先日、保坂正康著『あの戦争は何だったのか/大人のための歴史教科書』(新潮新書)も読み終えました。林真理子さんの『本を読む女』と並行して読んだことによって、昭和20年前後までの日本史がよく分かりました。

本書では、主に当時の世界情勢や日本の政治、軍部の動きが詳しく解説されていたので、自分の中での振り返りに役立ちました。しかし、戦後処理、日本人の1億総転向、今も変わらぬ責任の所在を不明確にする民族性など、著者の憤慨が後ろ向きだと感じました。


それに引き換え、父が戦地に赴いたときに、母のお腹で育って生まれた兄が、食糧難の終戦直後に病死し、7年後に中国共産党の党員となって生き延び、日本に復員した父と、嫁ぎ先の夫の家で舅と姑の世話をして、家業を守っていた母との間に生命を授かったのが林真理子さんなのです。


だから、林真理子さんは1954年4月1日生まれで、私と同級生であることも知りました。また、私の父も平壌で終戦を迎え、中国を経由し中国共産党人民解放軍の飯炊きなどをしながら、釜山までたどり着き福岡へと向かったそうです。教科書的な理解は大切ですが、それぞれの人生から浮上する歴史にこそ心打たれますね。