密輸業者

今日から２週間謝肉祭休みで、学校はありません。でも師匠は奇特な方で休みの間もレッスンをしてあげるといっています。まぁ、秋に全然できなかったからそれの罪滅ぼし、いえ埋め合わせということですね。
師匠はレッスンのときなかなかユニークな例えをします。この間のレッスンでもsmugglerみたいに音階を弾けと言っていました。なるほど、奥が深い。実感があるなぁ。
smugglerというのは密輸業者のことです。リュートで音階を粒をそろえてレガートに弾くのは（バロックリュートの場合は親指のバスといっしょにです）実は大変難しいことなのです。音階を弾く弦が次々にかわり、指も一本指で弾いているわけではないのでその難しさは少しくらいは分かってもらえるかな。鍵盤楽器ならなんでもないことなんでしょうけどね。
それで苦労してコントロールしていることを全くsmugglerのように悟られないで弾けというわけです。絶対にdeclareしてはいけないのです。私なんか正直なもんで、ついつい密輸しているのがばれてしまいますけどね。でも技術というのは最高にとぎすまされ、それがあたかも無であるかのようになったときが本物と言えるんですよね。よーし、一流のsmugglerをめざすぞ！って違うか。