院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

医者の代わりをするコンピュータ・ソフト

2012-06-22 03:57:28 | 医療
 将棋の米長邦雄さんがコンピュータに負け、囲碁の武宮正樹九段が3子局だが、やはりコンピュータに20目も負けた。

 米長さんも武宮さんも天才である。その天才がコンピュータに負けたのである。これは大ごとである。

 医者は天才でなくても勤まる。かなり勘や経験に頼る部分もあるけれども、それは囲碁や将棋を凌駕するほどではない。

 ということは、もう来年当たり、コンピュータで一流の診断と治療法を提示できるコンピュータソフトができるだろう。

 とくに最近では、医学は検査データに頼ることが多い。数値データの処理はコンピュータが最も得意とするところである。すぐに人間の医者を追い越す。心電図はパターンデータだが、心電図の解析はすでに本物の医者を追い越している。

 コンピュータが苦手なのは、患者の表情を読むことである。精神科は患者の表情で、診断の50%以上は決まる。だから、コンピュータ化が一番遅れるのは精神科だと思われる。

 じきに医者はコンピュータのセンサーとしての役割しかなくなるだろう。

 これらは遠い未来のSF的な話ではない。医者がいらなくなるのも、もうすぐである。今、医者が商売になっているのは、コンピュータのほうがまだ高くつくという理由だけである。