いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

不思議な国の韓国。 Korea of mysterious nation

2015-06-19 19:43:15 | 日記
 (1)GDP世界第2の経済大国中国の国の中身、実体、実像がよくわからないと書いたが、日本と中国の間に位置する韓国も日本と同じ自由主義圏にありながら、最近は実像がよくわからなくなっている。

 アジア女性の時代を象徴して韓国の女性大統領として就任した朴クネ大統領は、理念、信条(belief)とする中国との関係重視の政治姿勢で日本に対しては従軍慰安婦問題の歴史認識で強硬な謝罪と責任を求めて、就任以来一度も安倍首相と首脳会談もなく政治的断絶の時代を迎えている。

 (2)国内政治では、客船沈没事故の対応や献金疑惑問題などで首相が次々と辞任、交代を重ねて、今回あらたに首相指名したのは就任2年間で6人目となる。中では、一旦辞任した首相の後任が引き受けずに定まらずに、また辞任したばかりの前首相に振り戻しになるなど政治的混迷をきたしている。

 国内政治がどうなっているのか、大統領制で権限、権力、行政は大統領に集中しているので影響は少ないとはいえ、普通、政治指導力に問題、批判が出るのは当然だ。

 (3)政治体制(日本は首相制)が違うとはいえ、日本も07年安倍第一次内閣以降、毎年自民党政権の首相が交代して、その間長期デフレ、円高不況に有効な手立てもなく09年の総選挙で民主党に敗れて政権を追われた。

 毎年首相が変わっては国際政治、社会からの信頼性、信用性も失い、ダメージは大きい。それでも3年間で首相3人の交代だったが、韓国の場合は2年間で首相指名6人となるともはや政治統治不能状態(ungoverment)というところだ。

 (4)最近ではさすがに朴大統領の国民支持率に陰(かげ)りは見られる(報道)が、それでも日本に対する歴史認識問題での強硬姿勢が支持されたのか、国民からは安定支持を受けてきた。

 最近では日本の世界文化遺産登録の「明治日本の産業革命遺産」に対してまで、当時朝鮮人の強制労働の歴史を取り出して登録反対を表明している。朴大統領の原理原則主義への固執が政治、歴史、文化の見境もないようで、とまどうばかりの思いが強い。

 (5)朴大統領就任当時は国内経済も家電中心に好調だったが、これも最近は中国に押されて不振が続く。今またMERSコロナウィルスの国内感染拡大が続き、朴大統領は急きょ米国訪問、オバマ大統領との会談を中止して国内対策に専念させられており、政治的、国内経済へのダメージもさらに大きいようだ。

 それでも外に向けては国内政治が混乱している様子はあまり伝えられることもなく、この国は一体どうなっているのかとの不思議な国(Korea of mysterious nation)の思いだ。

 (6)米国もアジア安定重視政策(リバランス政策)のために日米韓の連携強化をはかる必要性から韓国政府への強い働きかけもあり、また日中首脳会談が先行して開かれてひとり置き去りにされた危機感もあり、朴大統領もようやく歴史認識問題と経済や安保などその他の問題は別次元(報道)と表明して、4年ぶりに韓国外相が来日して日韓外相会談が開かれる。

 隣国で同じ自由主義圏の韓国外相が4年間来日しないのも不自然なことで、こうして見てくると立て直し(reshuffle)を求められるのはまずは韓国政治状況、国内秩序のようだ。
 韓国国内の政治的、社会的混乱のなかで仮に首脳会談が行われても意味はなく、両国の懸案事項はその後の政治課題として取り組まれるものだ。

 

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