院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

漫画「インベスターZ」の描かれ方(その1)

2014-11-23 20:22:55 | 漫画
   (講談社刊。)

 ひな壇芸人のおふざけ芸のバラエティーばかりで、まったくつまらないテレビのゴールデンタイムですが、深夜にはけっこう面白い番組をやっています。

 エッチな番組だけではなく、私たちが知らない業界の紹介などがあります。先日は漫画界の裏側を放送していました。漫画の原作者が出て、制作場面の実際が紹介されていて驚いたことが2、3ありました。

 まず漫画の原作者のギャラは、絵を描く人と折半だそうです。折半でない場合は、画家の方が多いと言います。

 売れっ子漫画家はキャラクターの顔だけ描いて、体や背景はアシスタントがやることは知っていました。手塚治虫もそうでした。ところが上掲の漫画の作者は違うのです。

 三田氏はキャラクターさえも描きません。ネーム(セリフ)が入った鉛筆の荒原稿をそのまま外注に出すのだそうです。すると外注は背景はもちろんキャラクターの顔まで描いてくれます。そんなこと可能なの?と思いました。

 それが可能らしいのです。三田氏はあらかじめ外注先に何パターンもの顔を送っておきます。漫画のスケッチに「顔の何番」という指定をしておくと、外注先が「何番」の表情を選んで背景から何から全部描いてしまいます。

 これなら同時に何本も連載することが可能です。先日ご紹介した「乙嫁語り」は衣装の描き込みなどすべて自分でやっているでしょうから、三田氏よりもずいぶん原始的だなと思いました。


※今日、気にとまった短歌

  街角でぶつかる出会いなど無くて田んぼの向こうに君は見えとる  (三田市)今北紀美恵