リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

風評被害

2023年08月22日 16時20分44秒 | ウソゆうたらアカンやろ!他【毒入注意反論無用】
福島第一原発の処理水海洋放出が24日にも始まるそうです。岸田首相と漁業関係者の話がもたれましたが、双方の声とそれを伝えるマスコミの報道姿勢をよく見てみますとなかなか興味深いです。

全漁連の会長さんは、「(首相との)約束は破られてはいないが果たされてはいない」

うまいこといいますねぇ。この方きっと有能な政治家になれるのではないかと思います。政府側も漁連側もなんとなく納得してそしてご自分の立場も安泰ないいかたです。まぁそれでも漁連側に、政府の方針に従って下さい、と言わんとしている感じが一番多く伝わる感じがします。

現場の漁師は、(わしらは放出に大反対だ)という内容のことを熱く語ったあと、「首相がワシらの前に来て頭を下げて頼んだら、ワシも腹はたたんわな」とポロッと仰いました。岸田さん聞きました?これってとても重要なことですよ。こういうことをちゃんとすることが政治家の仕事です。

テレビのコメンテータ1、「科学で大丈夫といっても心のどこかに疑いの気持ちがある」だから海洋放出するのは信じられないという意見。

同番組のコメンテータ2、どこの原発でもトリチウムは放出している。海洋放出反対というのは中国などの外交のカードとして使われているにすぎない。首相が漁師達と魚を食べて話合いなどを持てば理解し合えるのではないか、という意見。

台風7号はどっかの国の陰謀で日本に上陸するように仕組んだ、という人はさすがにいません。でも風評は自然発生ではなく誰かが一番最初に操作しているものです。多分コメンテータ2の言うように日本の周りの外国が外交カードとしたりまた日本の世論工作をしているのでしょう。一部の政党はまるでその代理店みたいだし。コメンテータ1の意見はよく聞く意見ですが、これは視聴者に不安を煽っているだけです。

日本の政治家がすることはもっと積極的に世界に訴えかけることです。でも岸田さんは外交の場で訴えかけるようなことは得意なんでしょうけど、もっと泥臭い方法、それこそ「ワシらの前に来て頭を下げる」なんてことはようせんでしょうなぁ。なんせお公家さん集団の流れを汲む派閥出身ですから。実際に頭を下げたりするかどうかは置いておいても、こういう調整をするのが本当の政治家の仕事だと思うんですけどねぇ。

またマスコミは、漁業従事者と政府の対立の構図を煽ってばかりいますが、ことの本質は風評被害が出ることです。科学的な安全性はIAEAを始め専門家の先生が何人も証言をしています。どんな物質でも薬にもなり人畜無害にもなり毒にもなります。塩は摂取しないと生きられませんが、摂取しすぎると病気になります。中国のムリ筋のいいがかりを巧妙に補強するようなコメンテータ1のようないいぐさは慎むべきです。風評被害を作っている人、機関、国家に対してメスを入れるべきです。マスコミや一部の政党はいったいどっち向いとるんですか。