(朝日出版社刊。)
「据え置き電話が携帯電話になりスマホまで”進化”しました。もう据え置き電話だけでは社会に”適応”できません。据え置き電話はやがて”淘汰”されるでしょう」などと言います。お気づきのようにこの文章にはダーウィンの進化論の用語が散りばめられ、主張の正当性が進化論で補強されています。
自らの主張を進化論の用語で正当化することが一般的に行われているけれども、進化論はそんなに自明か?と本書の最初のほうで著者は問うています。著者は進化論のこうした万能的な援用を「言葉のお守り」と侮蔑的に名付けて、論理的ではないと指摘しています。(でも、進化論の用語で説かれると本当に分かったような気になってしまうのですよね。)
この辺からして、すでに興味がわくでしょう?繰り返しの多い冗長な文体ですが、先を読みたくなります。この先には、21世紀に入ってから「適者生存」という進化論のテーゼがトートロジー(同語反復)だと西欧で批判された経緯が書かれているのですが、まだ全部を読んでいないので、それについてはまた次回。
「据え置き電話が携帯電話になりスマホまで”進化”しました。もう据え置き電話だけでは社会に”適応”できません。据え置き電話はやがて”淘汰”されるでしょう」などと言います。お気づきのようにこの文章にはダーウィンの進化論の用語が散りばめられ、主張の正当性が進化論で補強されています。
自らの主張を進化論の用語で正当化することが一般的に行われているけれども、進化論はそんなに自明か?と本書の最初のほうで著者は問うています。著者は進化論のこうした万能的な援用を「言葉のお守り」と侮蔑的に名付けて、論理的ではないと指摘しています。(でも、進化論の用語で説かれると本当に分かったような気になってしまうのですよね。)
この辺からして、すでに興味がわくでしょう?繰り返しの多い冗長な文体ですが、先を読みたくなります。この先には、21世紀に入ってから「適者生存」という進化論のテーゼがトートロジー(同語反復)だと西欧で批判された経緯が書かれているのですが、まだ全部を読んでいないので、それについてはまた次回。