リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

本番

2006年09月25日 10時31分02秒 | 日々のこと

久しぶりにバーゼルの天気をインターネットで見てみましたら、昨日の昼はなんと摂氏29度、夜でも22度。うーん、日本より暑い感じですね。もっとも湿度は低いし、明日は16度の予想ですから、こっちが本来の気温でしょうね。

昨日の本番のときは何かじめじめしていて楽器にはあまりよくない感じでしたねぇ。エアコンの空気でペグが突然ゆるむといけないので、まずホール入りしてから2台の楽器(ルネサンス・リュートとバロック・ギター)の全てのペグを少し突っ込んでおきました。ギアの糸巻きだとこういうことは気にしなくていいのですが、このあたりはいつも神経質にならざるを得ないのが辛いところ。

午前中のゲネプロ(英語だとジェネリハかな?)ではじめてコンサートの全貌がわかった(あ、こういう人は間際で雇われた私だけです、たぶん)ところで自分の動きを決めました。ギターは調弦がおかしくなるといけないので楽屋には持っていかずにステージの袖に置いておき、3つ前の曲が始まったらステージ袖に行って待機、そして演奏、戻ったらリュートだけ楽屋に持って行き、リュートの音階練習を20分(笑)って感じです。サムアウトでしかもラスゲァドがほとんどのバロックギター(しかもルネサンスより弦長が10cmも長い)からサムイン奏法のルネサンス・リュートに切り替えるのは結構大変です。ルネサンス・リュートの曲を何曲か演奏するのなら、調整しながらいけるのですが、一発勝負なので、それなりの対処が必要です。ま、普通はこういう風になるのは避けるんですけど、今回はなりゆきでそうならざるを得なかったので仕方ありません。

ステージから見ているとギターの伴奏をしていたおじさんが今度はリュートを持ってきてイギリスルネサンスのソロ曲を弾いたね、ということにすぎないですけど、裏はそれなりに大変でしょ?