サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

「SHISHAMO6」全曲レビューその3「君の大事にしてるもの」

2020-09-26 | SHISHAMO6全曲レビュー






この曲は、
実はもう去年の1月?にはライブで聴いてたんで、
アルバムに収まる1年前には既に聴いてたことになります
その後シングルのカップリングになって今年出た今作にも無事収まったんですが、
ぶっちゃけこの曲の主人公と同じことされたら多分自分は怒ると思うし、
でもそれと同時にこの曲の主人公の気持ちも分かるんですよね・・・笑
まあ要するに、
娯楽ばっかりに夢中になってないで、
こっち(人間)も気にしてよ!って事でしょ?
そう考えると・・・
自分も娯楽に夢中になってる側の人間なんで結構この歌の男と似てる部分もあるけど、
ただ逆に他人が自分をないがしろにして娯楽を選択してたらちょっとイラッとする気持ちもあるので(笑
まあ難しいですよね
難しいけれど、
多分この曲が最も言いたい事って「こっちを見てよ」っていうフレーズに集約されてると思います
言っちゃえば固有名詞とかは飾りであって(飾りは飾りで重要!)、
本質はこのワンセンテンスなんだと自分的には感じました。


人間、
誰しも必要とされたい、
誰かに求められたい・・・っていう、
そういう気持ちは大なり小なりあると思いますからね
口では一人でも全然ヘーキ。とか言ってるけど、
実際、
誰かから強烈に求められたり、
必要とされたり、
頼られたらなんか嬉しいじゃないですか(笑
その欲望、、、にも似た想いが暴走する、
そういう感情の流れも個人的には理解出来るんですよね
恐らく、
男があまりに物に固執するあまり、
女としてはそれがいつの間にかストレスになってたんでしょう
そう考えると(共感度合いが高いような曲ではないですが)凄く漫画的な楽曲とも言えます
結構、主人公のやってる事が過激なのでそこまでポピュラリティのある曲ではない気もするけれど、
どこか切なくて、どこか必死で・・・そんな雰囲気描写が秀逸な楽曲に仕上がっていますね
 またこの曲、
宮崎朝子のギターリフがシャープでそうとう格好良い、
往年のロックスターみたいなアレンジにもなってるのでその意味でも推しな一曲
最後の不穏な終わり方含めて印象に残る切実な承認欲求の歌、、、です。




「SHISHAMO6」全曲レビューその2 「ひっちゃかめっちゃか」

2020-09-16 | SHISHAMO6全曲レビュー







本当は私、君と余裕綽々で笑い合いたいの
夢の中じゃ上手にできてたのに








結構・・・
イメージしてる自分の立ち振る舞いと
現実での立ち振る舞いってかなり違うもんで、
もっと言えば伝わって欲しい気持ちと
実際に伝わる何かにも正直ズレがあると思うんです
その噛み合わない気持ちを歌っていると感じる楽曲で、
曲調としては・・・
なんでしょうね
ラップではないと朝子さんは否定してましたけど(笑
ちょっとラップっぽいですね まあ、おしゃべりに近いのかな
Aメロは全部ほぼ語りで仕上がってるのでかなり異色な曲だと思うんですが
その割にはポップで、かつ、沁みる、、、っていう絶妙なナンバーに仕上がってると感じます。

でもこの曲はね、
一言で「後悔」の歌ですよ
なんであの時もっと上手くやれなかったのか、
なんであの時もっと上手くコミュニケーション出来なかったのか・・・っていう、
結構・・・いや、かなり(良い意味で)未練がましい楽曲になってると思いますね
好きな人と一緒に居れなかった
好きな人に気持ちが伝わらなかった、っていう
その上で、
あなたの目に映ってた自分はどういう異性だったんだろう。ていう・・・苦悩ですよね
コミカルなタイトルと曲調とは裏腹にかなり無念な想いが滲んでる曲だと聴いてて感じますね
でも応用すれば多分色々なパターンに当てはめられるとも思います リスペクトしていた誰か、とかね。


正直な話、
この曲の主人公の自信の無さだったり、
それでも誰かに執着する気持ちだったり・・・っていうのは痛いくらいに分かるので、
半ば自分の歌みたいに聴いてしまう節もあったりします
特に、
冒頭に挙げた歌詞・・・
「本当は」~こうだったのに。っていう妄想にも近い後悔の念は愚かしいけど共感してしまう
好きだった、でも、色々と上手くいかなかった、いかせられなかった、あ~もう!っていう
中々器用に人生を運べない自分自身に向けての怒りとかもあると思うんですよね
そういう事を考えてる時点で負け犬な気がするんですけど、
逆に言えば、
だからこそ聴いていて感傷的になれる楽曲だとも言えると思います
未だにそういう昔の後悔に引き摺られてる方には是非聴いて気持ち泣いて欲しい楽曲ですね

そうそう、
最後の「たくさん間違っちゃったもんね」っていう、
あの歌詞も聴いてて泣きそうになるんだよな・・・
泣きそうになるって事は、
人生の運び方が下手って事なんだよな(笑






ちなみにこの曲、
得したいから君と~の所がちょっと野田洋次郎っぽくて好きですね
そして失敗談を歌にしてる曲なのに間奏がやたら格好良いのも面白いです(笑
ラップっぽいとか書きましたけどバンドアレンジ的にはとてもロックしてる曲でもあります。

尚、いつも記事はツイッターで宣伝してるんですが、
この曲に関しては若干自分の恥ずかしい過去を語ってる気がするので
敢えて宣伝しません、、、でも、個人的には上手く行かなかった過去に憤っている、
そういうモチーフの楽曲自体が少ないのもあってめちゃくちゃ大好きな一曲ですね。よく聴いてます。



「SHISHAMO6」全曲レビューその1「天使みたい」

2020-07-28 | SHISHAMO6全曲レビュー
                    







先日、
約2年ぶりにアマゾンの方にレビューを投下しました
発売から半年以上経つのに申し訳ないがSHISHAMO6のレビューです
ちなみにブログではもうとっくに書いてるけど・・・
ボチボチ“出て来たトコ”でもちょいちょい足跡を刻んでゆければ。

で、宣言通り「5」に続いて「6」も全曲レビューしようかと思う
すぐに始めなかったのは、ぶっちゃけライブで全曲聴いてライブの印象も書きたかったから
しかし、ライブが行えない世の中の状況なんでもう待ってられないってなったので(爆
またコツコツやっていきます・・・今かなり心酔してるバンドの一つ、なんで。


「天使みたい」、
それまでのアルバムの1曲目とはガラッと変わって、
なんか物凄くゆったりしたテンポのスローバラッドに仕上がってます
おおよそSHISHAMOの軽快なロックサウンドとは真逆に位置している曲ですが、
これがまた・・・渋くて良いんですよね(笑
歌詞は、
男性から観た女性の印象なんですけど、
でも結構断定してる部分が少ないのでハッキリ言ってどうとでも聴ける素養があると思う
その「どうとでも」の部分をこのレビューで具体的に書くのは野暮なんで書きませんが、
その曖昧な部分もまたアーティスティックに仕上がっていて素敵な楽曲
今までの印象とはうって変わって、
ちょっと大人びた視点の楽曲にアレンジされてるので、
ある意味この曲が1曲目で凄く正解だったんじゃないか・・・とは感じました
 特に、宮崎さんの声に加工が入る部分がちょっと切なさ?なんかもあって好みです
誰かを好きになったり、
誰かを愛することの、
胸が締め付けられつつ幸福感も確かに残るあの感じ、、、を上手く曲として表現している一曲
先述のように男性視点との事ですが、男性は意外と自信が薄いので正直結構分かるな、って歌ですね(笑

全体的に考えると、
そこまでめちゃくちゃメッセージ性があったりする訳でもないんですが、
この曲はサウンドデザインと雰囲気、日常的なドラマ性だけでもう十分・・・という楽曲にも思えました
かなり浮遊感の強い曲でもあるのでそういう意味でも新境地を切り開いている1曲目、ですね。
基本的に幸福、だけど、どこか刹那的にも感じる、その感覚が何より好きな曲です。


ちなみに歌詞の解釈は完全に自分オリジナルのもので行くので是非よろしくお願いします。