トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

タダノRCS-MM2ラジコン故障診断

2012-09-04 20:51:00 | アマチュア無線

先に報告した様にラジコンの修理が2台完了し、依頼主からも正常に動作したとの報告が有ったので、次の修理依頼に取り掛かった。
1台目が内部断線等で修理したものの最後には受信出来なくなり2台目を購入。これも使っているうちに到達距離が極端に短く(50cm程度)なったので見てもらえないかという内容で、2台目は到達距離は短いものの無いと不便なので、取り敢えず1台目の診断をすることで送ってもらった。
単三×4本用の専用電池ボックスは無いというので、外部から供給する。接続コネクタ(バッテリー用の2Pとスロットル用の3P)が無く直配線となっていたので、手持ちのユニットから2mmピッチコネクタを外して取り付ける。
電源ボタンを押すと、電源LEDが点滅していたが、その内に点滅もしなくなってしまった。
基板の、バッテリーから接続が行っている3端子レギュレータらしいチップIC(IC101,102)の出力電圧を測定すると断続している。
2個外して、手持ちのTO92タイプ3.3V用を取り付ける。
チップICは足の配列(0V/IN/OUTの様だ)が夫々逆になっているのが不思議だ。
JA7JQJさんに聞いて見ると、メーカーによってとか同じメーカーでも2種類存在するケースがあるらしい。
出力は3.3V連続して出る様になったが、電源LEDは点灯せず。この時のカスタムCPUらしいQFPのクロック用セラロック(1.84MHz)の発振波形を見ると、1.84MHzは出るものの断続信号になっている。また電源スイッチを離すと少し置いて停止してしまう。
Img_2927_rImg_2928_rImg_2930_rImg_2931t 今日、別の依頼主から修理依頼(グリップ部の折れとアンテナ破損で紛失)の製品が届き、これは偶然同じタイプなので比較してみた。部品実装は一緒で周波数表示が異なる(AとDのラベル)様だ。
これは、電源スイッチを押すと電源LEDが数秒点滅して点灯に変わる。但し、スロットルレバーを押した状態ではLEDが点滅も点灯もしない。(これが正常の動作らしい)
レギュレータらしいICの出力電圧を測定すると、IC102は3.2V、IC101は3.1V程度だが、安定しない。防湿用コーティングされているので、この接触不良かも知れない。
出勤の時間なので、朝はここまで、帰ってからまた調査再開予定。
【会社から帰ってから】
正常な方の3端子レギュレータらしき出力ピンにリード線を点けて電圧を測定すると3.3V近辺を示す。
どうやらどちらも3.3Vregであることは間違い無い様だ。・・・後日の調査では違っていた。
そこで、2mmピッチコネクタ(2Pと3P)を他の機器から外して、正規に接続してみたら正常に電源ONした。
原因はスロットルのコネクタ接触不良により、引かれた状態と検出、ONにならなかった様です。
でも、依頼内容どおり電波が出ない。(スペアナで確認)
変調用のデジタル信号は出ている。水晶も発振もしていない。
水晶が2個使われており、63.128と62.828MHzと表示。丁度300kHz離れており、動作原理が良く判らない。
周波数を見ようとシリコン接着剤を剥がしていたら水晶のリードが折れていた。これの修理が出来るか?
(0.5mm位残っている)大変だ。
【グリップ修理】
Img_2938_rImg_2936_rImg_2939_r付け根部分の固定は、他に良い方法が浮かばないので同様に接着・固定することにしました。
ネジロックという空気が無いと固着する接着剤を塗布して挿し込み。すると密着している部分はくっつくはずです。次にプラリペアという、魔法の粉を使います。
固まるとプラスチックになると言うもので、液を塗布、次に粉を振り掛け。これを繰り返すことで隙間が埋まって
固着します。
Img_2941_rImg_2942_rアンテナはズバリの物が無く手持ちのロッドアンテナを使うことに。取り付け方法が異なるので、会社でタップ加工を行う。短縮時は本体に収まるが、弱い時はアンテナを伸ばすことになるので、使用上問題無いか依頼主に確認の結果、問題無いとの了解を得た。
但し、アンテナの変更は電界強度に影響し法規的にも問題の出る場合があるので、確認が必要です。
その後、以前お世話になった地元の「県西クレーンサービス」に電話で確認したら、アンテナ単体でも取り寄せ可能とのこと。但し価格は4000円程度するらしい。
依頼主にこの件を連絡したら、「足場材を扱っているので、多少荒くなったりする場合があるので、どちらかといえば、壊れにくい方を選んでいただきたいです!」との返事があったのでサービスに注文依頼したら、周波数(区分)によって製品が違うというので「D」であることを伝えた。
【9/9電圧再調査】
2個の形状が違う3端子REGの動作を見てみました。
IC102入力電圧3.8V以上で3.3V出力安定。3.2Vで電源LED点滅(バッテリー低下警報)
3.2V以上では動作する。3.0V以下では電源が入らない。
その時のもう1方のREG?IC101は3.0V出力になっており、3.3V用と0.3Vの電圧差で動作している感じで、電圧低下検出専用のICでは無いと思われる。(入力電圧に応じて出力が下がる)
2種類ある理由が見つからない。CPUの検出が3Vなのかも知れない。
3.0V出力のREGを探したら、共立エレショップで販売されているHT7330というのが有ったので注文した。

コメント (2)
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