院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ミャンマーのサイクロン災害に寄せて

2008-05-16 08:34:16 | Weblog
 ものごとには何でも理由がある。

 ミャンマーの軍事政権が諸外国からの援助をかたくななまでに拒否することにも理由があると、私は見ている。

 ミャンマーは昔はイギリスの支配下にあった。おかげでミャンマー人は搾取され、華僑やインド人がミャンマーを食い物にするという現実を招いた。

 そこでミャンマーは鎖国という道を選んだ。鎖国を堅持するためには軍事政権でなければならなかった。

 どうしてミャンマーの軍事政権を非難できよう。私は軍事政権を悪玉としてアウンサン・スーチー女史を善玉とする議論に与しない。スーチー女史はイギリスで教育を受けている。平均的なミャンマー人は、スーチー女史を信じず、イギリスの手先だというくらいにしか思っていないだろう。

 軍事政権は、今回のサイクロンをきっかけにして外国が介入してくるのを極度に恐れている。

 ミャンマーの軍事政権を非難するなら、パキスタンを初めすべての軍事政権を非難すべきである。ミャンマーの軍事政権だけを非難するのは、政治的な意図があるとしか私には思えない。

 ミャンマーの軍事政権が諸外国の援助を拒否することに、ちゃんとした理由があることを世論は気付くべきだ。