真面目なルシウスは、浴場のアイディアに行き詰まると、現代日本の銭湯・温泉・家庭風呂・浴槽メーカーのショールーム・湯治場と、出没し、ついには、時の皇帝・ハドリアヌス帝のお気にいりに。

銭湯定番のケロリン桶やフルーツ牛乳に心奪われ、温泉では、温泉玉子、家庭風呂では、子供シャンプー、シャンプー・ハット、バス・ピカピカという浴槽洗剤など、リアルなお風呂グッズも満載。

・・・第一話では、友人らしきマルクスに、『またカミさんと喧嘩したな・・・』と言われるくらい、奥さんとは、上手く行ってないらしく、第一巻の最後では、ついに嫁に逃げられた。

仕事熱心なのは、立派なことなのに、古代ローマでも、現代でも、家庭を大切にしないオトコは、嫁に捨てられるのかと思うと悲しい・・・。

以下、続刊が楽しみである。