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『あの戦争は何だったのか』

2020年10月13日 | O60→70(オーバー70歳)
先日、保坂正康著『あの戦争は何だったのか/大人のための歴史教科書』(新潮新書)も読み終えました。林真理子さんの『本を読む女』と並行して読んだことによって、昭和20年前後までの日本史がよく分かりました。



本書では、主に当時の世界情勢や日本の政治、軍部の動きが詳しく解説されていたので、自分の中での振り返りに役立ちました。しかし、戦後処理、日本人の1億総転向、今も変わらぬ責任の所在を不明確にする民族性など、著者の憤慨が後ろ向きだと感じました。




それに引き換え、父が戦地に赴いたときに、母のお腹で育って生まれた兄が、食糧難の終戦直後に病死し、7年後に中国共産党の党員となって生き延び、日本に復員した父と、嫁ぎ先の夫の家で舅と姑の世話をして、家業を守っていた母との間に生命を授かったのが林真理子さんなのです。




だから、林真理子さんは1954年4月1日生まれで、私と同級生であることも知りました。また、私の父も平壌で終戦を迎え、中国を経由し中国共産党人民解放軍の飯炊きなどをしながら、釜山までたどり着き福岡へと向かったそうです。教科書的な理解は大切ですが、それぞれの人生から浮上する歴史にこそ心打たれますね。
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佐々淳行著「わが『軍師論』」

2020年10月13日 | O60→70(オーバー70歳)
先月、佐々淳行著「わが『軍師論』」(文春文庫、2010年5月1日発行)を読み終えました。



著書の右も左も公平・公正に見つめる視点には感銘を受けました。たとえば、安倍晋三首相を最も危険な人物と断言していた後藤田正晴さんを師匠と仰ぎ、一方では第一次安倍晋三政権の無念に同情するのです。

そして、鳩山由紀夫さんから菅さん、野田さんと続く民主党政権の失敗は、優秀な軍師不在と言い切っています。かつて、浅間山荘事件で部下2人を殉職させてまでも被害を最小限に収束させ、石原慎太郎の都知事三選を見事に演出した佐々淳行さんの危機管理能力には、第二安倍政権が終わろうとしている今こそ、示唆に富む考え方や言葉が満ちあふれていると感じました。

それにしても、佐々淳行さんの頃の東大法学部卒の一般教養は、四文字熟語から三国志の引用、ギリシャ哲学の応用を含め半端ない刺激を受けました。こんな本、私が30〜50歳代のときには見向きもしなかったでしょう。しかし、スマホを片手に自信のない言葉は検索して確かめ、初めての言葉は本に書き込みながら、こんなに自分を本気にしてくれる本に出会えて嬉しかったのです。
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