前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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福井県議会閉会。原発や新幹線推進予算案に反対討論。40年超原発再稼働議論は見送られるも、6月議会を待たずに議論促進の声もあり油断できません。

2021年03月18日 | 福井県政
 昨日は福井県議会最終日。午前中は議会運営委員会、午後本会議。私は原発や新幹線推進の予算案に反対討論をおこないました。賛成討論はなく、反対は私一人でした。
また、高すぎる国保税の国保会計予算や、教職員定数削減に反対しました。
 今議会で注目された40年超原発再稼働議論は杉本知事から要請されたものの、見送る形となりました。
 しかし、再稼働をすすめたい議員からは6月議会まで待たずに、拙速に議論を推進しようという動きもあり、油断できない状態がつづきます。

■反対討論

 日本共産党の佐藤正雄です。
第1号議案 令和3年度福井県一般会計予算はつぎの理由で反対です。
反対の理由の第一は、福島原発事故から10年、いまだに深刻な被害がつづいているなかでの原発推進であることです。政府主催の追悼式でも、津波で5歳の次男を亡くされた南相馬市出身の斎藤誠さんは「原発は一度暴れると、人間の手に負えなくなり、復旧に時間がかかり、ふるさとに戻れない人を作り出すことを忘れないで欲しい」と述べられました。私も2011年5月に救援物資をトラックに積み込み、福島の被災地にまいりました。その際、人々の生活していた家という家を根こそぎなぎ倒し、命とともに海へとさらった大津波の跡から、一つの石を持ち帰り、議会控室においています。
さて、杉本知事の今議会での使用済み核燃料中間貯蔵施設と40年超原発再稼働めぐる説明は多くの県議からも県民からも批判がだされました。使用済み核燃料をさらに増大させる問題先送りの無責任な原発推進県政からの転換が必要です。
 第二に、新幹線に419億円はじめ、福井駅西口再開発9億円など大型公共事業推進の問題です。第138号議案令和2年度一般会計補正予算案にも足羽川ダムなどの予算がふくまれており反対です。

 つぎに、第5号議案 令和3年度福井県国民健康保険特別会計予算についてです。いまでも高すぎて払えない国保税、払えない世帯には短期保険証、資格証明書などが発行されています。資格証明書ではいったん窓口では10割負担であり事実上医療機関へのアクセスが排除されますが、こういうご家庭が868世帯もある異常です。また数か月しか有効期限がない短期保険証は2788世帯に交付されています。まさに3600世帯を超える県民の命と健康が脅かされています。国いいなりで、県内統一保険税へすすめば保険税が高い自治体の水準に合わせることも想定され、大幅引き上げとなる市町がでかねません。そうなれば払えない世帯が急増することにつながります。
国いいなりではなく財政支援を強化し、保険税の引き下げをおこなうべきです。

 第38号議案 福井県立学校職員定数条例の一部改正について、第39号議案 市町立学校県費負担教職員定数条例の一部改正について、は教員定数の削減であり反対です。政府も40年ぶりに小学校の全学年規模の一律35人への引き下げ決めました。これは、コロナ禍で、子どもたちに少人数学級をプレゼントしようという国民運動が実ったものです。政府は国会で中学校についても検討対象、としましたが高校もふくめて実現すべきです。
 この点で、福井県は教職員や親の願いにこたえて独自の少人数学級編成を導入し、新年度も一部拡充する姿勢は評価いたします。さらなる少人数学級の前進を訴えて討論といたします。

福井新聞より




■NHK・・・県議会 新年度予算案可決し閉会   03月17日 19時02分

2月定例県議会は最終日の17日、新型コロナウイルスの感染対策や経済への支援策などを盛り込んだ過去最大となる5561億円の新年度当初予算案などを可決して閉会しました。
一方、杉本知事が求めていた運転開始から40年を超える原子力発電所の再稼働についての議論は平行線をたどり、今回の議会での結論は見送られました。

2月定例県議会は17日に最終日を迎え、▼感染対策や経済支援策など新型コロナウイルスに関連する事業や、▼新幹線建設の事業費などを盛り込んだ一般会計の総額で過去最大となる5561億円の新年度当初予算案や、▼新型コロナの感染拡大で経営に影響を受け、売り上げが前の年より1割以上減少した事業者を対象に10万円を支給する県独自の給付金が盛り込まれた補正予算案などが採決され、賛成多数で可決されました。
一方、運転開始から40年を超える原発の再稼働をめぐり、杉本知事は県議会に対して再稼働の議論に着手するよう求めていましたが、知事と議会側との議論は平行線をたどり、今回の議会での結論は見送られ閉会しました。
再稼働をめぐる知事と議会側の議論は、2月定例議会の閉会後も行われる見通しで、今後、どのような形で議論が行われるのか注目されます。