相棒15 第5話「ブルーピカソ」
前回までと比べると「相棒」の雰囲気が漂っていたように感じた第5話。冒頭で絵画のオークションに右京さんと冠城が参加していましたが、思えば亀山くんの時は蝶、カイトくんの時は美術品のオークションに参加してましたっけ・・・
今回は未発見の作品が多いのではと考えられている「ブルーピカソ」にまつわる物語。結局のところ元から本物などなく、最初に発見されたブルーピカソも、すり替えられたものも、いずれも贋作だったという・・・しかも「すり替えられた」と気づかれるようにわざわざ鋲に違いを出すという徹底っぷり。まさか偽物を偽物とすり替えるなんて思いもしないでしょうしね。
ズバ抜けた模写力を持っていながらも、その才能を悪事に使ってしまった三上。なかなか芽が出ないところを磯田に利用されてしまったわけですが、彼が書いた偽のブルーピカソの絵からは、どこか後悔の念が感じられます。ブルーピカソを意識したということもあるのでしょうが、背を向けた人物からは「お世話になった古澤に合わせる顔がない」という気持ちが感じ取れました。
古澤は三上に「人を感動させるためにはまず自分が感動しなければ駄目だ。そうでなければ、どんなに巧みな作品でも命を宿さないと」と語っていました。三上の絵が贋作であることにも変わりありませんが、贋作だと知らなかった古澤は一目見るなり感動し、多くの専門家たちも押し寄せていました。贋作とはいえ、人々を感動させたあの絵には三上の命が宿っていたのかもしれません。贋作としてではなく、三上個人の絵として出していればまた違った将来が開けたのではないでしょうか。本物を作ろうとした時には感動させることができず、本物と見紛うほどの贋作を作ったら人々が感動した・・・皮肉な話です。
古澤と貴和子が昔からの知り合いだったことや、貴和子が昔から世話になっている中村という人物も協力し、贋作を使って本物をおびき出そうとしていたことには驚かされました。犯人側と追求する側、それぞれの思惑についての描写は結構面白かったです。
そういえば今回の右京さんは、絵のタロットカードに気づいた際、思わず「あっ!」と声をあげていました。何となくああいった声を出すのは珍しいように感じたのですが・・・
ありもしない本物を追い求めた古澤と貴和子。本物になろうとして偽物を書いた結果、偽物に追い回されて本物になりきれなかった三上。本物だろうと偽物だろうと関係なく金儲けの道具にしか考えていなかった磯田と筒井。本物と偽物に人生を左右された人々の物語でした。
そんなところでまた次回。ちなみに、右京さんが「ブルーピカソ事件におけるもう1人の重要人物」と発言した際、筒井のことをすっかり忘れて「貴和子の部下の、小川加奈が犯人か!?」と思ったのは私だけでしょう(苦笑。
前回までと比べると「相棒」の雰囲気が漂っていたように感じた第5話。冒頭で絵画のオークションに右京さんと冠城が参加していましたが、思えば亀山くんの時は蝶、カイトくんの時は美術品のオークションに参加してましたっけ・・・
今回は未発見の作品が多いのではと考えられている「ブルーピカソ」にまつわる物語。結局のところ元から本物などなく、最初に発見されたブルーピカソも、すり替えられたものも、いずれも贋作だったという・・・しかも「すり替えられた」と気づかれるようにわざわざ鋲に違いを出すという徹底っぷり。まさか偽物を偽物とすり替えるなんて思いもしないでしょうしね。
ズバ抜けた模写力を持っていながらも、その才能を悪事に使ってしまった三上。なかなか芽が出ないところを磯田に利用されてしまったわけですが、彼が書いた偽のブルーピカソの絵からは、どこか後悔の念が感じられます。ブルーピカソを意識したということもあるのでしょうが、背を向けた人物からは「お世話になった古澤に合わせる顔がない」という気持ちが感じ取れました。
古澤は三上に「人を感動させるためにはまず自分が感動しなければ駄目だ。そうでなければ、どんなに巧みな作品でも命を宿さないと」と語っていました。三上の絵が贋作であることにも変わりありませんが、贋作だと知らなかった古澤は一目見るなり感動し、多くの専門家たちも押し寄せていました。贋作とはいえ、人々を感動させたあの絵には三上の命が宿っていたのかもしれません。贋作としてではなく、三上個人の絵として出していればまた違った将来が開けたのではないでしょうか。本物を作ろうとした時には感動させることができず、本物と見紛うほどの贋作を作ったら人々が感動した・・・皮肉な話です。
古澤と貴和子が昔からの知り合いだったことや、貴和子が昔から世話になっている中村という人物も協力し、贋作を使って本物をおびき出そうとしていたことには驚かされました。犯人側と追求する側、それぞれの思惑についての描写は結構面白かったです。
そういえば今回の右京さんは、絵のタロットカードに気づいた際、思わず「あっ!」と声をあげていました。何となくああいった声を出すのは珍しいように感じたのですが・・・
ありもしない本物を追い求めた古澤と貴和子。本物になろうとして偽物を書いた結果、偽物に追い回されて本物になりきれなかった三上。本物だろうと偽物だろうと関係なく金儲けの道具にしか考えていなかった磯田と筒井。本物と偽物に人生を左右された人々の物語でした。
そんなところでまた次回。ちなみに、右京さんが「ブルーピカソ事件におけるもう1人の重要人物」と発言した際、筒井のことをすっかり忘れて「貴和子の部下の、小川加奈が犯人か!?」と思ったのは私だけでしょう(苦笑。