リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ペットと楽器のスペース

2024年01月10日 16時17分56秒 | 日々のこと

少し前、年始めの航空機衝突事故関連でペットを飛行機のキャビン内に入れてはどうかという、某女優のSNS投稿が話題になりました。いやぁそれはさすがに個人的には御免被りますねぇ。高いカネ払ってるし。電車なら移動したり途中下車もできますが、飛行機だとそうもいきません。

隣の席に犬を抱いた人がいて、ときどき吠えたりするなんて、私にとっては恐怖のフライトです。犬でなくとも、ロングヘアのお姉さんが前に座っていて、そういう人に限って大きくリクライニングしてきます。その場合手元に美髪が来てしまいますが、気の弱い私はなかなかシートを立てて下さいなんて言えません。ましてやその髪の毛をなんとかして下さいなんて言えるわけはありません。

ペット用のスペースを確保している航空会社もあるので、ペットと飛行機に乗りたい方はそういう航空会社を選ぶという手があります。以前スペインの製作家の楽器をスペインに取りにいって、帰りの飛行機では受け取った楽器をペット用のスペースに入れてもらったことがあります。そのスペースは乗客スペースとは隔たっていますが、適切な気圧、気温管理がなされているとのことでしたので、そこに楽器を置いてもらうことにしました。

それはシンガポールの航空会社でした。楽器をキャビンに持ち込みたいと申し入れましたが、断られました。向こうからはペット用のスペースがあるのでそこはどうかという提案がありました。さらに楽器は専門の係員に手渡し、手受けするということでしたので、安心してお願いすることができました。経費は無料でしたからなかなか良心的な航空会社です。

楽器を飛行機の荷物室に入れて、受け取ったときは壊れてしまった、というのは、ベルトコンベアで流れてくるときの段差で落下したとき壊れるのです。荷物室内の低温にやられるというのではありません。1970年代から80年代始めにヨーロッパに行ったときは、荷物が流れてくるベルトコンベアがまだ平面式でしたので、荷物として預けても楽器は無事でした。でも今は楽器を荷物として預けるのは絶対にだめですよね。