哲学者のJ・P・サルトルは名前だけは多くの方がご存じだろう。ノーベル文学賞をもらった哲学者である。
サルトルの哲学は1970年代に大流行した。学生たちはこぞって読んだ。当時学生だった私も読んだ。
でも、さっぱり理解できないのである。
故山本夏彦翁は、あんなに分からないものは10年もたない、と喝破した。そして、そのとおりになった。
当時の学生たちにも分かっていなかっただろう。にもかかわらず、「即自」とか「対自」とかいうサルトル用語を使って議論していた。
私は理解できないから、議論の輪に入れなかった。
実は学生たちは、分からぬまま議論していたのだ。なんて無茶なことを学生たちはしていたのだろう。いや、学生のみならず、教官も議論に入っていた。教官も分からなかったくせに・・と今になって思う。
あのときのサルトルブームは、いったいなんだったのだろう。むろん、みな翻訳で読んでいたが、そもそも翻訳者自身が理解できていたかどうか怪しい。
サルトルの哲学は1970年代に大流行した。学生たちはこぞって読んだ。当時学生だった私も読んだ。
でも、さっぱり理解できないのである。
故山本夏彦翁は、あんなに分からないものは10年もたない、と喝破した。そして、そのとおりになった。
当時の学生たちにも分かっていなかっただろう。にもかかわらず、「即自」とか「対自」とかいうサルトル用語を使って議論していた。
私は理解できないから、議論の輪に入れなかった。
実は学生たちは、分からぬまま議論していたのだ。なんて無茶なことを学生たちはしていたのだろう。いや、学生のみならず、教官も議論に入っていた。教官も分からなかったくせに・・と今になって思う。
あのときのサルトルブームは、いったいなんだったのだろう。むろん、みな翻訳で読んでいたが、そもそも翻訳者自身が理解できていたかどうか怪しい。