読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

エル・コシマの『サスペンス作家が人をうまく殺すには』

2023年01月05日 | 読書

◇ 『サスペンス作家が人をうまく殺すには』   
     (原題:FINNLAY DONOVAN IS KILLING IT)


   著者:エル・コシマ(Elle osiImano)


   訳者:辻 早苗     2022.9 東京創元社 刊 (創元推理文庫)

   

 売れないロマンチックサスペンス作家フィンレイ・ドノヴァンは、レストランで食事中に
ある女から厄介な夫=マフィアと関係のある裕福な会計士=を殺してほしいと依頼を受ける。
報酬は5万ドル。
   だがターゲットを自宅のガレージに連れ込んだところ、ちょっとした隙に何者かに先を越
されターゲットが殺され…次いで妻も行方が分からなくなる。
 ぬれぎぬを着せられる前にターゲットの謎めいた殺害について調べるしかないと子供らの
ベビーシッター、ヴェロと共に事件解明に奔走するが、捜査に当たっている地元警察の敏腕
刑事ニック(フィンレイにぞっこん)が絡んできて事はいっそう紛糾する。

 到叙っぽい手法ではあるが、とんでもない事件に巻き込まれ、しかも渦の中心にあって何
とか殺人犯の汚名を着てはならないと焦りまくるフィンレイの悪戦苦闘ぶりが面白い。
 フィンレイはシングルマザー。夫が浮気相手テレサと同棲中で、子どもの親権で係争中だ。
 テレサがもしかすると自分の子の義理母親になるのではと焦ってテレサに化けてレストラ
ンに行ったのが事の混乱の発端だった。

                                                                                                                (以上この項終わり)

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