サークル会員より、ノートパソコン修理を依頼されてから、かれこれ1年近くなってしまったが、ようやく完全とは行かないが修理完了した。
症状としては、画面が表示されなくなったというもので、画面を良く見ると映像は映っているので、どうやらバックライト用の冷陰極管かインバータの故障らしい。
まずは、分解して、冷陰極管が問題無いか、秋月の小型インバータを接続してみたが点灯しない。ということで、液晶パネルまで分解してみた(今から考えると、そもそも、これが間違っていた様だ。秋月製では電圧が低すぎて点灯しないのだ)。
これが、ものすごく大変な作業で、お陰で冷陰極管(径が2mm位しかない)を折ってしまった。これは、専門に販売しているお店が有るので購入。
しかし、パソコンのインバータに接続しても点灯しない(これも、今から考えると認識不足だったかも知れない。後述のカバースイッチ)。
秋月製のインバータ2個の出力をシリーズに接続すると、暗いながらも点灯するので、以前にも修理に使ったことのあるTDK製汎用インバータを購入して確認、そしたら正常に点灯した。でも大きさ的に現在のスペースには入らないので、専門業者より購入してあった純正中古品に交換してみたが、やはり点灯しない。
交換については、印加電圧が1000V以上あるので、添付のシリコンゴム製のキャップを使い、半田接続部は、やはりシリコン系の熱収縮チューブで被覆した。
ここで落ちが有った。
カバーを閉じたときにバックライトを消すスイッチが付いているのだが、スイッチ部のカバーを分解した状態だと、常に押した状態(スイッチとしては開放状態)になっていた為、インバータが起動しないということに気が付いた(ON/OFF信号は輝度制御信号と別)。この信号は輝度調整信号と兼ねていると思い込んでいて、この信号は輝度可変のファンクションキーに応じて電圧変化しているので、気が付かなかった。
押してみたら、見事点灯。しかし2個送ってもらった内、1個は不良の様だった(注文は1個だったが業者さんが動作確認していないからと、念のため2個送ってくれたもの)。
これ以前には、何回も作業しているうちに液晶の信号接続フレキケーブルを切ってしまい、修理不能なのでオークションで丁度出ていた(仕様は異なるが、形状が同じなので、一か撥か)のを落札したり(無事、動作した)ということで時間が掛かってしまった。
とはいえ、冷陰極管の寸法確認を間違えたのか、画面の両端が少し暗くなっている。再度の分解・交換は大変なので、依頼主に写真を送って確認、了解してもらった。
参考に修理費をメーカーにも確認してみたが5万円以上で、専門業者でも、今回の様な故障では2万円前後する様だ。
でも、手間隙を考えると、頼んだのが間違い無かったかなと反省しています(材料費だけ考えると安いが)。
インバータを購入した業者さんからも、冷陰極管が交換出来る様だったらプロ並だと言われるくらい大変でした。
最後に、業者さんのアドバイスでは、この様な故障の場合、インバータの不良が多いとのことでした。