院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

白人、黄色人種、黒人

2007-04-11 09:15:50 | Weblog
 紫外線が皮膚に悪いことは広く知られるようになった。

 オーストラリアでは、子供が外出するときにはツバの広い帽子をかぶることが義務付けられている。皮膚がんのリスクを減らすためである。

 でも、外出時にいちいち帽子をかぶるなんて、変ではないか?しかも、それが義務なのである。

 こんな妙な事態になった大もとは、白人がオーストラリア大陸という亜熱帯に移住したことにあると、私は見ている。

 人間の進化の過程を見ると、白人は北方、黄色人種は温帯、黒人は熱帯に適応してきた結果だと思われる。

 白人は太陽光の少ない地域にいたので、太陽光を吸収すべく白くなったのではないか?一方、黒人は熱帯に住み、太陽光を防ぐために黒く進化したのではないか?

 何億年という人間の進化の過程で、皮膚の色と居住地域は合理的に峻別されてきたのである。

 ところが航海術など、人間の移動の手段が発達したために、白人がオーストラリアのような亜熱帯に住むようになった。自然の摂理に反したのである。

 その結果、オーストラリアの子供は帽子を被らざるをえなくなった。

 逆のケースもある。奴隷貿易で黒人が温帯に運ばれた。黒人特有の遺伝病で、鎌状赤血球症というのがある。赤血球が丸くなく鎌のようなかっこうをしている。

 これは温帯では不利な赤血球である。だから温帯では「症」が付いて病気として扱われる。

 しかし、鎌状赤血球はマラリアに強いのである。だから、マラリアの多い地域では有利に働く。つまり、鎌状赤血球症は熱帯では病気ではないのである。

 昨今、文明によって自然が破壊されると、よく言われる。それは、大航海時代に人類が長距離の移動が可能になってから、すでに始まっていたのだ。

 人類学では、人種の細分類は許されていない。ただ、白人(コーカソイド)、黄色人種(モンゴロイド)、黒人(ニグロイド)という3分類のみが、わずかに許されている。