いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政党は誰のものか。 whose is the party

2017-11-16 20:15:49 | 日記
 (1)政党は誰のものか(whose is the party)を考えさせられた。都民ファーストの会を主導する小池都知事が国政参加のために代表となって立ち上げた希望の党は、小池代表の「排除」の論理でパラドックス(paradox)として国民から見事に「排除」されて、今回の総選挙で期待されながら敗北した。

 小池代表は敗北を受けて、「創業者」(starting owner)としての責任もあるからと当初は代表を続ける意向を示していた。小池代表は都知事として今回の総選挙には立候補せずに国会に籍を置かない代表で、国政政党の代表としてはリーダーシップ力、政策推進力に疑問があった。

 (2)排除の発言とともに小池代表が総選挙に立候補しなかったことも、期待を裏切って敗北につながったともいわれている。小池代表は敗北後さかんに希望の党の「創業者」としての責任を口にするが、小池代表が主導して設立した希望の党ではあるが政党は代表だけのものではなく、理念、政策、主義を同じくする所属する議員とそれを支持する国民(有権者)の支えがあっての政党だ。

 企業論理のように「創業者」の意思決定、考えが強く支配するものとは明らかに違う運命共同体の政党組織だ。

 (3)小池代表がさかんに「創業者」の立場、責任を強調する姿勢には、排除の論理につながる独善的、独裁的(この場合、ひとりよがり)思考のくり返しであり、政党の理論を大きく取り違えていることがわかる。

 希望の党設立時は安倍政権に対峙する勢力として国民からの期待もあったが、我を忘れたか希望の党の悲劇といえる。
 その国政政党の希望の党の小池代表が都知事として国会に籍を置かない立場で代表を務め、あらたに同党国会議員から代表を選び共同代表制を敷いていた。

 (4)国政政党でありながら創業者として自負し希望の党を実質主導する小池代表が国会に籍を置かずに代表にあり、さらに同党国会議員からも代表を選び共同代表制を敷くというのも、希望の党をわかりにくくしている。

 国会に籍を置かない小池代表の意向による実質主導する理念、政策、主義を国会議員から選ばれた共同代表が共同責任を持つという逆転現象が起きている。

 (5)共同代表というと最近では日本維新の会の大阪市長の橋下代表と東京の国会議員代表との共同代表制で同じ様な経過をたどり、結局は対立して分裂してしまったが、希望の党の共同代表制も前述のとおり逆転自己矛盾を抱えるものだ。

 小池代表は希望の党の共同代表を辞任したが、メディア中心に立ち上げた政党を放り出す無責任な行動との指摘もあるが共同代表の辞任はむしろ遅きに失した決断だった。

 (6)小池代表の歯車は狂いっぱなしだが、希望の党としては意思決定構造がすっきり整理された。

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