おもちゃ病院の電池代わりとして、秋月のスイッチングレギュレータHRD12003E(300円)を使った電圧切り替え電源を使用しているが、REF電圧2.5V以下に下がらないので、それ以下の電圧にはLM317によるシリーズレギュレータに切り替えて使っていた。
ところが、ネット検索するとHRD12003Eを使って、2.5V以下まで設定できるという製作記事が有ったので、作ってみた。
ところが、ワタやんさんからも質問が有った様に、電池消耗(電源ONで電流が流れる)で出力電圧が上昇していきます。失敗?例を一応下段に記載しておきます。
12/16 kishikawaさんから、更に簡単な回路紹介のコメントが有りました。早速、回路図にしてみました。
これだと、部品も抵抗と、ツェナーダイオード(またはシャントレギュレータ)で済みます。どうも有難う御座います。早速、実験してみます。
⇒1/2実験してみたが、どうも理屈通り行かない(正常に動作しない)。OP-AMPによる方法で進めることにする。
ワタやんさん コメント有難う御座います。
何か、いい案が無いか、呼びかけたところlogicさんからコメント頂きました。有難うございます。実験用電源を作る
出力分圧の検出電圧をオペアンプで5倍にしてレギュレータのコントロール端子に加えると言う物で、レギュレータREF電圧2.5V対し、検出電圧は1/5の0.5Vで済む(0.5Vまで制御出来る)ことになります。
今まで加算回路しか頭に無かったので、今回の様な乗算回路は考えも付かなかったです。
頭は柔らかくしないと駄目ですね!
早速、改造して見ました。見事動作!最低電圧は0.45Vで最高電圧は入力電圧差3Vとなりました。
低電圧でのレギュレーションは確認していませんので、後日確認出来たら報告します。電球負荷で試して見ましたが、動作はしている様です。
実験していて、大変な?ことが有りました。出力の電解コンデンサに2200μF/16Vを使っていたのですが、16V付近でジー!と音がして膨らんで来ました。爆発寸前で電源をOFFしたので、事なきを得たのですが、原因はスイッチング周波数(250kHz付近)のリップルで壊れた様だ。
教訓:スイッチング電源の負荷用電解コンデンサは耐リップル用か耐圧の高いものを使用する必要が有る(レギュレータのデータシートにも指定が有りました)。
最初に作った、電池を使用した回路
原理は、出力を分圧して電圧調整を行っている可変抵抗の中点とHRD12003EのREF入力端子間に電池を入れて、その電圧分下げるというものです。
電池を使わないで出来ないものかと考えて見たが、思い浮かばないので、参考回路通り、電池を使うことにし、いっぱい在庫のある3Vリチュームボタン電池(CR2032)を使うことにした。逆流防止のダイオードを入れてあるが、電源OFF時で測定すると、500μA位流れているので、ダイオードに換えてフォトカプラを使用し、入力電源が有る時だけ電池が接続される様にし、電池フォルダを使って、ユニバーサル基板で製作してみた。
電解コンもATXジャンク電源の取り外し品を活用。
結果は最低電圧0.8V、最大電圧9V(可変抵抗に手持ちの50kΩを使用した為で、抵抗値を下げれば12Vまでは上げられると思う)となった。
多回転VRを使ったので、調整し易い様にピニオンの穴を広げて(Φ2.1程度)ツマミ代わりにしている。
実際の電源装置ではロータリースイッチ式にする予定です。
写真にある0.1Ω抵抗だが、今回は関係無いが、電流検出してHRD12003Eのリモコン端子(1)を制御して充電器でも作ろうかなと思っている。
以上、従来より簡単な構成で、可変出力電源が実現出来る。
電池は、動作中どうしても消耗して、出力変動(上昇していく)するので、製作される方は、その辺を考慮してお使い下さい。
確かに、おっしゃる通りです。長時間動作させていると、電池消耗で、電源出力が上昇して行きますので、アイデアはいいのですが長期安定性(信頼性)が悪いので、自己電源を使う回路を思案中です(OP-AMP反転増幅による加算回路も、今のところ動作せず)。
左図がLM317を0V~30Vまで可変するアプリケーションノートですが、やはり、この様にマイナス電源(MC34063A使用)を作り出さないと出来ないかも知れませんね。LM317の部分をHRD12003Eに置き換えるが、REF電圧が2.5Vになるのでツェナーを2.5Vに置き換える必要がある。