いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

パラドックスな幹事長。  chief secretary has paradox

2009-12-27 19:45:41 | 日記
 民主党幹事長から、「今更」、「今頃」言われてもの、お「呼び」もしないとこ
ろにまで、ちょっと無邪気(innocence)で、と言っても無視できない、勝手で
ア然とする発言が続く。

 (1)「石油価格も落ち着いてきているので、理解を得られるのではないか。」
理解仕様もない、選挙公約(マニフェスト)違反のガソリンの暫定税率の据え
置き決定で。
 最近の石油価格の設定は、従来の原油価格や輸入価格の変動を適切に
反映したものではなくて、消費市場の動向に合わせた利益追求型。毎日の
ように単価が変動する。石油価格が落ち着く根拠も理由もセオリーがなくな
って、理解仕様もない。

 選挙で公約したのは、「暫定税率の廃止」というインパクトの強いものだった。
100日もたたないうちに、今更、今頃、据え置きでは、理解を得られるはずもな
い。

 (2)「政権を受け継いでわずか3か月。手品、魔法じゃあるまいし、簡単にでき
るはずがない。」 前政権の負の遺産もあり、来年度予算編成でマニフェストを
修正したことについて。
 公開の事業仕分けで行政のムダを検証して、事業の廃止、削減により予算の財源
の捻出に努めたが、収入不足は過去最大スケールとなり、収支インバランス解消の
ため(多分)マニフェストを修正して、一部財源を確保した。

 マニフェスト選挙で、インパクトのある政策提言で国民の圧倒的な支持を受けて
、本格的な政権交代を果たした。
 前政権の負の遺産は織り込みずみで、だからインパクトのある政策の実行で、政
治主導の国民生活重視のスタンスの政策、視点で政治革命を起こすとまで言い切っ
た政権。
 手のひらを返した、異次元の「手品、魔法論理」が出ては、選挙、マニフェスト
が政権奪取のためだけのシナリオだったのかと、理解仕様もなく、ア然とする。

 (3)「1か月ルールなんて、誰が決めたの。天皇の国事行為(のちに公務と訂正)
は、内閣の助言と承認で行うもの。言うんなら、職を辞してから言え。」(要約)
 宮内庁の従来の意向を変更させて、急きょ天皇の会見を実現させた。
 内閣の問題なのに、党の幹事長がわざわざ表舞台に出てきて、正当性を主張した

 背景には、直前に当幹事長が600名にも及ぶ大代表団を率いた中国訪問と官僚
批判が見える。抽象的な表現で、後追いした首相とのインバランスな関係がばかり
が浮いて見える。
 
 総じて、正直な物言いと言えるし、政治、本人の実像を伝える情報公開としては
、これからの参考になるし、パラドックス(paradox)な国民の反省材料として大
いにけっこうなところだ。
 変に立場や場所や状況を考えたりしないところ(パラドックスに選挙だけは別の
ようだった)が、国民の政治家としては、心配で困ったところだが、変に正直な方
のようで。人間としては。

 選挙では、変に表舞台に登場しない訳もわかってきたし、だから民主党の変なと
ころもよく演出してみせてくれた。これからも変なこと演じそうで、メディアの幹
事長向け思考回路の情報公開だけは、しっかりと。
 最近のメディアの独自性、独立性、批判能力にもおかしなところがあるから、逆
に、パラドックスに、こういう変なところもよく見えてくる。

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