トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

オーバートーン水晶発振は難しい

2012-09-26 10:39:16 | おもちゃ病院

タダノラジコン送信器の水晶足折れで、三田電波㈱に発注していた水晶(折れた水晶を送付して、これと同じ仕様の3rdオーバートーンで製作してくれたとのこと)が先日届いたので、早速取り付けて周波数測定を行ったところ、その周波数がずれている。
水晶周波数   4逓倍周波数   実測送信周波数        1/4換算周波数
63.128MHz 252.512MHz 252.369MHz(Δ143kHz) 63.092MHz(Δ36kHz)
62.828MHz 251.312MHz 251.150MHz(Δ162kHz) 62.788MHz(Δ40kHz)
という結果である。
251.15MHz部の可変コイルらしいものを調整してみても251.062~251.200MHzの可変範囲で、目的の周波数にはならない。
そこで、メーカー技術部門の前田様に確認したら親切に教えてくれた。
オーバートーン発振は、そんなに(40kHzとか)ずれることが無いので基本波(21MHz)が発振しているのでは無いかとのこと。
基本波は負性抵抗がオーバートーンに比べて低いので、こちらのが発振しやすいのだそうだ。
基本波発振とオーバートーン発振では周波数が異なり(基本波発振は低めに出る)、この差からすると、それらしい。
オーバートーン発振回路は水晶の近くにLとCの同調回路が有り、これの値が大きくなると基本発振になる場合があるのでどちらか減らしてみてはとのこと。
どちらで発振しているかは、検出コイルを発振回路に近づけてスペアナで見てみれば、基本発振している場合は21MHz帯の信号及び高調波が出ているはずということなので、帰ったら確認したいと思う。
すんなり、交換して修理完了するかと思ったが、まだまだ違う原因が有りそうだ。
水晶発振に関して下記ページが参考になる。
http://www.epsontoyocom.co.jp/C_support/aboutCrystal/Xtal02_j.htm
http://www.ndk.com/jp/products/app/cu_002.html
http://www.kyocera.co.jp/prdct/electro/pdf/add_pdf/hand_j.pdf

コメント
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