ひびレビ

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「ドラえもん のび太の小宇宙戦争(リトル・スター・ウォーズ)」を見て

2018-03-26 07:31:44 | テレビ・映画・ドラマ
「ドラえもん のび太の小宇宙戦争(リトル・スター・ウォーズ)」を見ました。

 映画6作目は宇宙の遠くにある小人たちが住む星・ピリカ星が舞台。独裁者ギルモアとその配下であるドラコルルの手によって乗っ取られたピリカ星を、ピリカ星の大統領であるパピやその仲間たちとのび太たちが協力して救い出す、という物語です。

 冒頭からライオンの代わりにジャイアンが吼え、OPではスーパーマンやフランケンシュタイン、キングコング、スターウォーズなどを彷彿とさせるシーンが次々に映し出されます。ここまで明確なパロディも珍しいかなーと一瞬思いましたが、よくよく考えてみれば漫画で「アカンベーダー」とか「イエオン」やってる時点で今更でしたね(笑。

 この映画に関しては「スモールライトが鍵になる」ということは知っていたものの、正直言って歴代映画の中でも私の中ではやや存在感が薄い映画でした。しかし実際に見てみると、敵であるドラコルルが恐ろしく頭の切れる男で、見ていて敵ながら天晴れだと思ってしまうくらい魅力のある敵キャラでした。
 ・小さなスパイ衛星をジャイアンのポケットに入り込ませ、のび太たちの秘密基地を突き止める。
 ・その際、スモールライトが重要だと判断し、奪い取る。
 ・パピの仲間が潜む小惑星を探り当てるべく、破壊されても発信機が飛び出す仕掛けの無人探査艇を差し向ける。
 ・小惑星を探し当ててもすぐには攻めず、ピリカ星にいる仲間と合流してから捕らえる。
 ・彗星のフリをして地上に落下したドラえもんたちの作戦を即座に見抜く。
 ・ドラえもんたちを発見しても、アジトを突き止めるべく、動きやすいように警備をわざと緩める。
 ・「ドンブラ粉」で地中に沈めていた戦車を見つけ出し、解析結果からアンテナが弱点だと気づく。 

 ・・・とまぁ「この映画のボスってドラコルルなんじゃね?」と思ってしまうほど、ドラコルルの強敵っぷりが随所で描写されていました。正直、ギルモア1人であればどうとでもなったでしょうが、ドラコルルがあまりにも知恵者過ぎたために、あわやというところまで追い詰められた印象を受けました。すげぇよドラコルル・・・
 また、パピとの交渉シーンにおいては「自分は嘘を言ったことは無い」というパピの言葉を信じ、人質として捕らえていたしずかちゃんを逃がし、本命であるパピを捕らえるといった交渉も行われていました。
 しずかちゃんの安全を確保した後、パピも一緒に逃げる可能性が十分にあったにも関わらず、敵であるパピを信じて行動するって、なかなか出来ないことだと思います。本当にすげぇなドラコルル・・・

 ギルモアに関しては、人々から信頼されていないことは理解していたため、故に移動や攻撃にはロボットを使っていたものの、最後にはそのロボットにまで裏切られる始末。例え原因が故障であったとしても、皮肉なものです。 


 ドラコルルのみならずパピたちピリカ星人は、お人形の家に住めるほどの小さなサイズ。スモールライトの効果時間さえ切れてしまえばのび太たちの独壇場。ですが最後にギルモアを追い詰めたのは、独裁に反対するピリカ星の人々の行動でした。ドラえもんたちはあくまでもそのお手伝い、というポジションだったのが良いですね。自分の手で掴み取ってこそ、意味があるものなのでしょう。
 小さくて若いパピですが、既に立派な大統領。国を思い、民を思い、自らの危険も省みず仲間を救おうとする。小さいながらもとても頼れる友達でした。

 これまで比較的のび太やしずかちゃんがメインになることが多かった映画ですが、今回はスネ夫も出番が多め。臆病なのび太でさえも、友達を助けるためにとドラえもんたちと共に地上で奮闘する一方、スネ夫は来る前から怯えてばかりでした。それでもしずかちゃん1人を戦わせるわけにはと奮起してからは頼れる味方に。「大男」と呼ばれるのが余程気に入ったようで、またすぐにでもピリカ星に行きたいとまで言い出していました。普段あまり気にしませんが、スネ夫ってしずかちゃんよりも背が低いんですよね。

 映画のキャラクターに関しては「またいつか会おう」と言って別れるパターンが多いですが、この作品では「今度の日曜日に遊びに行こう!」と計画していました。10光年以内ならどこでもドア使えるし、ピリカ星のものがあれば宇宙救命ボートでも行けそうだし、というか帰りに使ったロケットに乗ればまた行けるのか・・・ともあれ、珍しい終わり方だと感じました。


 EDは「少年期」。この作品のEDだとは知りませんでしたが、ドラえもんの映画といえばこの曲か「宇宙漂流記」の曲という印象が強いですね。まさかいきなり劇中で歌いだすキャラがいるとは思ってもいませんでしたが(笑。特段歌以外に台詞は無かったのですが、今だったら武田さんが声をあてて、台詞も増えていたんだろうなぁ・・・と。
 また、「宇宙小戦争」「鉄人兵団」のEDは似たような雰囲気になっています。何ていうんですかね、あの黒い背景に緑のラインが入っている構図。適切な名前が思い浮かばないのでなんですが、とにかく「これがCGだ!」みたいな感じが伝わってくる感じのアレです(汗。


 そんな感じの宇宙小戦争でした。次は鉄人兵団。
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