お宅の木がうちの畑に倒れたので、焚物に頂きました、とご挨拶されたのは、昨年の初冬のこと。
すみません、ご迷惑をおかけしてと申し上げたけど、我が家の土地のはっきりとした所在がわからない。
だいたいあの当たりと聞いてはいたけれど、界なんて知らないわ。
父が亡くなって、あらゆることがど~んと私たちの肩にかかつてきた。というより長年父が背負ってきてくれてきたという現実を知るのだった。
2足の草鞋は履かなくてもいい、という父の言葉に夫と私は甘えていたのかもしれない。
公図片手に行って見たら、原野とは名ばかりのまさしく土手だった。その土手にニセアカシアの大木が何本も立っていた。
夫の手に負える大きさと量ではなく、会長に頼んだ。
会長が手配してくれて、伐採の重機を持った方が来てくれた。交通整理係を務めた夫であったが、伐採した木の片付けもあり、このところのなまくらした身体にはキツカッタようであった。
材木はストーブの薪として、貰い手があって、たちまちのうちに処分ができた。伐採するためにお借りした隣接地の木も、お礼代わりにみんな伐って、すっかりきれいになった。
それでも3日間かかった。
土地をお借りに伺ったら、ご主人を亡くされていた奥様は、どこにそれがあるかも知らないとおっしゃられた。みんな同じだねえ。
田畑だけでも持て余しているのに、よく分からない土地がある。夫と公図片手に確認に行くがよく分からない。
11月から2月の間に1メートルの高さで竹を伐ると枯れるというわけで、竹林の手入れも期限ぎりぎりである。夫一人ではかわいそうだから一緒に行こうと思っていても、この寒さで行く時がない。
珍しく暖かい今日、夫は竹林に行ってきたと言う。
あること自体も昨年まで認識していなかった。昨年初めて我が家の竹を収穫してみた。しかし竹林の中心はすごい状態でまるで死んでいる状態だった。
竹は枯れ、植物は何も生えていなかったのである。
時間があったら、この枯れた竹を片付けてと言っていたけれど、今の今までその機会もなくきていた。春草木が生い茂る前に少しでも片付けたいものである。
会長が白つつじをいっぱい植えてくれて、亡き娘の名前を付けた「香織の公園」の隅には、うるしの木が存在している。父もすぐかぶれたから、手が付かないままに大きくなってきていてこれも課題なのである。
なんとか枯らしたいと研究している夫である。
「もうこれ以上、私たちの知らない土地はないでしょうね」と私。
いえいえあるんです、山林が。
怖くて見に行けないのです、松くい虫にやられてるのかと思って。もっとも場所が分かりません(笑)
こちらは父が息子に界を教えてくれたから。
台風で山道が荒れ、軽トラしか入らなくなり、父の他に一人しか乗れなくて、ハイハイ1代おろぬきで息子にしましたもの。
今度息子と行って見ることにしましょう・・・・跡取りっていろいろあるんですよ!!、
依田 美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家
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すみません、ご迷惑をおかけしてと申し上げたけど、我が家の土地のはっきりとした所在がわからない。
だいたいあの当たりと聞いてはいたけれど、界なんて知らないわ。
父が亡くなって、あらゆることがど~んと私たちの肩にかかつてきた。というより長年父が背負ってきてくれてきたという現実を知るのだった。
2足の草鞋は履かなくてもいい、という父の言葉に夫と私は甘えていたのかもしれない。
公図片手に行って見たら、原野とは名ばかりのまさしく土手だった。その土手にニセアカシアの大木が何本も立っていた。
夫の手に負える大きさと量ではなく、会長に頼んだ。
会長が手配してくれて、伐採の重機を持った方が来てくれた。交通整理係を務めた夫であったが、伐採した木の片付けもあり、このところのなまくらした身体にはキツカッタようであった。
材木はストーブの薪として、貰い手があって、たちまちのうちに処分ができた。伐採するためにお借りした隣接地の木も、お礼代わりにみんな伐って、すっかりきれいになった。
それでも3日間かかった。
土地をお借りに伺ったら、ご主人を亡くされていた奥様は、どこにそれがあるかも知らないとおっしゃられた。みんな同じだねえ。
田畑だけでも持て余しているのに、よく分からない土地がある。夫と公図片手に確認に行くがよく分からない。
11月から2月の間に1メートルの高さで竹を伐ると枯れるというわけで、竹林の手入れも期限ぎりぎりである。夫一人ではかわいそうだから一緒に行こうと思っていても、この寒さで行く時がない。
珍しく暖かい今日、夫は竹林に行ってきたと言う。
あること自体も昨年まで認識していなかった。昨年初めて我が家の竹を収穫してみた。しかし竹林の中心はすごい状態でまるで死んでいる状態だった。
竹は枯れ、植物は何も生えていなかったのである。
時間があったら、この枯れた竹を片付けてと言っていたけれど、今の今までその機会もなくきていた。春草木が生い茂る前に少しでも片付けたいものである。
会長が白つつじをいっぱい植えてくれて、亡き娘の名前を付けた「香織の公園」の隅には、うるしの木が存在している。父もすぐかぶれたから、手が付かないままに大きくなってきていてこれも課題なのである。
なんとか枯らしたいと研究している夫である。
「もうこれ以上、私たちの知らない土地はないでしょうね」と私。
いえいえあるんです、山林が。
怖くて見に行けないのです、松くい虫にやられてるのかと思って。もっとも場所が分かりません(笑)
こちらは父が息子に界を教えてくれたから。
台風で山道が荒れ、軽トラしか入らなくなり、父の他に一人しか乗れなくて、ハイハイ1代おろぬきで息子にしましたもの。
今度息子と行って見ることにしましょう・・・・跡取りっていろいろあるんですよ!!、
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