アイキャッチも好き(笑)。
前々回、前回はノリと勢いでどうにかした節があったけど、
今回は真正面から「素人」という問題にぶつかってしまう運びとなった
そりゃそうだ、いつまでも飛び道具のままじゃ決してアイドルとは言えないでしょう
そしたら、踊りは踊れないわ、歌はまともに歌えないわと綻びだらけの現状で・・・
気合いだけで上手く行くのはほぼ最初だけでそれだけじゃ乗り切れない壁が早速メンバーを襲った訳なんですよね。
それでも、
紆余曲折あってグループ名も無事決まり(腐乱臭衆という漢字表記がまた皮肉が効いてて面白い笑)、
リーダーも決まって、みんながみんなそれぞれの役割をこなして一つにはなろうとしていた・・・のが
この回のみんなの相様だったと思います
理不尽に殴られたさくらには同情しつつもちょっと笑ったけど(笑
あれもまた、各々に見せ場を作りたい・・・っていう制作側の演出だったんでしょうね
みんなを実質的に繋げたさくら、リーダーの役割を買って出たサキ、グループ名のきっかけとなったたえちゃんに、
実質命名者のリリィ、気合を入れ直したゆうぎり、そして、最後に協力してくれた愛ちゃんと純子・・・。
さり気に個々を目立たせよう、とする意識が感じられるのがいいところです。
だけど、肝心のライブは上手くいかなかった。
歌は(わざとそういうテイクを録ったんでしょう)下手だったし、
踊りもぎこちなく、ミスも多発、
案の定ぶつかってしまうリリィに、
歌詞を忘れてしまうさくら、
そして通りすがりの観客には嘲笑されて・・・決して完璧とは言えない初ライブだった。
でも、正直素人の初ライブなんてあんなもんだと思います
それを「恥」とか思う必要もないっていうか、
勿論本人ら的にはもっと上手くこなしたかったでしょうし、練習の成果ももっと出したかったでしょう
ただ、みんな最初は「下手」だったり「未熟」から始まるのが当たり前だしそうあるべきだとも思うから。
ちょっとずつ大きくなっていけばいいし、ああいう経験を積み重ねる事でどんどん成長していくものだとも感じます
むしろ、そういうある種の無様な姿を描く作劇にこの作品の本気と誠実な姿勢を垣間見ましたね
こういうステージがあるから、後の“結実”にも価値が出る・・・
そう、信じています。
ただ、この日演じたことのすべてが無駄ではありませんでした。
ただ一人、たった一人、立ち止まって真似してくれたお客さんが居たんです。
それは小さな子供、物心もついてない感じの子供だったんで、ステージに魅せられた・・・っていうよりは、
みんなが拳振り上げて動いてるのを観て純粋に真似したくなった、面白いと思った、、、という所でしょうね
だけど、本気でやってるから、楽しんでやってたから、“アイドルの楽しさ”の欠片は伝えられたと思う。
歌って、踊って、みんなを盛り上げて・・・
その片鱗を伝える事が出来た。。というだけでも「大成功」だったんじゃないかな、って思います
いつか、こういう原体験が「何か」に変わるかもしれないですしね。
でもこれってある種表現者の原点なのかもしれないですね。
最初は小さな一歩から始まるんです。
例え大勢の心は掴めずとも、
それでもただ一人、
ちゃんと「自分たち」が届いた一人がいる
表現は決して勝ち負けなんかじゃない
ただ一人にさえ届いていれば、“それ”は決して無駄でも空虚でもない・・・っていう
ある種根源的な歓びを描いていた話数だったんじゃないかな、、、と個人的には思いましたし、
頑張ったみんなへのささやかなご褒美として粋な演出だったなあ。と素直に感じましたね
その嬉しさと、
そして同時に存在する悔しさを胸に、
どんどんと成長していくフランシュシュへの想いを高ぶらせてくれるような3話目でした。
今抱えている愛ちゃんや純子の「葛藤」も、いつか新しい「希望」に変わればいいな、と。
前者は絶頂で亡くなってしまった事への未練、後者はぼっちだったからこその闇・・・があるんでしょうか
なんとなくの想像ですけど。最後の二人のカットも丁寧に描いていて個人的に好きでしたね。
最後に、
「ゲリラライブ」を英語で書こうとして書けなかった巽さんの描写が人間味に溢れてて良かったです・・・笑
こういうの大事だと思うんですよね。