院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

食べる姿を見られるのは恥ずかしくなくなったのでしょうか?

2014-10-27 16:18:26 | 文化
 私の母親の世代は、妊娠中の写真を撮らせませんでした。

 若い女性は食事をしている写真さえ撮られるのをいやがりました。会食のとき女性は、なるべく口元を見せないようにしていました。(歯さえ見せない人もいました。まして粘膜を見せる人はいませんでした。)

 食べるということは当然出すことになるわけで、とにかく若い女性は食べるところを見られないように努力していたと思います。それがさいきん違ってきました。 

 女性の大食い競争の番組が始まってから、もうかれこれ経ちます。その影響かどうか、若い女性が食べるところをテレビで堂々と放映するようになりました。

 みなさんはこれを見苦しいと見るか、それともなんともないか、いかがでしょうか?(5分くらい後に食べるシーンが始まります。)


2012-10-19 深夜1:25TBSにて放送【女子アナの罰】

(この記事を「女性蔑視」と捉えられても困ります。水泳をするときに男性は上半身を出しますが、女性は出さないという種類のお話です。)


※今日、気にとまった短歌

  御嶽を正面に見るこの道を「見晴らし坂」と町は名付ける  (愛知・東浦)増田辰治

茶菓子と饅頭の違い

2014-10-27 07:29:55 | 食べ物

京都茶寮のスタッフブログより引用。)


(同上。)

 私はむかしから甘いものが好きで、大学生のころは下戸だったので同じ下戸の友人と、女性客しかいない甘味処にはいったりしていました。

 うちでは田舎饅頭、大福餅、栗饅頭、羊羹などを好んで食べました。東京中野の鍋屋横町に親の代から行きつけの和菓子屋がありました。ところが、その和菓子屋の和菓子は上品過ぎて私には物足りませんでした。

 写真上段のような和菓子は、あんこが必ずしも小豆ではなく、私の好みではありませんでした。さらに、夏になると写真下段のような葛や寒天を主体にした和菓子しか売っておらず、食べごたえがなく感動がありませんでした。

 東京では抹茶をふだんから飲む習慣がなかったのですが、名古屋では来客にふつうに抹茶が出されました。「名古屋茶どころ」という言葉があります。それで初めて分かったのですが、写真のような和菓子は茶道専用なのですね。茶道では活け花はもちろん掛け軸も季節にこだわります。当然、茶菓子も季節感が重要で、夏には涼を誘う葛や寒天の和菓子が多くなったわけです。

 田舎饅頭とか大福餅は、茶道と関係がないただのお菓子だったのですね。

 俳句をたしなむようになってから、俳句が極端に季節を尊重するのに驚きました。俳句の師である故浅野右橘先生は「俳句とは季節を詠む文芸である」と言い切っておられました。

 以来、注意して見ると、料亭でも料理の材料はもちろん季節のもので、掛け軸や障子なども季節に合わせてある。能では夏にしかやらない演目とかその反対の演目があります。

 40歳を過ぎて、歴史的に日本人がいかに季感を重んじてきたかを知ったのでした。