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こんにちは「中川ひろじ」です。

みんなのお困りごとが私のしごと

沖縄と福島

2016-11-20 21:47:49 | 政策・訴え・声

 4回目となった福島脱原発ツアーに、沖縄県の中部地区労の新垣昭洋さん(沖縄市職労委員長)と喜名孝さん(浦添市職労書記長)が参加しました。今、沖縄では辺野古と東村高江の新基地建設反対のたたかいが行われています。国策によって、国民の基本的人権が奪われている状態は、沖縄も福島も同じだと思います。しかし、その基本的人権を取り戻すための県民のあり様は異なります。沖縄では県知事をはじめ衆参の国会議員すべてが新基地建設反対であり県を上げて安倍政権と対峙しています。しかし、福島では「原子力緊急事態宣言」のもとで緊急事態だから基本的人権を制約しても構わないという自民党改憲草案の緊急事態条項がすでに適応されています。追加の被曝線量を勝手に20ミリシーベルトに引き上げて「福島は安全だ。帰ってきても大丈夫」という宣伝が行われ、放射能に対する不安を口にすることさえできません。いったい、この違いは何でしょう?

 沖縄は、古くは琉球王国として独立した国でした。明の冊封(さくほう=名目的な君臣関係)国でしたが、1609年薩摩藩の島津氏により攻撃され、琉球王国は薩摩藩の従属となりますが琉球王国は維持されていました。1872年明治政府は廃藩置県により琉球藩を設置しましたが、琉球王国はこれに従わなかったので1879年武力的威圧により沖縄県が設置され450年に及ぶ琉球王国の支配が明治政府に変わります。太平洋戦争で松代大本営をつくるための時間稼ぎで沖縄において地上戦が戦われ、敗戦後も1972年まで米軍の占領下におかれ、復帰後も日米安保のもとで米軍基地が置かれ続けてきました。占領下にあった時代から沖縄県民の基本的人権を勝ち取る粘り強いたたかいが一方でありました。

 沖縄には「命どぅ宝」(ぬちどぅたから=命こそ宝)という言葉があります。最後の琉球王尚泰が語った言葉と言われています。実際は後に戯曲の中で使われた言葉だそうですが、今でも沖縄の人々の平和を願う言葉として大切に使われています。私は、沖縄の皆さんの闘いは、この“命こそ宝”という精神を具現化しようとしているものだと思っています。しかし、憲法の基本的人権こそ守られなければならない普遍的な価値であり、そのための努力を憲法は国民に求めているにもかかわらず、実行しているのは沖縄であり、実行できていないのが私を含む本土の人間ではないかと思います。

 1953年朝鮮戦争の時、浅間山に米軍演習場をつくる計画がありました。長野県民あげての戦いの中で撤回させた歴史があります。“命こそ宝”が実践されたのです。命が、基本的人権が、踏みにじられている現実にまずは向き合うことから始めたいと思います。

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浅間山米軍演習地化反対運動 ―信州にいらないものは、沖縄にもいらない―

2016-11-20 21:46:29 | 憲法・平和・沖縄

1953年、戦後8年、朝鮮戦争が戦われていた時、長野県と群馬県に米軍の演習地をつくる動きがあった。朝鮮戦争においてアメリカ軍を主力とする国連軍は、当初の予定の37度線確保に成功すると、さらに朝鮮の奥深くまで侵入し、中国との国境の鴨緑江に迫った。1950年10月末のことである。これに対して中国人民軍が立ち上がり、国連軍を大破し、翌1951年1月ソウルが陥落する事態となった。この国連軍大敗の原因の一つが不慣れな冬季山岳戦にあった。アメリカ軍にとって朝鮮半島における冬季山岳戦に備えた演習が必要となった。その候補が浅間山と妙義山であった。

 ことの発端は4月2日米軍のマレー参謀、リンク中佐、外務省、農林省、調達庁が軽井沢町へ訪れ「日米行政協定合同委員会覚書」を手渡した。その主な内容は演習地の名称は「山岳冬期戦学校」場所は浅間山西麓、目的は訓練場、期間は無期限、訓練の内容は襲撃登はん陣地構築などの山岳戦術が主、訓練生の数は下士官幹部400名、毎年3月から11月の間、月曜日から土曜日まで、30ミリ口径の空砲使用というものであった。

 翌日、『信濃毎日新聞』で報道されるとともに、リンク中佐から軽井沢町長、町議会、特別都市審議会、近隣町村代表など40名に説明された。軽井沢町議会は、説明のあった午後、議会を再開し特別対策委員を選出、富士山麓山中湖の基地の視察を行い、17日町議会で満場一致絶対反対を決議した。決議の提案理由は以下の七項目である。

①活動期にある火山浅間山を演習場とすることは、極めて危険無謀、不適当である。

②軽井沢在住町民2万を始めとして、浅間山周辺10ヶ村の経済と生活の根底を破壊する。

③親米的な知識人及び文化人を失い、反って日米協力の重大な阻害となる。

④軽井沢町の理想と歴史とその性格を全く変ずる。

⑤地震国日本の火山活動研究に重大な障害となる。

⑥上信越高原国立公園中最も秀麗特異な景観浅間を失うことにより国立公園は事実上抹殺される。

⑦日本政府が法律253号によって表明した軽井沢国際親善文化観光都市建設は事実上終息する。

その後、町は県への陳情、町民大会を開催し、全県的な反対運動を起こすため県評などと連携、5月27日には県民代表者会議が開催された。県連合婦人会・県連合青年団・教育7団体・労農団体・県観光連盟・県仏教界・キリスト教関係各団体・県教育委員会・県農業委員会・県公民館連絡協議会・県市長会・県町村長会・県町村議会議長会・県農協婦人部協議会・県農協青年協議会・県解放委員会・北佐久群関係の団体など計72団体が呼びかけて開催されたのである。

このほか東京大学地震研究所も5月4日「浅間山演習地化に反対する意見書」を発表した。8日日本地震学会の全国総会でも演習地化反対の決議がされた。信州大学、東京大学が反対の声明・陳情を行っている。長野県市役所職員組合協議会も反対の要請を行った。

6月7日に軽井沢中学校で開催された県民大会は、雨天の中ではあったが5000人が詰めかけた。

そして、ついに7月16日日米合同委員会で浅間山使用を取り消すことを了解されたのである。

参考文献:『朝鮮線戦争と長野県民』2003年新津新生著

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子宮頸がんワクチン被害を考える会

2016-11-20 18:56:31 | 健康福祉

  

11月9日左から社会新報、11月16日信濃毎日新聞、11月16日市民タイムス

子宮頸がんワクチン被害を考える会のfacebookページがあります。

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自治体議員団会議総会・研修会

2016-11-20 18:43:51 | 活動日誌

 

自治体議員団会議の総会と研修会に出席しました。来年4月から本格実施となる介護保険制度の要支援の事業の市町村への移項について、介護労働者の待遇改善のモデル事業について、子どもの貧困とフードバンク事業について研修をしました。

 

翌日は小布施町の町図書テラソを視察させていただきました。

 

テラソとは公募でつけた図書館の名前ですが、ラテン語で大地に種をまくという造語だということです。支える柱が大地からのびる木だそうです。トイレは丸型です。

 

職員の皆さんで毎月テーマを決めて本を紹介しています。

 

小布施町の街中でオープンガーデンも沢山ありますが、使わなくなったお店などを開放して図書をおいています。

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朝鮮の自主的平和統一を支持する全国集会

2016-11-20 18:36:19 | 憲法・平和・沖縄

11月18-19日と朝鮮の自主的平和統一を支持する全国集会が長野市で開催され、社民党幹事長としてご挨拶をさせていただきました。オープニングを飾る長野朝鮮初中級学校の生徒の皆さんの熱演です。いつにも増して素晴らしい発表でした。すべての子どもたちに明るい平和な未来をつくることが日本国憲法の精神であり、私たちの責任です。

 

深まりゆく秋ですね。我が家の庭です。

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南スーダンの現実

2016-11-20 17:57:10 | 憲法・平和・沖縄

南スーダンを取材している朝日新聞の三浦英之さんの取材メモがツイッターなどで多くの方がリツイートしている。南スーダンの現実を伝えていると思われるのでここに紹介する。

 三浦英之(朝日新聞アフリカ特派員)

政治家が戦争を始める時に欲するものは鉄と血、そして何より都合のいい悲劇だ。新聞やテレビのニュースを見て欲しい。そして考えて欲しい。これは自衛隊の問題じゃなく、私達日本国民の問題だから。武力による威嚇、武力の行使。私達は今、長年守り続けてきたものを南スーダンで失おうとしている。by三浦英之(朝日新聞アフリカ特派員)

混乱...が続く南スーダン。国連顧問は11日、首都ジュバで記者会見し、「民族間の暴力が激化し、ジェノサイド(大虐殺)になる危険性」と発表。「政治的な争いが完全な民族紛争になり得るものへと変質している」。日本の政府見解とは余りに違う。

南スーダンに入った。日本政府は15日、同国に派遣されている自衛隊に駆けつけ警護を付与する方針だ。自国以外で武器を使う事を頑に禁じてきた日本が、ついに海外での武器使用の拡大に踏み切る「初めの一歩」。今日見た事を伝える。

今年7月、現地では政府軍と反政府勢力との間で大規模な戦闘が起きた。実はその時、自衛隊の宿営地のすぐ隣の建築中のビルで丸2日間、激しい銃撃戦が起きていた。その現場に今日、政府軍の副報道官の案内で入った。

「ここに反政府勢力200人が立てこもり、自動小銃やロケットランチャーでバンバン撃ち始めた。政府軍は400人と戦車で反撃。敵は弾薬を使い果たして逃げた。23人を殺し、政府軍兵士も5人死んだ」。ビルに昇って驚いた。目の前に広がったのは自衛隊宿営地の全景。宿営地のすぐ隣の建物なのだ。

宿営地の写真は敢えて出さない。でもすぐ隣で日本国旗がはためき、自衛隊員が車に乗り込んだり、道を歩いたりしているのがはっきりと見える。副報道官は「(自衛隊)撃とうと思えばこの距離だから簡単に撃てるが、意味がない。奴らは(自衛隊宿営地のすぐ隣にある)空港を占拠するつもりだった」

先月ここを訪れた稲田防衛相や今月来た柴山首相補佐官は一体何を見て帰ったのだろう。何より現場の自衛官からどんな報告を受けたのか。戦闘はなかった、筈はない。まさに自衛隊の隣の建物で200人と400人が2日間もバンバン自動小銃やロケットランチャーを撃ちまくっているのだ。

この1カ月、現場取材を繰り返し、南スーダンの現状を出来る限り正確に見ようと努めた。実態が少なからず明らかになり、政府との見解や認識が如何に「絵物語」であるのかが浮き彫りになってきた。以下にまとめる。

▼10月20日、政府軍と戦闘を続ける反政府勢力トップが私との電話取材に応じ、「和平合意は崩壊した」と認識示す▼同25日、国際人権団体が7月の戦闘で国連部隊の近くのホテルを襲い、外国人を含む複数の女性を集団レイプしたのは80~100人の政府軍兵士だったと発表。

10月31日、同僚記者が南スーダンPKOトップと単独会見。「施設内にも180発の流れ弾が当たった」と言及▼11月1日、私が大規模略奪のあったWFP食料保管施設を訪問し、政府軍兵士らが略奪行為をしている現場を目撃。朝日新聞紙面で報道。

▼11月1日、国連が市民を保護する活動に失敗したと発表。▼2日、南スーダン政府情報相が同僚と単独会見し、「政府軍と国連部隊が一時交戦」と発言▼9日、ケニアが南スーダンPKOから撤退開始▼11日、国連の事務総長特別顧問が現状を「ジェノサイド(大量虐殺)になる可能性がある」と警告。

こんな状況で、政府はどの様な「見解」に基づき、自衛隊に武器の使用拡大を認めるのだろう。現実を無視して、自ら描いた夢物語で部隊を動かせば、立ち上がれない位傷ついた、あの15年戦争と同じ轍を踏む事につながる。

ご存じの通り、駆けつけ警護は単なる安保法制の第一弾ではない。海外における自衛隊の武器使用の範囲が緩和によって、自衛隊は前よりずっと撃ちやすくなる。勿論、今はまだPKOだ、国際貢献だ。でも「彼ら」の視線は多分、ずっと遠くを見ている筈だ。

米国でトランプを支持した人々の一部は間違いなく軍需産業の人達だろう。朝鮮、ベトナム、湾岸、イラク。米国は一定の周期で戦争を繰り返している。それをビジネスとして捉える人々は、オバマやヒラリーではなく、かつてのブッシュの様な好戦的なリーダーを待ち望んでいた筈だ。

巨大な同盟国に分別のつかないリーダーが誕生した今、昨夏に集団的自衛権を認めた祖国の過ちの深さを知る。我々は「米国は常に正しい」と信じようとしていなかったか。その大前提が崩れた今、気がつけば私達は同じ舟から降りられないでいる。

もし今後、自衛隊に一人でも犠牲者が出たらどうなるか。政府と一部の市民は感情に捕われて、現場から撤退するという選択肢を失う。今の流れがどんどん加速してしまう。政治家が戦争を始める時に欲するものは鉄と血、そして何より都合のいい悲劇だ。

何時もは原稿が記事になった後、個人的な思いを加筆して呟いてきた。でも今日だけは原稿にしていないものを流す。駆けつけ警護の付与判断に間に合わないから。代わりに翌日、新聞やテレビのニュースを見て欲しい。そして考えて欲しい。これは自衛隊の問題じゃなく、私達日本国民の問題だから。

憲法9条を諳んじる。日本国民は正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇又は武力の行使は国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する。武力による威嚇、武力の行使。私達は今、長年守り続けてきたものを南スーダンで失おうとしている。
文・画像 三浦英之(朝日新聞アフリカ特派員) ‏

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第4回福島脱原発ツアー

2016-11-18 23:10:16 | 活動日誌

  

4回目となる松本地区原水禁としての福島ツアー。信州の米や野菜、リンゴも積み込み朝6時に松本を出発しました。途中北関東自動車道の宇都宮あたり?で見えたうろこ雲。常磐自動車道に入るとサービスエリアに高速道路の空間放射線量が示されています。

 

今回は沖縄中部地区労からもお二人が参加してくれました。福島第一原発からもっとも近い場所のバス車内での線量は2.192μ㏜。車外のモニターは3.8μ㏜でした。

 

今回はじめて浪江町請戸地区に入ることができました。震災から5年半たっても何も変わっていません。

  

請戸小学校の体育館のゆがんだ床にサッカーボールが転がっていました。かつて、歓声をあげて遊んでいた声が聞こえるようでした。

  

下駄箱の上にある、ゆがんだトロフィー。少年野球が強かったんですね。玄関に飾ってあるモニュメント、太陽と海とかもめと犬と子どもたち、もうもどれないのでしょうか。

 

給食室です。一部屋に機材が波に押し込まれています。

 

2年C組の鍋でしょうか。時の針は15時40分くらいで止まっています。地震は14時46分でしたから、それから50分くらいで津波が来て電源が失われたのでしょうか。

 

墓石も倒れたままです。富岡駅は、昨年までは津波の被害のままでしたが片付けが始まっています。

 

原発労働者相談センター代表の狩野光昭いわき市議から、最近の相談事例を聞きました。

 

いわき自由労組や福島連帯労組の方からも原発労働者や除染労働者のお話を聞きました。被ばく労働抜きには除染も廃炉もありえません。だからこそ、賃金や安全を確保しなければなりません。

 

いわき母笑みネット。健康診断の縮小や除染の終了など、考えられないことが今福島で進んでいます。翌日は飯舘村を訪れました。

 

積み上がるフレコンパックとフレコンパックの放射線量。来年3月に一部で帰村できることになる。

 

相馬市の応急仮設住宅で避難生活を続ける飯舘村の皆さんとの交流。フクイチの爆発から半月たってからの避難。この5年半で、近所の皆さんの中ではなくなった方もおおい。
飯舘村で牛を飼っていたSさん、牛をどうするか悩んだが、相馬市で豚をやっていた農家の豚舎を借りることができて続けてこれた。来年3月末で飯舘村に帰ることにした。3.11前までの飯舘牛としてのブランドがどうなるのか心配。
3.11のあと夫婦子ども家族で仙台に避難されたTさん、余りに寒くて一週間で飯舘村に帰る。家から出るなと言われてひっそりと暮らしていて、7月2日に仮設住宅にきた。今後は息子夫婦と相馬市で生活するつもり、また、あたらしい環境に慣れるまでが大変かなー。
3.10にご主人のお通夜をして、翌日の地震。栃木の鹿沼で、うつ病の息子と暮らしていたyさん。7月に仮設住宅に移る。これからは、相馬市につくられた災害公営住宅に移る。
三者三様のこれから、5年半仮設住宅で一緒に暮らしてきた。寂しさもある。

 

 

 

11月18日信濃毎日新聞

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南スーダンPKO派遣 駆け付け警護

2016-11-16 08:51:36 | 憲法・平和・沖縄

2016年11月15日信濃毎日新聞

 

2016年11月15日市民タイムス

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南スーダンPKO派遣即時撤退、駆け付け警護反対街頭宣伝

2016-11-15 20:05:14 | 憲法・平和・沖縄

(動画あります)

2016年11月15日

南スーダンPKO部隊への新任務付与について(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1.政府は本日の閣議で、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣される陸上自衛隊に、他国PKO要員などの救出を行う「駆け付け警護」と国連施設などを他国軍と共に守る「宿営地の共同防護」の新しい任務と、これらの任務遂行のための武器使用権限を付与するよう、実施計画の変更を決定した。自衛隊の海外での武力行使、つまり海外派兵に本格的に踏み込むものであり、新任務の付与は、断固認められない。社民党は、多くの市民の反対の声を無視して強行した、憲法違反の「戦争法」の廃止を強く求めていく。

2.新任務を想定する南スーダンは、事実上の内戦状態で、首都ジュバでは、7月、陸上自衛隊の宿営地に近いビルで2日間にわたる大統領派と反政府勢力との銃撃戦が発生し270人以上が死亡したが、この戦闘ではPKO部隊に対する攻撃も発生し、中国のPKO隊員と国連職員が死亡している。また、10月中旬にはジュバから約600キロ離れた北部マラカル周辺で、反政府勢力が政府軍の施設を襲撃し、双方の兵士60人近くが死亡した。現地の情勢は予断を許さず、再び全面的な内戦に突入する懸念も拭えない。こうした事態に、国連南スーダン派遣団は、「この数週間、各地で暴力や武力衝突の報告が増加し、非常に懸念している」との声明を発表している。

3.10月8日にわずか7時間の滞在で、しかも安全なところ以外には足を運ぶことはなかった稲田防衛相は、「ジュバの中の状況は落ち着いている」との認識を示したが、当日、首都ジュバにつながる幹線道路で21人が死亡、約20人が負傷した襲撃があった。今月1日に現地を訪問した柴山首相補佐官も「ジュバ市内は比較的落ち着いている」との報告書をまとめている。しかし、「駆け付け警護」や「宿営地の共同防護」などといった危険な任務を付与し、これらの任務遂行のための武器使用を認めるならば、自衛隊員が相手から反撃を受けるリスクが高まるとともに、憲法の禁じた「武力の行使」に発展しかねない。政府軍と反政府軍との戦闘や市民を巻き込んだ戦闘の危険すら否定できない。現地で活動するNGOからも、「ひとたび撃ってしまったら自衛隊、PKOそのもの、日本人に対する反感が一気に高まる」などの危惧する声が上がっている。「戦闘」ではなく「衝突」という言葉でごまかし、新任務付与に躍起になっている安倍政権の対応は、今後に大きな禍根を残す極めて無責任なものである。

4.実施計画には、安全確保が困難になれば撤収するとの内容も明記したというが、そもそも日本の参加の前提である、停戦の維持や当事者間の同意などの「PKO参加5原則」自体が事実上崩壊しているといってよい。違憲、違法かつ危険な任務に自衛隊員をさらすことは許されないし、自衛隊員が他国民を殺すことも、殺されることもあってはならない。死者が出てからでは遅い。直ちにPKOへの参加を中断し、要員を撤収させるべきである。

5.独立から5年、南スーダンではこれまでに相次いだ戦闘で数万人が死亡し、250万人以上が家を追われ、500万人近くが飢餓に直面していると言われている。「世界最悪レベルの人道危機」に対し、平和憲法を持つ日本が行うべきは、内戦終結のための外交努力と、戦火や暴力、飢えなどに苦しむ住民への緊急支援であり、非軍事の日本の国際貢献のあり方を国会で真剣に議論すべきである。

以上

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20161112 沖縄・松本・福島を結ぶ〜国とは、国策とは

2016-11-15 10:42:00 | 憲法・平和・沖縄

20161112 沖縄・松本・福島を結ぶ〜国とは、国策とは

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