サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【先輩たちの矜持】のんのんびより りぴーと 第2話「星を見に行った」 感想

2015-07-14 | のんのんびより りぴーと
このカット、ただ可愛いだけじゃなくて自分たちなりの「楽しみ」を受け入れて貰えた事に対する“安堵”が詰まっててイイなあ、と。








人はどうしてもそこに建っているものや環境で「こっちが都会であっちが田舎」と優劣を(勝手に)決めますが
正直な話、そんなものは人の心の感じ方次第でどうにでもなる“些細な”事だと思います
都会だから楽しい、
田舎だからつまらない、
そんな偏見にまみれるよりも「そこだから楽しい」ってポイントが必ずあるワケで
ただ単に外側から暴力的にカテゴライズしただけじゃ永遠に分からない「そこならではの楽しみ方」がきっとどういう土地にもあるんじゃないかと
だから要するに都会だとか田舎だとかっていうのは単なる“事実”でしかない、って話ですね
環境が良ければ幸福って話でもないし
そもそも何が楽しくて何が幸せかなんて他人に勝手に決められるようなものじゃない

やっぱり人間は根源的な部分で故郷、地元に対する愛着や誇りのようなものがある程度は存在していると思いますし
都会から来た蛍が田舎的と言えば田舎的な、もっと書けば彼女ら“ならでは”の遊びに共感してくれた
一緒に楽しがってワクワクしてくれた~というのが夏海はすっごく嬉しかったんじゃないかな、と
時代の流れには反しているシンプル過ぎる古臭い遊びではあるかもしれない
でも、そんな遊びが都会っ子に「通じた」という気持ち
それこそが夏海の(地元に対する)誇りであり
単純に嬉しかったんだろうな、と。

「何が楽しいのか」「何をどうやって楽しむか」なんてものは別に他人の目だとか他人の評価なんぞを気にする必要なんてないんだけど
それでもやっぱり受け入れてもらえると、認めてもらえるとなんだかすっごく嬉しい気持ちになるんだろうな、と
そういった夏海の純粋な“嬉しさ”こそがAパートで目指してた最終地点だったんだろうなって思ったし
一見満たされてない環境に思えてもだからこそ生まれる楽しみ方もあるんだな、って感じました
発展の具合で貶し合ういびつな関係性よりも認め合う関係性のがよっぽど健全ですよね。


蛍のおっぱいは相変わらずイイですよね・・・なんかもう今週は小学生らしからぬ雰囲気プンプンで堪らなかったです(笑

でも、考えてみりゃこういう原始的な遊びで盛り上がる事もなくなりましたね
こういう原始的な遊びで盛り上がる、盛り上がれる感覚っていうのは大人になって失った感覚の一つではあります
なぜならば大人になるとやれる事の範囲、得れるものの範囲が広がってこういう事に興味を示さなくなるからです
それもまた今作を観ていて如実に感じられる「境界線」の一つなんだなあ、とつくづく思いました
でも、失った感覚、とは書きつつもぶっちゃけちょっと懐かしくて羨ましいですよね(笑
打算とか利己的なだけじゃないお遊びで真剣になれる生き物、それが子供
そう考えるとある意味大人よりも無敵なのかもしれないですね
そんな様子もまた微笑ましくて良かったです
にしても蛍は変にスレてる部分がなくて本当に良い娘ですね・・・
はっきりいって発育面を含めて相当の優良物件だと思います(何がだ)。

自分たちがやっている“楽しみ”に誇りや愛着を持ってる、っていうのはとても健全で素敵だと感じましたね。




後半は逆にこまちゃん先輩大活躍の巻、でした
自分も怖かっただろうに、“先輩の意地”を見せて頑張ったこまちゃん先輩は素直に格好良かったですね
こういうキャラは得てして外見通りのへタレ可愛いって方向性に落ち着く事が多いんですけど
こまちゃん先輩と蛍の関係性はとても先輩後輩らしく“健全”でとてもいいな、と
(蛍がこまちゃん先輩を気に入るのもよく分かりますね~)
蛍もある種アダルティックなプロポーションの割には
精神はきちんと小5、って感じでもあってそれもまた可愛かったと思います
にしても今週の蛍は本当良い服来てる、そうそう、発育のいい娘はこの辺から既に主張するもんなんですよね

それはさておき(?)、田舎の夜の自販機の小汚さ、気持ち悪さをガチで再現していてそういう部分もまた良かったです
もう目に見えてキモかったですし、臭さといった匂いまで伝わって来るガチっぷりが実に素晴らしかった(笑
こういう部分で手を抜かないのがこのアニメのストロングポイントですよね
キャラは可愛いけど、背景や小道具はきっちり仕上げる匠の技。
でも、それもある意味“風情”ではあるんですよね
田舎ならではの光景、
山や森に囲まれてるからこその光景
今はただただ気持ち悪くしか感じられないでしょうけど
後々大人になった時にそれがこの田舎ならではの愛情の籠った愚痴、笑い話に昇華されるのだと思います



夜の冒険、子供だけでの外出、夜に買い食いをする事によって得られる小さな“大人感”
やはりノスタルジックに訴えかけてくるものがあるなあ~と思いつつ
それもまたそれが「当たり前」になった今では
もう二度と体験し得ない感覚なのかもしれません
昔は夜に遊びに行くだけで、
夜に買い物をするだけで大人になったような感覚を味わって楽しんでいた
でも、大人になった今ではもう楽しめない楽しみ方でもあります
そんな感覚に懐かしい想いを馳せると同時に、そういう経験こそ、そういう感覚こそ一生の思い出になっていくんだろうなあ・・・ともしみじみと
こまちゃん先輩との“遊び”も一言で片付ければサブタイ通り星を見に行った「だけ」に過ぎない
だけど、観に行くまでの過程やドキドキ感も含めて大切な思い出になっていくんだろうな、と
そんなドキドキワクワクを含めて“幼少”と呼ぶんでしょうね、きっと。
(まあこまちゃん先輩はもう中学生ですけど 笑)

作画だけでなく虫の鳴き声を終始鳴らしている効果音だったり、
さり気にペットボトルのフタをすぐハメるこまちゃん先輩だとか細かいシーンもまた良かったですね
あとれんちょんの「分かってるのーん」とかも非常に可愛くて良かったと思います
後やっぱれんちょんも好きだけど、蛍も可愛いなって改めて思いました。まる。









蛍も、こんなに「いい人」「気持ちのいい人」達に囲まれればきっと楽しいでしょうし
すぐにこの田舎が愛着のある地元に変わって行くんだろうな、と
そんな事を深々と感じる事の出来た第2話でした
こまちゃん先輩の勇気と覚悟も、
夏海の自分らの遊びに対する愛着と嬉しさも同じくらい素敵に感じました
でも、それらに対する蛍のリアクションもまた観ていて良い気分にさせてくれたかな、と。
子供がとても素直に子供してて素敵なアニメです。



犬になりたかった




【その境界線に用がある】のんのんびより りぴーと 第1話「一年生になった」 感想

2015-07-07 | のんのんびより りぴーと
光の分量、差し込み具合が実に秀逸で作中観に入り込みやすい演出が多かったですね。







「のんのんびより」は、ここ数年(再び)アニメシーンを席巻している所謂“日常系アニメ”の一角を担う存在だと思いますけど
それに加えて物凄く本気で“田舎”を描こうと頑張っているアニメの一つでもあります
もっと言えば“幼少時の原風景”の再現に尽力しているアニメでもあり
その辺の細部に注目や浸って観るとまた違った印象を持つかもしれません。

例えば、れんげが道端に落ちている棒っきれに愛着を持ってこだわっているシーンがとても象徴的でした
大人になった今ではあんなものゴミのような扱いでしかないですけれど、
でも子供の時は今で言う「ゴミのようなもの」こそ宝物だったんですよね
いつからあの日の棒っきれが宝物じゃなくなったんだろう
大事に取っておくものじゃなくなったんだろう
そこには明確な“境界線”があり、
今このアニメを観ている自分はもう随分昔にそこを飛び越えていたんだな、とちょっと当たり前ですけどしみじみ感じてしまいました 
でも、子供の頃はあんなもので喜んだり楽しく遊んでたりしたんですよね
今ではもうその感覚を抱く事は出来ないけれど
だからこそちょっとした追体験のようでもあってその風景や仕草が愛おしくも感じられる
自分も地面に印つけて歩いてたなあ、とか、ちょっと長い棒見つけただけで勇者気取りだったなあ、とか
そういうもうすっかり忘れているような絶妙なポイントを突いてくれるシーンにまずは夢中になってしまいました
なんでかもう全然思い出せないんだけど、確かに棒を引き摺りながら歩くの楽しかったんですよねぇ・・・笑




このシーン、早朝の教室に光と混じってほこりが飛んでるんですよ(!)
これはもう個人的に感動してしまったというか、よく「あれ」を再現出来たな、と(笑
正直ああいう情景があった事すら忘れていて
木造の教室だと確かにああなるんですよね
凄く懐かしかったと同時に
もうああいうの観る事もないのかな?とか思うと物寂しくもなったりして。
れんちょんはめっちゃ可愛いし、ちょこんと座ってたり動いているだけでもそのキュートさに満足出来る仕上がりになってましたけど
そういう細部っちゅうか、仮にこういう演出がなかったとしても既に忘却の彼方ですから違和感すら受けなかったであろう情景等を、
いちいち描き出すある意味執拗なこだわりっぷりがとても観ていて心地良くて「ガチで作ってるんだなあ。」という印象を抱かせてくれました
所謂「キャラの可愛さ」と「写実性」をドッキングさせたようなバランス感覚が個人的にツボでした、という話ですね。




また、光の演出だけではなく朝は終始鳥のさえずりが鳴り響いている効果音の演出だったり
より牧歌的により神妙に仕上がっているBGMも作品に似合ってて凄く良いんですよね
そういう意味ではOPEDも更にカントリー臭を強めて一致団結している感覚もあります
美しい田舎の背景もたっぷりと映されていましたが、
この適度に折り曲がったミラーだとか
適度に汚れているローカル電車、
年季の入った遊具だったり
乗り捨てられた自転車やバイク
あぜ道を走るトラック
伐採作業に励むおじさんや
金具に留まっている小鳥たち
必要なのか不必要なのか、ちゃんと機能してるのか機能してないのか分からない水槽だったりと
凄く心をくすぐってくれる背景美とノスタルジーの塊のような初回に仕上がっていて
この一見なんでもないような風景の数々もまた確かに自分が生きて通って来た風景の一つなんだなあ・・・とこれまたしみじみ感じる事が出来ました
別にだからどう、とか押し付けがましい感じでもなく、「ただそこにある」って描き方をされてるのが尚素敵だと思います
キャラの可愛さだったりシュールなギャグを楽しめるアニメであると同時に、そういう“粋な演出”を楽しめるアニメにも仕上がっていると思います
そのこだわりのガチっぷりを確かに視聴者に見せ付ける意義と志の高さを感じた第1話でありました




絵コンテ的にはれんちょんを背景の中にポツンと置くようなカットが多いな、って思ったんですけど
だからこそれんちょんがより可愛く映ったりちんまいあいくるしさが際立っていたりと
口癖や紅潮フェイスのキュートさ以外にも“可愛さ”を伝えようとする工夫が光ってました
こうして観ると本当に子供らしくて、色々と純粋でカワイイ女の子ですよね
基本自分が大好きな無表情系の女の子ですけど
携帯電話に興奮したり、
お姉ちゃんとの別れにちょっと強がったり、
嬉しい時は素直に嬉しそうな表情したりと実は観ていて飽きないような女の子だと思います
そんなれんちょんの魅力にも満ちていた回だと感じたので今回のツボカットチョイスはほぼれんげオンリーに致しました

本当は嬉しくも、内心ちょっと不安でもあったんだろうな、という印象の今回のれんげ
それでもたて笛を貰ったら凄く紅潮して喜んでいたりと最終的には笑顔で終われたのが良かったですね
恐らくたて笛っていうのが彼女にとっては「小学生の象徴」だったんだと思うんだけれど
そこに至るまでの、
無表情の内に確かに存在したであろうナイーブな心情があったからこそ、ラストのほっかほかの笑顔も光っていたと思います
そういった意味では子供は大人以上に繊細なのかもしれないですね。そこを上手く切り取ってる印象です。











今ではもう感じる事もない感覚だったり、
子供の目線から観た廊下の広さの感覚、不安も入り混じったワクワク感
れんちょんの可愛さを描きつつもこのアニメで「しか」観れないものもしっかり描いていた印象で、それがとても気持ち良かったですね
いつの間にか忘れてた事、もうすっかり飛び越えちゃって思い出す事も無いかつての境界線の中に帰る事が出来る効能のあるアニメだと再認識しました。

あと、お姉ちゃん先生(一穂)の距離感っていうか、適当なようでその実愛情も感じるセンスも好きだったり。
オートクチュール→「そだよー」のシーンは特にシュールで面白かったですね(笑
来週は蛍が合流するのでその点でも期待です。



ところでツイッターで慣れない実況なんかに初挑戦しました
実況っちゅうか、実況にもなってないかも、ですが(笑
あと浜野駅に貼ってあったポスターの写真もUPしてるのでお暇でしたら観てやって下さい。
2期もまた色々な部分に着眼して楽しめたらいいですよね。という訳で、〆。