リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

リュートとの出会い (3)

2005年02月23日 09時28分24秒 | 随想
 高校に入ってからは音楽への関心が両極に広がりはじめたようで、かたや現代音楽、かたや古楽(その当時はまだ「古楽」ということばも概念も存在していなかったが)という、それは当時の高校生としては風変わりな音楽的嗜好だった。武満徹のミュージックコンクレートをFMラジオで初めて聴き驚いたのもそのころだったし、ラジオの八幡製鉄コンサートで黛敏郎の新作「舞楽」や「Bunraku」に心をときめかせたのもそのころだ。しかしなぜか徐々に古い音楽の方に徐々に舵をとり始めていったのは、私の家にピアノがなかったことと関係あるような気もするがはっきりはわからない。