いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

二重課税論。 double taxation

2017-11-26 15:30:22 | 日記
 (1)徴収される税金で使い道を含めてよくわからないものも多いが、国民全般のことでもあり何となく国民の義務と感じて応じている。消費税(consumption tax)というのも世界一般的な国民税だが、消費者が「モノ」を買って払ったカネにさらに課税するというのも二重の負担になり重税感が強い。

 外国では付加価値税というところもあるが、モノの付加価値は購入時に料金として支払っているのだから二重課税みたいなものだ。
 自動車税は車を購入する時に支払う取得税にさらに消費税がかけられて、近年ようやく二重課税(double taxation)として廃止された。

 (2)税金名目は名称だけ見ても非常にわかりにくく細分化されており、まわりまわって二重課税が多いのではないのかと思うが、国民から国家財源として徴収するものだからなるべく目的に沿ったものとして具体的、細分化してわかりやすくしているつもりなのだろうが、パラドックス(paradox)として使い道も含めてかえってわかりにくくしている。

 たとえば自動車税といわれても道路、橋のインフラ整備のために使われるものもあり、もちろん道路、橋のインフラは自動車利用者のためだけのものではなく国民全般の財産、社会資本なので結びつきは必ずしも直接目的にはなりにくい。

 (3)車検時に徴収される重量税などは何のための課税なのかわからない。車の安全検査(無資格者検査が問題になっているが)は所有者が車検業者に点検料を支払っているのだからそこから課税すればいいもので二重課税の意識が強い。

 政府は何にでも課税するが、今度は海外に出国する人に課税することを考えている。近年の海外旅行ブームに政府も観光資源として数値目標を立てて海外からの来日旅行者を増やそうとしているが、それならとそれらから出国する際に税金を徴収するものだ。
 増え続けるカネに余裕があると見られた層に課税して税収増をはかろうということのようだが、出国するのに税金がかかるというのもどう理解したらいいのかわからない。

 (4)航空機利用者が増えれば空港施設も拡充しなければならずにインフラ整備にカネが必要という政府論理につながるが、利用者は航空会社に料金を支払っているのだからそちらのほうから徴収すればいいことで利用者には二重の負担ということになる。

 新税が続くが、日本は豊富で良質な水資源、山林資源国で相当前から中国などの投資家が日本の山林資源の買収に乗り出している。日本でも手間と労力のかかる山林管理から撤収する管理業者も増えて、山林が荒廃する事態が起きている。

 (5)荒れ放題の山林は自然災害の多い日本では山崩れ、濁流の危険にさらされることが多く、日本の自然資源である山林管理が課題となっている。
 豊富で良質な水資源、山林資源の安全管理は、日本の文化であり日本人の文化的で健康な生活を支える社会資本でもある。

 山林の所有者も不明になったものもみられて、国はこれらの管理のために国民から税金を徴収することを検討している。
 山林は所有者がいてもいなくても日本国民全体の重要な財産、社会資本であり、国民全体の利益のために支えることも必要だ。

 (6)こういう財産権課税は目的もよくわかるもので、そのことによって日本国民として文化、財産、資本を守る、支える意識の向上につながるものだ。

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