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塙町の元町長さんについて

2020年11月03日 | 気ままな横浜ライフ
10月17日、金沢春友著『西国筋郡代と広瀬淡窓』(大盛堂印刷所、1972年1月10日刊行、定価800円)をスマホ片手に、読めない漢字や知らない言葉を検索しながら、少し時間はかかったけれど、どうにか読み終えました。



別に自分のルーツを探る目的はなかったのですが、私が生まれた育った福島県東白川郡塙町の成り立ちについて、とても興味がわいてきました。



金沢春友さんの著作はあと4冊あり、30年ほど前に塙町の吉田屋さんで買っておいて良かったと思います。
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『イタリアからの手紙』の煙草・たばこ

2020年11月03日 | 小説・映画等に出てくる「たばこ」
塩野七生著『イタリアからの手紙』(新潮社)について、煙草・たばこ(葉巻を含む)が出てくる記述を抜き書きしてみました。ナポリやシチリア、とくにマフィアの収入源とタバコの密輸の関係が勉強になりました。

【38ページ】
生まれながらの盲人にしては、伯爵はあまりにも色彩に敏感だった。そのうえ、読書の量がかなり多いことも、話していてすぐにわかった。椅子に深く腰をかけ、葉巻をくゆらせながら、彼は、快活にしゃべった。

【61ページ】
翌朝、彼は大佐に呼び出され、5日間の外出禁止をくらった。理由は、こうである。
「兵舎を、下宿と間違えとる」
だが彼は、これで恐れいって態度を改めるどころか、平然と、そんなものかねえといい、外出するぼくたちに、煙草や菓子を買ってきてくれと頼む始末だから、徹底している。

【83ページ】
人影のないリドの波打ちぎわで、さっきの青年たちが、裸体になってボール遊びをしている。中年の男の方は、ヴェランダに座り、細い黒い葉巻をくゆらせながら、それを眺めている。

【126ページ】
坂道の両側に、野天の店が並んでいる。ある、ある。外国タバコからスコッチウィスキー、それに、日本製のトランジスターやカメラに至るまで。しかし、これらの大部分は、スコットランド製でも日本製でもなく、ナポリ製だということを忘れてはならない。世界中のあらゆるものが、需要価値が増したとなると、たちまちナポリで作られるのだ。

【189ページ】
彼らを迎えたイタリアのマフィアは、その様相を一変する。もう、農村のマフィアではない。アメリカ式である。麻薬の市場は、アメリカからシチリアに移った。タバコの密輸も。これらによって得た莫大な金は、都市に投資されていく。連合軍シチリア上陸後を、マフィアの第一次興隆期であったすれば、都市マフィアによる第二次興隆期が、まさにはじまろうとしていた。

【193ページ】
(シチリアは)特別州とはいっても、イタリア中央政府の下にあるのだから、国家予算から多額な投資資金が入ってくる。マフィアは、一方で密輸(イタリアでは酒は安いがタバコが高いので、密輸の主品目はタバコである)や、野菜果実市場(シチリアのオレンジとレモンは輸出される)を一手に押さえながら、その主力を、建設事業に投入しはじめた。住宅、道路と。その間許可された、工事3000件余りは、ただの5人の業者にうけ負われた。
この時期、パレルモを根拠とするマフィアは、前述のタバコ密輸、青果市場の支配、建設業の他に、港、工場と手をのばし、今では水道まで支配下に置いているといわれる。

【200ページ】
この、地中海の白い波が寄せる砂浜で、ベッピーノは、日傘をさした母親に見守られながら、母親のいない間は、どんなに暑い日でも麻の上下にちょうネクタイをしめている祖父の、白い帽子の下から葉巻の煙がゆらりとあがっている方を時々見たりして、ピチャピチャ水遊びをして、1日中あきないのだ。
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