5月4日鳩山総理の沖縄訪問は全国的にテレビで生中継も含めて逐次放映された。仲井真知事との会談場所である県庁界隈が映し出されたとき、新里米吉社民党委員長の顔が見えた。4.25の集会の参加者報告をしたときの、ほこらしげな顔ではなかった。何ともいえない、悲しみと憤りに満ちた顔だった。鳩山総理よ!なぜ、沖縄なのか?少なくとも私は腹を据えて沖縄県民とともに戦う決意をした。
池田香代子さんのブログを紹介します。
黄色いカリユシの鳩山さん、「県民のみなさんのご理解を賜」るなんて、無理だったでしょ? 鳩山さんに「日米安保や抑止の重要性」を吹き込み、辺野古桟橋方式と徳之島一部移転という結論を固めさせたあなたの側近って、沖縄や徳之島の人びとの反撥を呼び覚ますことがわからないほどにトンチンカン揃いなのでしょうか。鳩山さんが、「国外移設というのは私自身の、党代表としての発言、民主党の公約ではない」と言うのなら、私たちは鳩山さんを民主党から守らなければならなくなるではありませんか。
中国や北朝鮮ににらみをきかせるというのが抑止の意味ならば、いつもイラクやアフガンに出払っている海兵隊が、どうして抑止になってきたのでしょう。今後、大半がグワムに移る海兵隊が、どうして抑止になるのでしょう。
岡本行夫サンによると、「沖縄から米海兵隊がいなくなると、中国が尖閣諸島を取りに来る、韓国が竹島実効支配を強める」のだそうです。岡本サンは、去年末に鳩山さんに「抑止論」を吹きこんだときも、そういう説明をしたのでしょう。でも、そもそも日米安保条約とは、アメリカが日本に基地を置いて日本の管轄地を守るという「約束」です(もっとも、防衛の第一義的義務は自衛隊にあるとされているんですけど)。
ところが96年ごろからアメリカは、「領土問題では日中どちらにもつかない」とはっきり言っています。万が一、中国が尖閣諸島に海軍をさしむけても、沖縄の米軍は1ミリも動かない、ということです。また、08年にブッシュ大統領は、「独島(竹島)は韓国固有の領土」と言いました。ですから、韓国が竹島になにをしようが、こちらも沖縄の米軍は微動だにしない、ということです。岡本サンの「抑止論」は、アメリカの現実政治の前に破綻しているということ、これは私たちをたぶらかすことだけが目的の嘘だということ、私みたいな一介の市民にもバレバレなのに、鳩山サンは丸め込まれてしまったのでしょうか。
そもそも(ってもう一度言います)米軍再編は、冷戦後イラクやアフガンで大失敗したアメリカが、態勢を立て直してなおも「唯一の超大国」として世界戦略を推し進めるためのものでしょう。そんなダメなことばっかりやっているアメリカにどこまでおつきあいするのですか。イラク戦争検証もしないで。
そもそも(ってまた言います)日米安保は、今アメリカが言っている国際的安全保障に資するなんてこととは関係なかったはずです。あの岸信介サンにしてからが、アメリカが示した安保条約案の極東条項、つまり日本周辺だけでなく、もっと広い範囲での軍事行動を在日米軍に許すことに、いちおう難色を示しはしたのです。それが、昨今のイラク・アフガンへの出撃のように、世界規模に在日米軍の活動範囲を認めたうえでの米軍再編への全面協力、その具体的なかたちとしての岩国基地増強、さらには沖縄県内に新基地提供、徳之島にも基地提供なんて、悪い冗談にもほどがあります。
沖縄に基地を置きたいアメリカの思惑は、後にも先にもこの世界戦略にあります。しかも沖縄の位置ではなく、日本の思いやり予算が沖縄に地政学的価値をもたらしているとは、ケント・カルダーさんも言っています(こちら)。米軍は、日本やその周辺地域の「抑止力」になろうなんて考え、とっくの昔に捨てています。なにしろ、この地域に軍事的緊張はないと、ブッシュ政権時代からずっと現職にあってアメリカの軍事を仕切っているゲイツ国防長官本人が認めているのですから(こちら)。抑止がどうのなんて、鳩山さんが言っているのを、アメリカは陰で嗤(わら)っていますよ。しかも、徳之島案は今、市ヶ谷で始まった日米実務者協議でも、のっけにアメリカが「そんな遠いとこいやだ」と言っているではありませんか(アメリカの勝手もいいとこなのですが)。
鳩山さん、これまで我慢に我慢を重ねてきた、心やさしい沖縄の人びとが、我慢もこれまでだ、と言っているのです。これは重いです。今からでも遅くはありません。国外移設をアメリカに提案してください。それしか道はありません。だって、沖縄に基地を居座らせ、私たちの税金をむさぼるアメリカにたいして、私たち市民、今度という今度は負ける気がしないんです。その最大の根拠は、もちろん沖縄の人びとのホンネの爆発です。
池田香代子さんのブログを紹介します。
黄色いカリユシの鳩山さん、「県民のみなさんのご理解を賜」るなんて、無理だったでしょ? 鳩山さんに「日米安保や抑止の重要性」を吹き込み、辺野古桟橋方式と徳之島一部移転という結論を固めさせたあなたの側近って、沖縄や徳之島の人びとの反撥を呼び覚ますことがわからないほどにトンチンカン揃いなのでしょうか。鳩山さんが、「国外移設というのは私自身の、党代表としての発言、民主党の公約ではない」と言うのなら、私たちは鳩山さんを民主党から守らなければならなくなるではありませんか。
中国や北朝鮮ににらみをきかせるというのが抑止の意味ならば、いつもイラクやアフガンに出払っている海兵隊が、どうして抑止になってきたのでしょう。今後、大半がグワムに移る海兵隊が、どうして抑止になるのでしょう。
岡本行夫サンによると、「沖縄から米海兵隊がいなくなると、中国が尖閣諸島を取りに来る、韓国が竹島実効支配を強める」のだそうです。岡本サンは、去年末に鳩山さんに「抑止論」を吹きこんだときも、そういう説明をしたのでしょう。でも、そもそも日米安保条約とは、アメリカが日本に基地を置いて日本の管轄地を守るという「約束」です(もっとも、防衛の第一義的義務は自衛隊にあるとされているんですけど)。
ところが96年ごろからアメリカは、「領土問題では日中どちらにもつかない」とはっきり言っています。万が一、中国が尖閣諸島に海軍をさしむけても、沖縄の米軍は1ミリも動かない、ということです。また、08年にブッシュ大統領は、「独島(竹島)は韓国固有の領土」と言いました。ですから、韓国が竹島になにをしようが、こちらも沖縄の米軍は微動だにしない、ということです。岡本サンの「抑止論」は、アメリカの現実政治の前に破綻しているということ、これは私たちをたぶらかすことだけが目的の嘘だということ、私みたいな一介の市民にもバレバレなのに、鳩山サンは丸め込まれてしまったのでしょうか。
そもそも(ってもう一度言います)米軍再編は、冷戦後イラクやアフガンで大失敗したアメリカが、態勢を立て直してなおも「唯一の超大国」として世界戦略を推し進めるためのものでしょう。そんなダメなことばっかりやっているアメリカにどこまでおつきあいするのですか。イラク戦争検証もしないで。
そもそも(ってまた言います)日米安保は、今アメリカが言っている国際的安全保障に資するなんてこととは関係なかったはずです。あの岸信介サンにしてからが、アメリカが示した安保条約案の極東条項、つまり日本周辺だけでなく、もっと広い範囲での軍事行動を在日米軍に許すことに、いちおう難色を示しはしたのです。それが、昨今のイラク・アフガンへの出撃のように、世界規模に在日米軍の活動範囲を認めたうえでの米軍再編への全面協力、その具体的なかたちとしての岩国基地増強、さらには沖縄県内に新基地提供、徳之島にも基地提供なんて、悪い冗談にもほどがあります。
沖縄に基地を置きたいアメリカの思惑は、後にも先にもこの世界戦略にあります。しかも沖縄の位置ではなく、日本の思いやり予算が沖縄に地政学的価値をもたらしているとは、ケント・カルダーさんも言っています(こちら)。米軍は、日本やその周辺地域の「抑止力」になろうなんて考え、とっくの昔に捨てています。なにしろ、この地域に軍事的緊張はないと、ブッシュ政権時代からずっと現職にあってアメリカの軍事を仕切っているゲイツ国防長官本人が認めているのですから(こちら)。抑止がどうのなんて、鳩山さんが言っているのを、アメリカは陰で嗤(わら)っていますよ。しかも、徳之島案は今、市ヶ谷で始まった日米実務者協議でも、のっけにアメリカが「そんな遠いとこいやだ」と言っているではありませんか(アメリカの勝手もいいとこなのですが)。
鳩山さん、これまで我慢に我慢を重ねてきた、心やさしい沖縄の人びとが、我慢もこれまでだ、と言っているのです。これは重いです。今からでも遅くはありません。国外移設をアメリカに提案してください。それしか道はありません。だって、沖縄に基地を居座らせ、私たちの税金をむさぼるアメリカにたいして、私たち市民、今度という今度は負ける気がしないんです。その最大の根拠は、もちろん沖縄の人びとのホンネの爆発です。