世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

キベリヒラタアブ

2007-07-27 11:38:41 | 生命

 

夏休みに入り、せみの声が騒がしくなる頃になりましたが、今日のトップは今年の春、3月ごろに写した写真です。寒さの中にも光が明るくなり始め、虫がおずおずと動き出した頃だと思う。

春はまだ始まったばかりで、サクラはまだでした。野の隅に、お日様を待ちかねているような、タビラコやタンポポが光っていた。そんな花に吸い込まれるように、小さな小さな黄色のアブが一匹。

体長一センチくらいの、それはかわいいアブなんですが、マクロで写真を撮ってみると、なんとまあきれいなこと。信じられないくらいかわいい。かわいくてかわいくて、しばらくこのアブばかり追いかけて、写真とってました。

今日の4枚の写真はその成果です。どうです。みんなかわいいでしょ。

小さい小さいハエだよって、おれはじぶんを思ってたんだけど。たんぽぽがいうには、おれは光の粒から生まれたみたいにきれいで、かわいいんだって。

花はしんせつだから、好きなんだけど、あんまりきれいだから、ちょっとこわいときもある。おれはちっこいから、すぐにきえていくからねって、いって、いくと、ばかねえって、ころころわらうんだよ。

みつやかふんや、いろんなものをくれる。おれはなにをすればいいの? ちっこいのは、かなしいな。なにかしたいな。おれはなにをするの? なんでここにいるの?

なにかしたい。なにかしたい。なにができるの? って、いうと、花がわらいながらいうの。

ばかねえ。飛べばいいのよ。

 


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