リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

Vortragsstunde

2005年02月05日 05時36分42秒 | 日記
今日はエヴリンの声楽クラスの発表会(Vortragsstunde)でした。バリトンのマークとジョン・ダニエルのCan doleful notes to measur'd accents set?で始まる3部作を演奏しました。いやぁしかし大変な曲でしたねぇ。ルネサンス・リュートを弾いたことがある方なら分かっていただけると思いますが、リュートパートがダウランドのファンタジア「はかなき望み」とか「別れ」並みの難しさですからね。おまけに先月の終わりに初めて楽譜を見たばかりというほやほやの曲ですし。さらに今週の初めにホピーのレッスンがあって、バロックリュートばっかし弾いていたもんだから、楽器のチェンジが大変。指がなかなか慣れてくれまへん。(笑)
演奏順はプログラムの終わりの方なので、人並みにキンチョーして待っていました。こういう難易度の高い曲を1時間半くらい全く楽器にさわらないで、ぱっと弾くというのは、ちょっとつらいものがありますね。自分の一人のコンサートだと、徐々に調子をあげていけるんですけど。それに大音量の曲の中に突如出現する静寂で辛気くさい(笑)世界。みんな聴いてくれるんかいな、という不安も若干頭をよぎりましたが、静寂上等、辛気くさいの上等、聴いてもらおうじゃないかって感じで、冒頭に思いっきり長く「しーん」とする時間を取ったんですが、突然マークがドイツ語で「この曲は3曲からなっています」なんて言うもんだから、それが受けてしまい(彼はドイツ語はあまり得意でない)頭から笑いを取ってしまいました。そんなこんなで予定外の展開もありましたけど、出来はまぁ70点くらいでしたかな。