いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

野党質問時間。 question time of the opposition

2017-11-06 20:17:44 | 日記
 (1)それぞれの選挙区から選ばれた議員として、国会での質問は全国的に名前を知られる機会として「花形」であり欠かせないものだ。
 現在の安倍自民1強の閉そくした政治状況を打開するためには特に野党側に若いスーパー政治家の出現が必要だと書いたが、かっての政治、国会審議では若いに限定できないが国会質問、とりわけ予算委員会での質問で注目される政治家を多く輩出してきた。

 (2)国際政治は長らく資本主義、共産主義を代表する二大国の当時米ソ対立による思想信条主義の対決が続いてきたので、日本の国会審議でも与野党の思想主義対決が鮮明で緊張感をつくりだしていた。

 思想主義対決の効果として政治家に論客が多く、丁々発止のやり取りがくり広げられ見ごたえ、聞きごたえもあった。

 (3)現在の政治状況はソ連の崩壊により思想主義対立が薄れて、資本主義、共産主義の協調型の現実主義が主流となって見境がつきにくくなっている。
 日本でも与野党の政策に共通点も多くなって、逆に与党が野党の政策をとり入れて争点化を避けて政局を有利に運ぶ姿も目につく。

 (4)今回の選挙で急きょ立党した枝野代表の立憲民主党が躍進して55議席を獲得して野党第1党になった。特別国会のあいさつ回りで立民の辻元議員が出迎えた自民党室執行部に対して与党324議席、こちら55議席で逆の立場だったら(抵抗のことか相手は)どうにもならないだろう(趣旨発言)と思うのでよろしく(質問時間の確保)と述べていたが、その自民党が大勝の余勢をかって国会委員会での質問時間(question time)をこれまでの野党優遇から議席数に応じて公平に与党分を増やすよう主張し出した。

 (5)辻元議員の言葉を借りずともそうなれば野党の質問時間は大幅に縮小することになる。与党議員にとっては300以上の大所帯議員を抱えて全国TV中継の「花形」の国会質問に登場する機会はますます遠のき不満も高まるところであり、少しでも質問時間を増やして不満解消といきたいところだろう。

 しかし有益な(最近めっぽう減ったが)国会審議の場で政府と理念、基本政策を同じくする与党議員の政府支援質問をただ長く聞かされる国民にとっては、時間のムダ以外にはない。

 (6)野党も数は少ないが国民から負託を受けて選ばれてきた国会議員なのだから、その貴重な意見を政府の立場、考え、政策とは違う理念から指摘、提言されるのを聞くことは比較検証から重要であり、できるだけ機会を広く時間をかけることはそもそも政権優位論からは質問時間の野党優先は当然のことだ。

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