(KADOKAWA刊。)
私たちの親の世代は、映画が娯楽の王様でした。私も幼少のころから映画を見ていましたが、考え方や人生の指針などを映画から学んだことはありませんでした。
むしろ、手塚治虫や白土三平やちばてつやらの漫画に影響を受けました。漫画は一人(と数人のアシスタント)で描きます。それに対して映画は、俳優や撮影器具や技術陣やセットなど、膨大な費用がかかります。
そのわりに、映画の影響力は大したことはなく、漫画を超えるとは思えません。
上に掲げた「乙嫁語り」という漫画は今年のマンガ大賞作品です。とにかく、絵の描き込みがすごいのです。舞台は19世紀の中央アジアで、民族衣装や民族建築が克明に描かれています。動物が動いている姿のデッサン力も非常に優れています。
この漫画はストーリーで引き込む力はさほどではありません。ただ、画力がすごいので何となく引っ張られてしまいます。これと同じことを映画でやろうとしたら、衣装や建物や馬などを揃えねばならす、平原でのロケが必要ですから、それこそ何100億円とかかってしまうでしょう。その一点だけでも、漫画のほうが映画よりも優れているとは言えないでしょうか?
私たちの親の世代は、映画が娯楽の王様でした。私も幼少のころから映画を見ていましたが、考え方や人生の指針などを映画から学んだことはありませんでした。
むしろ、手塚治虫や白土三平やちばてつやらの漫画に影響を受けました。漫画は一人(と数人のアシスタント)で描きます。それに対して映画は、俳優や撮影器具や技術陣やセットなど、膨大な費用がかかります。
そのわりに、映画の影響力は大したことはなく、漫画を超えるとは思えません。
上に掲げた「乙嫁語り」という漫画は今年のマンガ大賞作品です。とにかく、絵の描き込みがすごいのです。舞台は19世紀の中央アジアで、民族衣装や民族建築が克明に描かれています。動物が動いている姿のデッサン力も非常に優れています。
この漫画はストーリーで引き込む力はさほどではありません。ただ、画力がすごいので何となく引っ張られてしまいます。これと同じことを映画でやろうとしたら、衣装や建物や馬などを揃えねばならす、平原でのロケが必要ですから、それこそ何100億円とかかってしまうでしょう。その一点だけでも、漫画のほうが映画よりも優れているとは言えないでしょうか?