こんにちは「中川ひろじ」です。

みんなのお困りごとが私のしごと

6月定例会一般質問

2013-06-28 19:09:42 | 長野県議会
1、凍霜害対策についてお伺いします。
(1)まず被害の状況についてですが、
 4月末で18億円の被害、5月末で35億円の被害という報告がされました。例えばリンゴで、今後実が大きくなる中でサビがはっきりしてくる、側花にならせたはいいが、形が変形しているなど質の問題で被害がさらに大きくなることも考えられます。これまでの被害額はどのように算定しているのか。また、品目別に現時点で昨年の生産額の何パーセントの被害なのか、今後さらに被害額が大きくなると考えているのか農政部長にお伺いします。

(2)対策の現状と今後の課題についてお伺いします。
 今回の凍霜害は、極めて大きな被害となったこと、先ほど申し上げたリンゴの質については、収穫期に被害が確定してくることなどから、6月補正だけではなく9月、場合によっては11月にも必要な対策をとるという答弁がされていますので、私が農家の皆さんから聞いてきた話から何点か提言いたしますので、農政部長のご見解をお伺いします。すでに答弁のあった「借入金の利子補給」のほか、
①収入が入らなくても来年のために消毒をするなどいつも通りの作業をしなければならないことへの支援ができないか。
②今年はいつになく低温が続いたため防霜ファンにかかる電気代が4倍になったとリンゴ農家から言われました。この電気代に支援できないか。
③燃焼剤や防霜ファンについて、こんな声が聞かれました。「火を焚く箇所が多くやりきれない」、「冷気を呼び込む恐れがあるということで、防霜ファンを止めろという指導もあった」、また「三日間も低温状態が続いて、燃焼剤が足りなくなってしまった」「防霜ファンを導入したので燃焼剤を焚かない」「燃焼剤を焚くという指導もない」などの声が聞かれました。今回のような厳しい寒気の中での燃焼剤の使用についての指導、防霜ファンの効果について検証が必要と思いますがいかがでしょうか。
④知事も視察した松本市笹賀のリンゴ農家では、例年200個の一級品が収穫できる木で、現在一級品はゼロ、何とか売り物になるものが10個しかついていません。現在も摘果作業が行われていますが、個々の農家にすれば「せっかくつくったものだから一級品でなくても残す人」と「産地の質を落とさないために、今年は大胆に摘果するという人」がいます。当面の技術指導をどうしていくのか、以上農政部長にお伺いします。

(3)農業共済制度についてお伺いします。
①基本的に県は農業共済制度にどのように関わっているのか。
②暮れになれば収入がなくても消毒代や肥料代などを支払わなければならず、リンゴの共済金の年内支払が被災農家から求められています。現行制度では、早生種も晩生種も同じリンゴというくくりの中で支払いがされるため、津軽の評価が確定しても結局ふじの評価が確定しないと支払いにならないため、越年してしまうそうです。そこで、仮払いと言う制度をつくれないか、あるいは早生と晩生を分けて支払いができる制度にならないか。
③品質が低下し、生食として使えないため、やむを得ず単価の安い加工用に出荷する果物について、一部が収穫量とみなされ、共済の対象とならない仕組みとなっていますが、改善ができないでしょうか。
④長野県として新たな農家負担がない形での収入補償を行うよう国へ要望していますが、必要を認識しているのであれば県単で実施すべきではないか。
⑤また地域別の加入率に応じた掛金の軽減も国に対して提案していますが、これまでの答弁にあった例えば貯蔵施設や防霜ファンをつくる場合、地域として共済への加入を求めてはどうか。
⑥現在も市町村は農家掛金の20%から30%の補助をしていますが、これに加えて県も時限的でもいいいので掛金の補助を行い共済加入の政策的誘導をおこなってはどうか。
以上提案いたしますので農政部長のお考えをお聞かせください。

(4)今後の対策について総括的に知事にお伺いします。
松本市笹賀・今井地区では平成21年の降雹被害で営農資金を借りた人も今回再び被害にあい、資金を借りることもままならないという状況もあります。今後総合的な対策を行うという答弁がされていますので、それを期待したいと思います。
ただ農作物等災害緊急対策事業は、市町村が行う対策の10分の5を支援するというもので、市町村がどのような対策を行うのか、またそれを県が認めるのかという手続きになろうかと思います。
ここは、市町村任せにしない、県も対策について一緒に汗をかくということが大切なことと思います。農作物等災害緊急対策事業には、今回の補正予算では対象とならないものでも、補助対象「事業に準ずる事業で、事業効果が顕著であると認める事業」を特認事業としています。この知事の特認でも対策を行う必要があろうかと思います。また、将来に向けた対策を行うという答弁もされておりますので、農作物等災害緊急対策事業だけではなく、総合的かつ柔軟な対策をすべきと思いますが知事のお考えをお聞かせください。
 また、平成3年に青森県を襲った台風19号により、9割がたのリンゴが出荷ができなくなりましたが、木に残ったリンゴをみて「落ちないリンゴ」として受験生相手に神社仏閣で売り出したところ、すべて完売したという有名な話があります。
 また、今回被害のあった松本市波田の下原のスイカは、その後の順調な生育情報を市場に流し、初競りでは昨年の2倍の値がついたそうです。
 アルクマのパッケージをつくるとか、産地を守るためのアイデアや工夫を県民に募集したり、あるいは、どっこいへこたれずに頑張っている農家の情報を県も一緒に流すなど、販路の確保に向け農政部に加えて観光部はもちろん知事も一緒に汗を流して頂きたいと思うがいかがでしょうか、あわせて知事にお伺いします。

2、地域公共交通について3点お伺いします。
(1)地域公共交通利用促進策として、2月定例会でお答えのあった総合交通情報サイトは開設されたか。
(2)本年度新規事業として予算化されました「地域交通システム再構築促進プロジェクト事業」について現在の進捗状況についてお伺いします。
(3)県が市町村の枠を超えて地域交通システム再構築促進プロジェクト事業を進めるためには、地方事務所単位、あるいは場所によってはさらに広域で、市町村の交通政策担当者と現状と課題について、県と専門家を交えて相互に交流する場面をつくることが必要ではないかと考えますがいかがでしょか。以上企画部長にお伺いします。

3、建設労働者の賃金・労働条件の改善について
(1)東北の復興事業や、最近では県内の自治体が発注する建築工事において、入札不調となっているという報道がありますが、この原因と県発注の工事では入札不調はないのかお伺いします。
(2)4月から設計労務単価が引き上げられましたが、この設計労務単価の引き上げが設計に反映されていないということも入札不調の一つの要因という指摘もありますが、県では設計見積もりに設計労務単価の引き上げは反映されているのでしょうか。また、設計労務単価の引き上げによる予算不足と言うことは起こるのでしょうか。
(3)公共工事がこれから大きく動いていくわけですが、現場で働く皆さんの雇用と賃金などの労働条件が改善され、税収が将来にわたって確保されなければ、結局は未来への負担となってしまいます。経済対策との関係で、現場で働く労働者の雇用・労働条件の改善をどうしていくのか、以上建設部長にお伺いします。

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地方公務員給与削減条例について

2013-06-28 18:26:56 | 雇用労働・産業
長野県職員の給与削減条例について、長野県議会の経過を報告します。
今回の給与カットは、震災復興財源確保のため国家公務員の賃金カットが先行して行われ、それにあわせて地方も一律7.8%の地方交付税をカットし、国から給与カットを求められたものです。しかし、実際は交付税カット分相当額が「地域の元気臨時交付金」として交付され、本来の東北復興資金となっていないこと、そもそも地方交付税は地方の固有の財源で国において政策的に増減できるものではないこと、議会も新年度予算を2月定例会で議決していること、人事委員会の機能を失わせるもの、など地方分権の流れに逆行し憲法違反の疑いもあることから反対の立場です。

6月定例会は6月20日に開会しました。国の地方交付税削減を理由とする職員の賃金カットについて、地方公務員労働組合共闘会議は6月17日に交渉を行い、一時金の削減提案を撤回させたものの給与については双方譲らないまま、交渉を終結させました。
一般質問の初日となる6月25日追加議案として、一般職の賃金カットと特別職の知事・副知事の賃金カット条例が提出されました。

知事の提案説明

地公労共闘からは議会として慎重な対応を求められ、会派として県議会に「地方財政の充実強化を求める意見書」を提出し全会一致で可決、同僚の小島議員から一般質問で「市町村や外郭団体に波及させない」との知事答弁を得る、総務警察委員会では特別職の賃金カットに議員を加えた修正案を提出し総務警察委員長報告で国への抗議と労使合意のない提案に対する抗議を確認するなどの取り組みが行われました。

これらを踏まえたうえで採決では、特別職の賃金カットには賛成、一般職の賃金カットについては、これから始まるであろう市町村の対応にできる限り影響を与えないよう私は退席をしました。条例は賛成多数で可決されました。

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