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トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ミズキンバイ

2024-07-31 | 樹木 草花


水中や水辺に生え、黄金色の花がキンポウゲ科のキンバイソウに似ているのでミズキンバイと言う

アカバナ科の多年草、高さ20~50cm程になる
地中に長く伸びている地下茎から茎を伸ばして、しばしば水面を覆うほど群生する
茎は円柱型で柔らかく、基部は地を這い白い呼吸根を出すこともある

葉腋に2.5cm程の黄金色の花を1個つける
花期は7~9月
花弁は倒卵形で、4~5個有り先端は凹み、花弁と花弁が重なることが多い
雄しべは8~10個有り、内外2列に並ぶ
雌しべは太く、柱頭は浅く4~5裂する

蒴果は下部が細くなった棍棒状で長さ2cm程
果実より長い柄が有り、中に小さな種子が多数入っている

ボタンクサギ

2024-07-30 | 樹木 草花


花全体がボタンのような咲き方で、枝葉に臭気があるのでボタンクサギという
花は良い香りがする

クマツヅラ科の低木、高さ1m程で、亜熱帯では常緑、温帯では落葉する
中国南部原産で、観賞用に栽培され、暖地では野生化している

花は7~11月にかけて、枝先や上部の葉腋から10cmほどの淡紅紫色の集散花序を出し、小さな花が半球状に集まって付く
小花は3cm程の筒状で、先から5裂している
実は核果で中に種子が1個入っている
又、地下茎を伸ばしても増えて、見る間に増える

若葉は山菜やお茶になり、又薬用として、リュウマチ、高血圧、下痢などに利用し、強い殺菌作用があることから、腫れ物や痔の治療に使われた



ハナミズキ

2024-07-13 | 樹木 草花


ハナミズキに出来立ての青い実が生っていた
ハナミズキは庭木、街路樹、公園樹で良く植えられている
大正時代に東京市長が、アメリカへ桜の苗木を送った返礼として、日本へ贈られた日米親善の木といわれる

実は核果
1cm程の楕円形で、9月過ぎに赤く熟す
核は楕円形で、褐色か黒褐色で中央に溝がある

ミズキ科の北アメリカ原産の落葉高木または小高木
日本では5m程だが、原産地の大きいものでは高さ12mにもなる

花は4~5月に咲く
花弁のように見えるのは総苞片で、5cm程の倒卵形、先は凹む
色は白色または淡紅色、時に紅色になる
総苞片の中心に、黄緑色の小さな花が20個ほど集まった球形の頭状花序を付ける
花弁は4個、6cm程の長楕円形で反り返る
雄しべは4個で花弁より短い

花(4月のもの)


ナンテン

2024-07-12 | 樹木 草花

うっとうしい梅雨空の下で、ナンテンの花が真っ盛り
低木で庭木や公園で良く植えられている
冬には実が赤く実るので、雪の兎にナンテンの目をつけた
難を転ずる、と言って正月飾りにもした

果実を煎じて咳止めに、葉を強壮薬にする
樹皮には知覚神経抹消を麻痺させる成分が含まれている

メギ科の常緑低木で3m程になる
花期は5~7月
枝先に大型の円錐花序を出して、6mm程の小さい花を多数つける
花被片は3個づつ輪状に多数付き、内側のものほど大きく、最も内側の6個は花弁状になる
雄しべは6個で葯が大きく、花糸は短い

果実は液果
6~7mm程のほぼ球形で10月頃から赤く熟す
種子は5mm程の球形で、1個の果実に普通2個入っている

サンゴシトウ

2024-07-11 | 樹木 草花


真っ赤なサンゴシトウ(珊瑚刺桐)が咲いていた
名前は
赤くいっぱいに咲く花・・・サンゴ(珊瑚)
枝や葉裏に少々刺がある・・シ(刺)
葉が桐に似ている・・・・・トウ(桐)

アメリカデイゴと北米原産のヘルバケアとの交配種
シドニー植物園で作出された

マメ科の高さ2~3mの落葉低木
花は6~9月にかけて見られる
枝先に5~10cm程の総状花序を出す
旗弁が完全には開かないので花は筒状になる
旗弁は5cm程の長楕円形

ヤマモモ

2024-07-10 | 樹木 草花


ヤマモモの実がたわわだ
東京近郷では見事な赤色にならないとも言われるが、ここの木の実はいつも見事
色づきはもちろん味も良くて美味しい
毎年楽しみにしている

ヤマモモ科の常緑高木で高さ5~10mになる
果実は核果
2cm程の球形で、6月に紅色から暗赤色に熟し食べられる
食べる部分は、外花被が液質に肥大したもので、表面には蜜に粒状の突起が有る
甘酸っぱくて、生食の他、砂糖漬け、ジャムなどにする
徳島県が有名な産地

花は雌雄別株で、3~4月に咲く
雄花(左)と雌花
 

リョウブ

2024-07-09 | 樹木 草花


リョウブ(令法)の白い花が咲きごろ
名前は救荒食品として育て、蓄えることを法で決めたからと言われる
又、花序の形から「竜尾」が訛ったという説もある

若葉はアクが無く生のまま食べられるが、一般的にはお湯を通し乾燥させたものをご飯や団子に混ぜて食べたり、テンプラにする

リョウブ科の落葉小高木、高さ10m程になる
リョウブ科はリョウブ属1属からなる小さな科
北アメリカやアジアに60種ほどあるが、日本で自生しているのはリョウブ1種のみ

花は6~8月に咲く
枝先から10~20cmの総状花序を出し、白い花を多数つける
花弁は5個、6mm程の長楕円形で先はやや凹み、微細な歯芽がある
雄しべは10個、花弁より長い
雌しべは1個、花弁より長く花柱は無毛、柱頭は3裂する

果実は蒴果
3mm程の平たい球形で、毛が密生する
熟すと裂開して、小さな種子を多数出す
種子は1mm程の楕円形

アカメガシワ

2024-07-08 | 樹木 草花


名前は、新芽が赤く、カシワの葉と同じように、葉を食物を乗せるのに使ったことから付けらた
雌花が満開に咲いていた

トウダイクサ科の落葉高木、高さ15mになる
花は6~7月に咲く
枝先に7~20cm程の円錐花序を出す
雌雄別株で、出会ったのは雌花
子房は紅色の星状毛に覆われる
花柱は3個、初め赤色でその後黄色になる乳頭状突起が密生する

果実は蒴果
約8mmの扁球形で、刺状突起が密生し9~10月に褐色に熟し3~4裂する
中の種子は3~4個で、4mmの扁球形で黒色

モクゲンジの実

2024-07-07 | 樹木 草花


出来立てのような薄緑色のモクゲンジの実が生っていた
長さ5cm程の三角状卵形で、先端は尖っている
果皮は洋紙質で風船のように膨れ、10月頃に熟すと褐色になる
中の種子は7mm程で黒く硬い
珠数に使われている

名前は、ムクロジの中国名「木患子」を音読みしたモクカンシが転訛したもの
ムクロジと本種を混同した事に由来する

ムクロジ科の日当たりの良い所に生える落葉高木、10m程になる
花は7~8月に咲く
枝先に15~40cmの大型円錐花序を直立し、黄金色の小さな花を多数つける
花は1cm程で、花弁の基部には赤いハート形の付属体があり、可愛い花だ
花(6月のもの)


キリ

2024-06-23 | 樹木 草花


キリの薄紫の花が咲いていた
材は日本の樹種の中で最も軽く、木目が美しく狂いが少ない
たんす、琴、下駄、金庫の内張りなどに使われている

ゴマノハグサ科の落葉高木で高さ8~15mになる
中国中部原産で、古くから各地で栽培されていて野生化しているものもある

花期は5~6月
枝先の大きな円錐花序に淡紫色の花を多数つける
花冠は5cm程の筒状鐘形で、上部は5裂し裂片は平開する
雄しべは4個で、下側の2個は長い

果実は蒴果
3cm程の長さで先は尖り、熟すると背面から2裂する
種子は3mm程、扁平で縁に硬い翼がある

ウリノキ

2024-06-22 | 樹木 草花


葉の形がウリに似ていることからの名前

ウリノキ科の山地の林内に生える落葉低木
ウリノキ科はウリノキ属の1属20種ほどの小さい科

花は6月に咲く
葉腋から出た集散花序に白い花が咲く
花弁は6~8個で、3cm程の線形
外側にクルリと強く巻いて独特の面白さがある
雄しべは6~8個有り、3cmほどあり長い
葯は黄色で花糸とほぼ同長
花柱は1個で雄しべより長い

果実は核果
果実は8mm程の楕円形で、藍色に熟す
中の核は1個、7mm程で不規則な溝がある



キンシバイ

2024-06-21 | 樹木 草花


公園などの植え込みによく見かけるキンシバイ

オトギリソウ科の常緑又は半常緑の低木で高さ1m程になる
中国中南部原産で日本には1760年に渡来したとの記録がある
現在では寒冷地を除き、各地で庭木、公園樹、道路沿いの植え込みなどに植えられている

6~7月、枝先に4cm程の黄色の花を付ける
花はカップ状になっている
雄しべは多数あり、約60個づつ5つの束になっている
雄しべは花弁より短い

果実は蒴果
長さ1cmの卵形で熟すと5裂して、種子を多数出す
種子は8mm程の円柱形

ホザキナナカマド

2024-06-20 | 樹木 草花


優美な花がひっそり咲いていた
ナナカマドは材が燃えにくくて、7度かまどにくべても燃え残るということからの名前

バラ科の落葉低木、高さ3m程で株立ちになる
花期は7~8月
枝先に円錐花序を出し、5mm程の白い花を多数つける
雄しべは5個ほどで、花弁より長く突き出る
因みに同属のニワナナカマドは、雄しべが花弁と同長か短い

葉は互生
20cm程の奇数羽状複葉で小葉は7~11対、長さ4~10cmの広披針形
縁に重鋸歯がある
果実は袋果
5mm程の長楕円形で、9~10月に熟す

ナギ

2024-06-19 | 樹木 草花


ナギの雄花と雌花
熊野信仰との結びつきの深い木で、葉をお守りにする
海が凪(ナギ)るように祈った
また、葉は縦に細い並行脈があり、横にはなかなか千切れないので、お金や人との縁が切れないようお守りにした
葉の形がミズアオイ科のコナギ(古名はナギ)に似ているので付いた名前

マキ科の常緑高木、高さ20m程になる
樹皮は赤褐色で、ヒメシャラやリョウブのように所々大きく剥がれる
葉は対生、節ごとに90度ずつ葉が捩じれるので2列状に見える

花は雌雄別株で、5~6月に咲く
雄花も雌花も前年の葉腋に付く
雄花は円柱形で、数個づつ束生する
雌花は鱗片が数個有り、胚珠が普通1個付き変わった形をしている
胚珠の下方には花粉を取り込む珠孔が見られる

花の後肥大した雌花の鱗片に包まれ、1.5cm程の核果状になる
始めは緑色で白い粉をかぶり、10月過ぎに熟すと褐色になる


ハコネウツギ

2024-06-18 | 樹木 草花


ハコネウツギは、咲き始めは花が白いが次第に紅色に変化する
変わって行く様子が面白い
名前に反して、箱根には少ないという
日本固有種

スイカズラ科の落葉小高木、高さ5mほどになる
初めから濃紅色の花を咲かせるベニバナハコネウツギや、花が白いままのシロバナハコネウツギなどもある

花は5~6月に咲く
枝先や葉腋に2~3個づつ花を付ける
花冠は3cm程の漏斗形で、上部は5裂する
花筒は上半部で急に鐘状に広がる
雄しべは5個、花筒とほぼ同長
雌しべは1個、花筒から少し突き出る

果実は蒴果
3cm程の円筒形で、11月頃に熟すと裂開して種子を出す
種子は多数あり、1.3mmの楕円形で翼がある