新国立競技場構想の事業主体となる日本スポーツ振興センター(JSC)は7月7日、有識者会議を開き、総工費(実施設計段階の目標工事費)が2,520億円に膨らむことを了承し、日本中で非難が沸き起こっている。
連日、ニュースやワイドショーでも、そもそも何故このような不可解の意思決定が行われたのかについて取りざたされているが、どうもよく分からない。
メディアの二次情報より、もうちょっと源流まで遡って方がいいだろうと、件の「有識者会議」について調べてみた。正式には「国立競技場将来構想有識者会議」と言うらしい。これまでの全6回の議事次第と資料、および委員名簿がJSCのサイトにアップされている。
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/tabid/411/Default.aspx
なるほど。二つ問題があると思う。
一つは委員会の構成。メンバーは14名だが、名簿への掲載はアイウエオ順だ。建付け上は全員フラットの組織なのである。こういった場合、官民学それぞれの有識者から情報提供はなされるだろうが(なのに唯一の建築専門家安藤忠雄氏が欠席)、結論を収束させる機能は果たしにくい。意思決定方法を決めておかないと、“声の大きい人”や“その場の空気”に引きずられていくことになる。
もう一つは、議事録がないこと。今回は第6回だが、これまでの5回についても議事録は一切残されていない。多数決? 全会一致?“声の大きい人”のゴリ押し? 何がどのように決まったかを記録しておくのは、会議の運営において基本中の基本である。
責任の所在が曖昧なまま、巨大国家プロジェクトが失敗に向かって走り出した。内部統制がお粗末なら、外から誰かがNOを言わないといけない。いっちょやるか、最近流行りの国民投票(ないよね~)。
連日、ニュースやワイドショーでも、そもそも何故このような不可解の意思決定が行われたのかについて取りざたされているが、どうもよく分からない。
メディアの二次情報より、もうちょっと源流まで遡って方がいいだろうと、件の「有識者会議」について調べてみた。正式には「国立競技場将来構想有識者会議」と言うらしい。これまでの全6回の議事次第と資料、および委員名簿がJSCのサイトにアップされている。
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/tabid/411/Default.aspx
なるほど。二つ問題があると思う。
一つは委員会の構成。メンバーは14名だが、名簿への掲載はアイウエオ順だ。建付け上は全員フラットの組織なのである。こういった場合、官民学それぞれの有識者から情報提供はなされるだろうが(なのに唯一の建築専門家安藤忠雄氏が欠席)、結論を収束させる機能は果たしにくい。意思決定方法を決めておかないと、“声の大きい人”や“その場の空気”に引きずられていくことになる。
もう一つは、議事録がないこと。今回は第6回だが、これまでの5回についても議事録は一切残されていない。多数決? 全会一致?“声の大きい人”のゴリ押し? 何がどのように決まったかを記録しておくのは、会議の運営において基本中の基本である。
責任の所在が曖昧なまま、巨大国家プロジェクトが失敗に向かって走り出した。内部統制がお粗末なら、外から誰かがNOを言わないといけない。いっちょやるか、最近流行りの国民投票(ないよね~)。