
過去労働である資本が、生きた生身の人間である私たちを支配する。だから真面目に働いている者が貧しく、資本を持っている者のみが豊かになるのですが、これこそ貧富の差をますます拡大し、国家を押しつぶして利益をむさぼり、世界の先行きを暗くしている原因です。
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(中略)80人の資本家の収入は、貧しい35億人よ収入に等しいと言われています。世界には新たに発見されるべき民族と土地もなく、爆発的に売れるような商品もなく、あり余った過剰資本の投資先もありません。利潤が次第にあまりあげられなくなりつつあります。若い人々の労賃を下げて何とか利潤を引き出すしかないという状態です。しかしこれは逆に消費をさらに減退させ、労賃をさらに下げるという悪循環へと導いています。何か新しい世界を創り出すしかないのかもしれません。
(ken)格差社会の仕組みや動力について、分かりやすく再認識できました。