内山 節氏・・・無事な社会をつくるには。続き編

2008年12月11日 | 読書
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「近・現代の総決算の時代を迎えて、求められているのは、過去から学び、新しい想像力を創出することである」と内山 節氏はシリーズの1回目を締めくくった。

 「現代の人間たちは、結びつきを失った個人になっている」「そしてその結果、結びつきの部分を外部のシステムに重ねてしまったのである。市場経済のシステム、社会システム、国家システム、世界システム。それらに《結びつき》の部分を委ね、ひとりひとりはこの中で浮遊する個人になった。そのことが私達の想像力を低下させたのだと思う。」

 哲学とは不思議なものだと思う。幸せと思う心のあり方を自分に問わせてくれる。

 結局は自然と人間の結びつきなのだということだ。要約するには私の力ではお伝えできないので引用する。
 「自然と結び合っていなければ、自然と人間の関係については想像力は生まれてこない。人間同士が結ばれていなければ、人間はどう連帯していったらよいのかを考える想像力は生じない。地域をどうつくったらよいのかという想像力も、地域とむすばれてこそ生まれてくるものである。結びつきを失ってバラバラになった個人からは、自然や社会、世界に対する開かれた想像力は生まれてこない。」

 この頃の私たちの目にする日常・・・・すごく違和感を感じるのだ。コミュニティーの中でみんながお客様状態になっている。権利ばかりの主張があまりに多い。・・・もっと謙虚であるべきではなかろうかと。

 「だからこそ、私たちは伝統的な民衆の精神から学びとる必要がある。自然と結すばれていた人々は、どんな精神をもっていたのか。地域とともに生きた人々は、何を考えていたのか。彼らはどのようにして無事な社会をつくろうとしていたのか。」
 この後の文章が本日の書き出しの文章に続いているのである。

 物を追いかけて幸せを感じる時代もあったが、多くの人が心の豊かさを失いつつこの時代を迎えたような気もする。ラジオで国会中継を聞きながら、やっぱり閉塞感を感じてしまう。・・・・いけないんだと思いつつも・・・・明るい気分にならなきゃね。

 今週末内山氏のこの続きを楽しみにしている。

                      依田 美恵子
  

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